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【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』アメリカの◯◯、クリス・エヴァンスの◯◯だった ─ アクション撮影のウラ側、スタントマンが明かす

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019 Supplied by LMK 写真:ゼータイメージ

敏腕スタントマン兄弟、キャプテン・アメリカを演じる

ダニエル・ハーグレイヴがキャプテン・アメリカのスタントを務めるようになったのは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)の追加撮影から。本撮影では兄のサム・ハーグレイヴが担当していたが、追加撮影にあたり、サムが弟に役目を託したのがきっかけだったという。

その後、ダニエルは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)にも参加したのち、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)と『エンドゲーム』でキャプテン・アメリカのスタントに就任。兄のサムはアンソニー&ジョー・ルッソ監督の信頼を受け、これら3作品ではスタント・コーディネーターを担当。『エンドゲーム』ではセカンド・ユニットの監督も任されている。MCU以外にも多くの作品に携わる二人は、いまやハリウッド屈指の「敏腕スタントマン兄弟」なのだ。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

ちなみにダニエルは、初対面時のクリス・エヴァンスへの印象を「すごく良い人だと思いました」と語っている。

「兄とクリスは良い関係を築いているんですが、僕にもすごく誠実で、親切にしてもらいましたね。もちろん、兄のようなハイレベルなパフォーマンスを求められるので、少しプレッシャーはあったんですが。でも初めて会った時から本当に良い人でしたよ。」

「アメリカのケツ」、クリス・エヴァンス本人のケツだった

『エンドゲーム』でキャプテン・アメリカのスタントを担当したダニエルは、もちろん劇中でも出色の名シーン、2012年のニューヨークでキャプテン・アメリカ同士が戦う場面も担当。もう一人のキャップを演じたのは兄のサムだったといい、すなわち「キャップ vs キャップ」は兄弟対決でもあったのである。

「あの場面では2階の高さから落ちたり――二人とも走って、同時に飛んで、下の階に叩きつけるところです――、崖っぷちにしがみついたり、吊り上げられたりしました。小さいころ、農場でちょっとした映像を二人で撮っていたのを思い出しましたよ。でもおかしな話で、25年後にはそれを世界最大の映画で、大スクリーンでやっている。最高でしたよ、夢が叶ったようでしたね。」

2012年のニューヨークでは、スコット・ラング/アントマンが、当時のキャプテン・アメリカのスーツを見て「アメリカのケツって感じ」と一言。スティーブはこれを受け、過去の自分を倒した後、床に突っ伏した男の尻を一瞥し「アメリカのケツか」と呟いている。ダニエルは「アメリカのケツを演じた気分はいかがでしたか?」との質問に「あれはクリス本人のケツですよ」と笑って答えた。

スティーブが床に倒れているショットは追加撮影時に撮られたもので、あの場面はすべてクリス・エヴァンスが演じています。当時、僕は別の作品に関わっていたので参加できなかったんですよ。だから…うん、出ていないショットにも僕の手柄はちょっとだけあるってことですね。」

「アメリカのケツ」誕生秘話はこちら

2018年10月、クリスは『エンドゲーム』の再撮影で最後に口にしたセリフについて「すごくバカバカしいセリフでした、ほんとにくだらなかった」「ポール・ラッド(アントマン役)へのセリフだったと思います。彼は現場にいなかったんですけど」と話していた。ひょっとして、最後に撮られたのはこの場面だったのだろうか……。

ところで『エンドゲーム』の結末から鑑みるに、ダニエルがキャプテン・アメリカのスタントを担当するのも今回が最後になりそうだ。本作のスタントで最も印象深かったのは、やはりスティーブがソーのハンマー(ムジョルニア)を手にするシーンだったという。

「あのシーンについて話している時でさえ鳥肌ものだったんですが、実際に演じてみると、もう忘れられない経験になりましたね。きっと自分にとって一番の場面だと思います。シールドとハンマーで戦うなんて信じられないでしょう。本当に特別な体験でしたよ。」

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Source: Rotten Tomatoes

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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