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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』フィン&ローズのシーン、削除・変更点が多数判明 ― トム・ハーディのカメオ詳細も

©THE RIVER

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』で、レイ&ルークのストーリーとあわせて全体の核を担うのが、フィン&ローズによる潜入ミッションだ。しかしながらライアン・ジョンソン監督は、編集段階で、フィン&ローズにまつわる多くのシーンを大幅に削除せざるを得なかったことを明らかにしている。なにせ、出演の報じられていた有名人すら、その出番をカットされてしまったほどなのだ。

SlashFilmは、独自取材によってフィン&ローズの削除シーンを明らかにしている。そこでは単純に場面がカットされただけでなく、どうやら再撮影によって内容が一部変更されたようなのだ。もちろんネタバレを多分に含むため、本編未見の方は鑑賞後にお読みいただきたい。

注意

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この記事には、映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のネタバレが含まれています。

©Walt Disney Studios Motion Pictures ©2017 & TM Lucasfilm Ltd. 写真:ゼータ イメージ

カジノの街、カント・バイトの変更・削除点

フィンとローズをめぐるストーリーは、ざっくりとふたつに分けて語ることができる。ひとつが、コード破りの達人(マスター・コードブレイカー)を探してカジノの街「カント・バイト」を訪れるくだり。そしてもうひとつが、カント・バイトで出会ったDJを伴って、最高指導者スノークの旗艦メガ・デストロイヤーに潜入するくだりだ。SlashFilmの取材によれば、一連のストーリーは、それぞれ編集段階で大きく手を加えられているという。

たとえばカント・バイトに到着したフィンとローズがビーチに船を駐めていくところから、その手触りは異なったとみられる。本編ではクリーチャー(ジョセフ・ゴードン=レヴィットが声優を担当)が警察に告発するくだりがあったものの、当初は多くのクリーチャーがその様子を目撃する展開だったというのだ。
またフィンとローズのやり取りも、より丁寧に積み上げられていたという。ローズが「ヒーロー」であるフィンへの憧れを語り、レイへの微かな嫉妬心を示す……というくだりもあったようだが、本編に存在した場合、どのように受け止められていただろうか。

再撮影によって大きく変更された、と伝えられているのが、フィンとローズがファジアーのレースを見ながら過去について語るシーンだ。ローズが少女時代を明かすくだりは、厩舎の少年テミリ・ブラッグを登場させるために再撮影で変更されたものだというのである。ちなみに変更前のシーンは、ローズが調教師だった過去を明かすと、フィンも自身の背景を語り、そこで二人ともファースト・オーダーによって家族を奪われた事実が判明するという内容だった。

なお、解放したファジアーに乗ったフィンとローズがカント・バイトを逃走するくだりも、完成版より長いシーンが予定されていた。ハマム(トルコ式蒸し風呂)にファジアーが突入し、バスタオル姿でリラックスしているクリーチャーを吹っ飛ばすなど、コミカルな場面も含まれていたとのことである。ちなみに『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(ヴィレッジブックス刊)には、本編に登場しなかったハマムのデザインや、クリーチャーのコンセプトアートも掲載されている。

スノーク旗艦船、トム・ハーディ出演&キャプテン・ファズマ

ライアン監督は以前、フィン&ローズ&DJがメガ・デストロイヤーの巨大オフィスをこっそり通り抜けようとする場面があったことを明かしている。『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』にはそのコンセプトアートも掲載されているが、制服姿に身を包む以前、フィンたちが“衣装合わせ”をするシーンも存在したようだ。

またSlashFilmによれば、やはりトム・ハーディのカメオ出演シーンは本編からカットされていたという。フィンたち3人の乗るエレベーターに、ストーム・トルーパーの集団が乗り込んできて、そのうち一人がフィンの正体に気づく場面があったようなのだ。トムが演じたのはフィンの正体に気づくトルーパーで、将校姿のフィンを見て「知ってるぞ、FN-2187! 将校になるような男とは思ってなかった」と話し、二人が旧友だったことを示唆する役柄。ファースト・オーダーはフィンの脱走を公にしなかったということだろうか。
なお、イギリスのウィリアム王子&ヘンリー王子はトムと同じシーンに登場していたといわれているが、同サイトはそれが事実かどうかを確認できなかったとのこと。ジョン・ボイエガを信じるなら、カットされたことは間違いないようだが……。

ちなみにスノークの旗艦では、キャプテン・ファズマの出演シーンが一部カットされていたことも判明している。フィンがファズマのヘルメットを壊した直後、ストーム・トルーパーの一団によって追い込まれたフィンが、なんとかトルーパーを説得しようと試みる展開が用意されていたようだ。
フィンは、前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)でファズマがスターキラー基地破壊のきっかけになったことをバラし、一緒にファースト・オーダーを脱出しようと持ちかけるのである。しかしトルーパーたちが目を見合わせた一瞬のあと、ファズマのブラスターがトルーパーを全員撃ち抜いてしまう。このシーンは「セルジオ・レオーネ風」、西部劇へのオマージュを強調した演出がなされていたそうだ。

ライアン・ジョンソン監督は、本作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のブルーレイに削除シーンを収録する意向を明らかにしている。「すごく良い場面があった」と語っているだけに、ソフトではなるべくたくさんのシーンを見られることを願うばかりだ。

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国の劇場にて公開中

Source: http://www.slashfilm.com/star-wars-the-last-jedi-deleted-scenes/
©THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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