新『バットマン』映画、ゴードン刑事役の第一候補マハーシャラ・アリだった ─ マーベル『ブレイド』決定のため叶わず

クリスチャン・ベールやベン・アフレックらからその座を譲り受けたロバート・パティンソンが新たにバットマン/ブルース・ウェインを演じる単独映画『ザ・バットマン(邦題未定、原題:The Batman)』は、最も偉大なヒーローの物語にユニークなアプローチを試みたいようだ。
米Colliderのジェフ・スナイダーが伝えるところによれば、『ザ・バットマン』監督・脚本のマット・リーヴスは、ゴッサムシティのジェームズ・ゴードン刑事を演じる第一候補として、『グリーンブック』(2018、日本2019)のマハーラシャ・アリを挙げていたという。
ゴードン刑事といえば白人としてのイメージでお馴染み。『ダークナイト』3部作ではゲイリー・オールドマンが、『ジャスティス・リーグ』(2017)ではJ.K.シモンズが演じた。ドラマ「GOTHAM/ゴッサム」では新米刑事時代のゴードンが登場しており、こちらはベン・マッケンジーが演じている。
マハーラシャ・アリと言えば、『ムーンライト』(2016)と『グリーンブック』でアカデミー助演男優賞を2度獲得した新たな名優だ。刑事役としては、ドラマ「TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ」でも演じている。
マハーシャラとマット・リーヴスは、この役のために面会もしていたという。初の黒人版ゴードン刑事が誕生する可能性もあったわけだが、残念ながら一歩遅かった。2019年7月に開催された「サンディエゴ・コミコン(Comic-Con International: San Diego 2019)」で、マーベル・スタジオがマハーシャラを主演に起用した『ブレイド』再映画化を発表したためだ。『ザ・バットマン』の話し合いがどこまで進んでいたかは不明だが、少なくとも『ブレイド』の決定をもってゴードン役の可能性は立ち消えになったという。
DCコミックス映画は、ホアキン・フェニックス主演で独自の解釈を加えた『ジョーカー』がベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝くほどの大絶賛。残念ながらマハーシャラのキャスティングは叶わなかったが、伝統的なゴードン刑事のイメージを刷新する役者を起用したとしてもおかしくないだろう。
『ザ・バットマン』の脚本はすでに完成しており、撮影は2020年初頭にも始まる見込み。
Source:Collider