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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』監督編集版は約2時間40分だった ― ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの未公開シーンも

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© Marvel Studios 2018

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の監督編集版(ディレクターズ・カット版)が、劇場公開された完成版よりも最大10分ほど長かったことが判明した。米Entertainment Weekly誌のラジオ番組にて、アンソニー&ジョー・ルッソ監督が明かしている。

番組のMCから「撮影したシーンで削除したものはないんですか?」と尋ねられたジョー監督は、「最初のディレクターズ・カットは確か2時間40分から2時間30分くらいだったと思います。(完成版に)すごく近いものでした」と語っている。完成版の上映時間が2時間29分なので、ジョー監督の記憶の誤差を考慮しても、違いは最大10分程度ということになるだろう。ちなみに本作の上映時間は当初2時間36分と報じられており、当時のバージョンは「最初のディレクターズ・カット」により近いものだったとみられる。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)や『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)でも削除シーンを最小限に留めたルッソ監督は、マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成となる本作でもストイックな映画製作を心がけたという。

「脚本の段階で、どんな場面を入れるかについてはストーリーテリングの点から慎重にならなくてはいけませんでした。それから、現実的に難しくないかどうか。物を用意するのにはお金がかかりますし、俳優の時間にも制限がある。いつもスケジュールに余裕があるわけではありませんでしたから、きちんと狙いを定めておく必要があったんです。」

言わずもがな、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の出演者たちは現在の映画界を牽引するトップスターばかり。製作チームはパズルのようにスケジュールを調整し、俳優陣も複数の作品を行き来しながら撮影を進めていったという。
ルッソ監督は『ウィンター・ソルジャー』や『シビル・ウォー』の音声解説でも予算やスケジュールについてしばしば言及しているが、こうした事情を隠さないこと、また与えられた条件に合わせてクオリティの高い作品を生み出す技術と姿勢は、『ブル~ス一家は大暴走』『コミ・カレ!!』などテレビドラマの世界で実力を顕したがゆえだろうか。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、未公開シーンが判明

そんなルッソ監督だが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では俳優の即興演技を活かして「余分に映像を撮影した」ことも以前語っていた。このたび、完成版に入らなかったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのシーンが存在することも判明している。

ジョー: とてもファニーなシーンでした。(中略)まぎれもないコメディ・シーンでしたね。

アンソニー: 彼ら(ガーディアンズ)が行き詰まってる場面なんです。どうしていいのかわからない、どこへ行っていいのかわからないというバカバカしいシーン。すごく面白かったし、僕たちも大好きでした。でも映画に勢いがついて、(物語が)どんどん展開する中で、(その場面を残すと)話がうまく先へ進んでくれなかったんです。

すでに映画を観た人なら、どのあたりの場面なのか想像がつくだろうか? ジョー監督いわく「DVDに入るでしょう」というガーディアンズの未公開シーン、今から楽しみにしておくことにしよう。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国の映画館にて公開中

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

Source: EW

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。