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トム・クルーズがDC映画『ザ・フラッシュ』を鑑賞、早くも絶賛 ─ 「今の我々に必要な映画だ」

映画『トップガン マーヴェリック』トム・クルーズ来日 ジャパンプレミア 撮影写真
©︎THE RIVER

「世界を──この映画が変える。」とのキャッチコピーも話題の、現行DCユニバース最後の集大成となる映画『ザ・フラッシュ』。2023年6月16日(金)の日米同時公開を前に、なんとあのトム・クルーズがこの映画を鑑賞したという。

The Hollywood Reporterによれば、トムが『ザ・フラッシュ』を鑑賞するきっかけを作ったのは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのデヴィッド・ザスラフCEO。2023年2月下旬、ザスラフ氏がトムとミーティングをした際、『ザ・フラッシュ』の完成度の高さに言及したことから、トムが作品に関心を持ったという。

トムが映画を観たがったことから、ワーナーは『ザ・フラッシュ』のコピーをトムの手元に届けたとのこと。しかしながら、公開を数ヶ月後に予定する大作映画、しかもスタジオが勝負を賭ける一作とあって、その輸送は厳戒態勢で実施されたようだ。ワーナーの従業員がビバリーヒルズにあるトムの自宅まで『ザ・フラッシュ』を届け、トムが映画を観終わるまで待機し、映像を回収してスタジオに返却したという。

『ザ・フラッシュ』に感銘を受けたトムは、映画を観るやアンディ・ムスキエティ監督に連絡を取ったとされる。もちろん監督にとっては青天の霹靂だったが、トムは「この映画には君のやりたいことが詰まっている」「今の我々に必要な映画だ」という旨を熱く語り、その出来栄えを称えたそうだ。

ザ・フラッシュ
© 2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved © & TM DC

本作については、DCスタジオの共同会長兼CEOである映画監督のジェームズ・ガンが「史上最高傑作のスーパーヒーロー映画」と絶賛するほか、テスト試写ではクリストファー・ノーラン監督による傑作『ダークナイト』(2008)以来となる絶賛の声があがったとも伝えられる。そこにきてトム・クルーズも絶賛したとあっては、これは大きなプロモーション効果となろう。主演のエズラ・ミラーが逮捕されるという大きな不祥事に見舞われ、一時はお蔵入りさえ危惧されたものの、ワーナーはここから巻き返しを図る構えとみられる。

コロナ禍からの回復に映画業界が苦慮する中、『トップガン マーヴェリック』(2022)を大ヒットに導いたトムは、アカデミー賞候補者らの昼食会にて、巨匠スティーブン・スピルバーグから「君がハリウッドを救った。劇場配給を救ったんだ」と声をかけられたことも話題を呼んだばかり。2020年、パンデミックの出口が見えない中で『TENET テネット』が公開された際には映画館に足を運んでいたこともよく知られているが、自身のやり方で後進を励まそうとしていることがうかがえる。

もっとも、トム自身の最新作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』も、『ザ・フラッシュ』の公開数週後にあたる2023年7月には劇場公開を迎える。同作もテスト試写ではすでに観客の大興奮を呼んでいるようで、公開時期は少しずれているものの、夏の映画興行を争うライバルであることは事実。こちらの“対決”にも注目しておこう。

映画『ザ・フラッシュ』は2023年6月16日(金)日米同時公開

Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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