マーベル『サンダーボルツ』脚本を大幅改稿か ─ 新脚本家起用、以前の脚本は「ボツになった」との噂も

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)初のヴィラン映画『サンダーボルツ(原題)』に、なにやら穏やかでない噂が持ち上がっている。2023年3月末に新脚本家の起用が報じられたが、撮影開始を6月に控え、脚本の大幅な改稿が行われているというのだ。
本作は政府の招集を受けて任務に挑むヴィラン・チームを描く物語で、『ブラック・ウィドウ』(2021)のエリック・ピアソンによる初稿を、現在はA24製作のNetflixシリーズ「BEEF/ビーフ ~逆上~」(2023)のイ・サンジンがリライトしている。もっともポッドキャスト「The Hot Mic」にて、ジャーナリストのジェフ・スナイダー氏は、自身が耳にしたという情報をこう語ったのだ。
「彼ら(マーベル)は、別の人物(ピアソン)の草稿をボツにしたと聞きました。『サンダーボルツ』の草稿には、デヴィッド・エアー版『スーサイド・スクワッド』(2016)とよく似た問題があったというんです。『ブラック・ウィドウ』からのキャラクターに焦点を当てすぎていて、チームのバランスがよくなかったと。もう知られているキャラクターを強調しすぎていたので、そこは排除することになったって。」
この発言は噂の域を出るものではなく、信憑性には一定の疑問が残る。しかし『ブラック・ウィドウ』と『サンダーボルツ』が繋がっていることはマーベル・スタジオのスタッフも以前示唆していたもので、同作を執筆したピアソンの起用にもそうした狙いがあったと推測するのはたやすい。
『ブラック・ウィドウ』から本作に再登場するのは、エレーナ・ベロワ役のフローレンス・ピュー、レッド・ガーディアン役のデヴィッド・ハーバー、タスクマスター役のオルガ・キュリレンコ。ただし、スナイダー氏の「もう知られているキャラクターを強調しすぎていた」との発言が気にかかるのは、本作の主要人物はみな過去作で「よく知られている」からだ。USエージェント役のワイアット・ラッセル、ゴースト役のハナ・ジョン=カーメン、ヴァル役のジュリア・ルイス=ドレイファス、そしてウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ役のセバスチャン・スタン……。
ひとつ考慮に入れておきたいのは、そもそも『サンダーボルツ』の改稿が、現在取り沙汰されているほど実際には大きな問題ではない可能性だ。大手スタジオのブロックバスター映画は、複数人の脚本家によって改稿が重ねられることが常。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのように監督ひとりが脚本を執筆し、映画の完成に至るのはかなりのイレギュラーだ。時には撮影が始まってから新たな脚本家が起用される、または再撮影で全編のおよそ半分を撮り直すというケースも(そこまで来ると製作トラブルに類するが)全くないわけではない。
今後注目すべきは、脚本家をめぐるクレジットがどのように落ち着くかだろう。ピアソンの名前が「脚本(Screenplay)」ではなく「原案(Story)」に載った場合、サンジンの改稿が相当量にわたったことを意味する。「原案」にすら名前がない場合、スナイダー氏の言うように、その草稿はボツになったということだ。逆に、サンジンの改稿が「脚本」としてクレジットされる域にあたらなければ、後から起用されたもののノンクレジットとなることもある。むろん、二人の名前がともに「脚本」にクレジットされる可能性もあるだろう。
映画『サンダーボルツ(原題)』は2024年7月26日に米国公開予定。撮影は2023年6月に開始される予定だ。
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Source: The Direct, The Hot Mic