アベンジャーズとX-MEN合流計画は「まだ考えていない」 ─ 実現は「数年先」、マーベル社長が新たに語る

マーベル・スタジオ製作社長のケヴィン・ファイギによれば、『アベンジャーズ』と『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』の合流について今すぐ検討できる状態にないという。

米ディズニーが21世紀フォックス社を事業買収するとの噂が流れ始めたとき、多くの人々が真っ先に夢見たのが「ついに『アベンジャーズ』と『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』がスクリーン共演を果たせる」ということだった。両者は共にマーベル・コミックおよび映画の大人気ヒーロー・チームであるにも関わらず、映画については配給会社に違いから共演が実現できずにいたのだ。


2017年12月14日、世間が『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』公開に湧くその裏で、米ディズニーはついに21世紀フォックス社事業買収を公式発表。法務上の膨大な手続きにより、完了するまでに約1年はかかるとされたものの、ついに不可能と言われた『アベンジャーズ』と『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』の合流が実現可能状態に突入したわけである。

これを受け、多くの業界人が相次いで声明を発表。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ジェームズ・ガン監督は「おかえりなさい、古い友人たち」として新たなキャラクターを迎え入れられることを喜んでいた

マーベル・スタジオ社長「考えていない」

ところが、こうした喜びに湧くのには少々気が早かったのかもしれない。マーベル最新作『ブラックパンサー』のワールド・プレミアに登場したケヴィン・ファイギに対し、気になる最新情報を尋ねたのは、一歩踏み込んだ話題を伝える米Vultureだ。「みなさんと同じで、私もニュース記事で読みました」というコメントには少々驚きだが、ケヴィンはディズニーと21世紀フォックスという世界的大企業の統合劇を「大交渉なので。私の給与等級よりずっと上層部の話ですよ」と言い表す。

 

ケヴィンは「私が思うにこの話題の本質は、それが取引であるということを理解せねばならないということ」と続ける。察するに、事態はまだ現場レベルにまで降りてきていないのだろう。マーベル・スタジオの製作社長として巨大フランチャイズの全てを取り仕切るケヴィンとて、合流計画を独断で切り進めるわけにはいかない。

「コミュニケーションはとっていません。私たちは合流については考えていない。既に公表済みのものに集中しています。もしも(合流の)交渉が実現したら、検討にとりかかるでしょう。それまでは、やることがたくさんありすぎて。」

ここでVultureのインタビュワーは引き下がらない。確かにマーベル・シネマティック・ユニバースでは2019年の『アベンジャーズ』第4作までのスケジュールを公にしている。どうにかしてこの作品群に『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』が加入する余地はないものか。そう考えさせられるのには、配給権の違いから難しいとされていたスパイダーマンが『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』(2016)企画に途中合流を果たした前例が存在するからだ。

しかしケヴィンの口はやはり堅い。「数年先ですね」「2019年までのスケジュールはお伝えしていますし、それは動きません」と慎重だ。

2019年以降も止まらない

2017年11月の米Colliderのインタビューによれば、『アベンジャーズ』第4作目以降、2020年以降の計画についてすでに決定済みと語っていたケヴィンだが、その詳細についての一切は伏せられていた。やはりと言うべきか、MCUフェイズ4以降も、これまでの作品群の世界が一筋に連なる内容となりそうだ。

「既に撮影した映画やこれから撮影を始めるものについては、2019年以降も見越して考えています。これまでにお約束したものすべてをご提供できることを望んでいます。」

 

MCUは2018年で10周年を迎えるが、毎作品ごとに異なる作風で観客を飽きさせない。もしも『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』の合流が実現すればその振り幅はさらに増すばかりだろう。ここまでに巨大なフランチャイズを築いたケヴィン・ファイギからは、まだまだつきぬ情熱が窺える。

「まだマーベル・スタジオが初期段階にあったころ、よくこう言われたものです。スーパーヒーローものはもう食傷気味ではないか、流行り廃れがあるのではないかと。私は、他と違う特別なヒーローでさえあれば、誰も疲弊なんてしないだろうと言いました。私たちマーベル・スタジオでは、(スーパーヒーローものの世界で)一日24時間暮らして息をしているのですからね。『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に、それこそ『ブラックパンサー』、そして来たる『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のような映画を作って、面白いものにし続けながら変化も加えていく。これを続けていくつもりですよ。」

マーベル最新作、今回は『007』のようなシリアスなスパイ・スリラーの要素をふんだんに取り入れ、「現実の世界が抱える重要な問題を、説教臭くならず、また偽ることなく描いた」「表現の問題、アイデンティティの問題についてのスーパーヒーロー映画にして、それらが人々に拒まれることがいかなる悲劇かを描いている」「ずば抜けて政治的なマーベル作品で、これがマーベル映画だということを思い出さなければいけないほど」と止まぬ絶賛を浴びる『ブラックパンサー』だ。

映画『ブラックパンサー』は2018年3月1日より全国ロードショー。『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』合流については、気長に待つのが良さそうだ。

Source:http://www.vulture.com/2018/01/kevin-feige-on-the-disney-fox-merger-his-future-at-marvel.html

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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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