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マーベル・スタジオ社長、X-MENのマーベル・シネマティック・ユニバース合流に意欲 ― 米報道

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米ウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックス社の映画事業・テレビ事業などを買収しようとしている、と報じられてから約1ヶ月が経過した。2017年12月5日(現地時間)には、第一報を伝えた米CNBC局によって、交渉が急ピッチで進行していること、12月第3週にも公式発表が行われる可能性があることが報じられたばかりだ。

このたび米Deadlineは、取材によって判明した新たな情報を含む、本件についての特集記事を発表。そこでマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が『X-MEN』の獲得に意欲的であることを明かした。

マーベル・シネマティック・ユニバースに全キャラ統合へ?

Deadlineの特集記事は、ディズニーによる21世紀フォックス社の映画事業(20世紀フォックス)・テレビ事業などの買収について、“その後”のフォックスのあり方や各事業の方向性などを指摘したもの。同誌は、ケヴィン・ファイギ社長がマーベル・シネマティック・ユニバースに『X-MEN』ユニバースを合流させたがっていると記している。

記事はファイギ社長の仕事ぶりに着目し、ディズニー傘下でほとんど失敗をしてこなかったこと、ソニーとの事業提携によって『スパイダーマン』シリーズを再起させたことに言及。同氏が、『X-MEN』ユニバースのキャラクターをマーベル・シネマティック・ユニバースのキャラクターとお互いの作品で共演させることで化学反応を起こす意図であると記した。

これまで、ディズニーによる21世紀フォックス社の映画事業(20世紀フォックス)買収には、後者が映像化権を有するコミック『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』のキャラクターをディズニー傘下のマーベル・スタジオに取り戻すことがあるとみられていた。本報道が正しければ、やはりマーベル・スタジオは全キャラクターの権利統合に強い意思を抱いていることになる。ところで、Deadlineは『ファンタスティック・フォー』に一切言及していないが……。

もっとも、マーベル・シネマティック・ユニバースが2019年5月全米公開の『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』以降のラインナップを具体的に明かしていないのに対して、20世紀フォックスは今後の計画をある程度公にしている。2018年に『デッドプール2(仮題)』『ニュー・ミュータンツ(原題:New Mutants)』『X-MEN: ダーク・フェニックス(原題:X-Men: Dark Phoenix)』を公開するほか、すでに『ガンビット(原題:Gambit)』や『X-フォース(仮題)』、『マルチプル・マン(仮題)』の製作を決定しているのだ。もしも二つのユニバースが合流するなら、それはいつのタイミングになるのだろうか。

また関係者やファンの懸念は、20世紀フォックスが『デッドプール』(2016)以降推し進めている“R指定のヒーロー映画”という方針がディズニー傘下で継続しうるかという点だ。デッドプールの“生みの親”であるコミック・アーティストのロブ・リーフェルド氏は、20世紀フォックス側に、本件についての早急な判断を避けるようメッセージを送っていた。ヒーロー映画の多様性を守るためにも、ディズニー/マーベル・スタジオには善処を期待したいところだ。

なおDeadlineによれば、ディズニーによる21世紀フォックス社の事業買収については2017年12月13日(現地時間)にも公式発表がなされるという。情報の真相は不明だが、ひとまずXデーとして記憶しておくことにしよう。

Source: http://deadline.com/2017/12/what-happens-to-fox-if-disney-deal-happens-broadcast-news-sports-1202220975/
©THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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