スピルバーグ最新作『ウエスト・サイド・ストーリー』2020年12月米国公開へ ─ 20世紀フォックス作品、ディズニー傘下で公開日続々決定

米ウォルト・ディズニー・カンパニーは、業界に激震をもたらした21世紀フォックス社との事業統合を経て、20世紀フォックス作品の米国公開計画を発表した。

一番の目玉となるのは、スティーブン・スピルバーグが名作ミュージカルを再映画化する『ウエスト・サイド・ストーリー（邦題未定、原題：West Side Story）』が2020年12月18日に米国公開予定と伝えられたこと。主演は『ベイビー・ドライバー』（2017）のアンセル・エルゴートが務め、脚本は『ミュンヘン』（2005）『リンカーン』（2012）でスピルバーグとタッグを組んだ劇作家トニー・クシュナーが執筆する。

ディズニー／20世紀フォックスは2021年から2027年にかけて、ジェームズ・キャメロン監督作品『アバター』（2009）の続編シリーズ4作品を隔年で12月に公開予定。合間には『スター・ウォーズ』新作映画が封切られる予定とあって、すなわち『ウエスト・サイド・ストーリー』は怒涛の7年間が始まる前年を担うことになる。

また20世紀フォックスは、ブラッド・ピット＆トミー・リー・ジョーンズ主演のSF映画『アド・アストラ（邦題未定、原題：Ad Astra）』の米国公開日を2019年5月24日から9月20日へと移動。同作は製作が遅れており、当初の公開日に向けてのプロモーションも行われていなかった。なお、つづく2019年11月15日には、クリスチャン・ベール＆マット・デイモン主演、『LOGAN／ローガン』（2017）ジェームズ・マンゴールド監督による実話映画『フォード vs フェラーリ（邦題未定、原題：Ford v. Ferrari）』が米国公開予定となっている。

そのほか2019年公開予定のフォックス作品で、このたび米国公開日が決定・変更された作品には、「THIS IS US 36歳、これから」（2016-）のマイロ・ヴィンティミリア主演のコメディ『The Art of Racing in the Rain（原題）』。アマンダ・サイフリッドやケビン・コスナー共演で、2019年8月9日米国公開予定。すでに終了が決まった「FOX 2000」の残り少ない作品のひとつとなる。FOXサーチライト・ピクチャーズによるスリラー映画『Ready or Not（原題）』は8月23日米国公開と発表された。また、ウィル・スミス＆トム・ホランドが声優を務めるアニメ映画『Spies in Disguise（原題）』は2019年9月13日から12月25日へ公開延期となっている。

2020年以降のフォックス作品で、『ウエスト・サイド・ストーリー』以外に公開日が決まったのは、冒険スリラー映画『Underwater（原題）』。クリステン・スチュワートと『デッドプール』ウィーゼル役のT・J・ミラーが共演し、2020年1月10日に米国公開される。ハリソン・フォードが実写・CGのハイブリッド作品に挑む『Call of the Wild（原題）』は2019年12月から2020年2月21日へと延期され、『オリエント急行殺人事件』（2017）の続編となる『ナイルに死す（邦題未定、原題：Death on the Nile）』は1週繰り下げられて2020年10月9日の米国公開となった。なお同名ウェブコミックをアニメ映画化する『Nimona（原題）』は、2020年2月14日から2021年3月5日へと1年以上の公開延期が決まっている。

ちなみにディズニーと20世紀フォックスの事業統合によって、これまでフォックスが手がけてきた映画版『X-MEN』シリーズは方針が一新される模様。“シリーズ初のホラー映画”とされ、すでに完成しているスピンオフ作品『ニュー・ミュータンツ（邦題未定、原題：New Mutants）』は3度目の延期によって2020年4月3日公開となっている。一方、長らく企画が進められてきたチャニング・テイタム主演『ガンビット（邦題未定、原題：Gambit）』は公開予定が撤回され、事実上の企画頓挫となった。詳細は以下の記事に詳しい。

Sources: Disney, Variety