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『スパイダーマン』新たな宿敵の単独映画、『トリプル・フロンティア』監督が交渉中 ─ クレイヴン・ザ・ハンター、執拗に追う狩人が主人公

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
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ヴェノム、モービウスに続いて、さらなる“スパイダーマンの宿敵”がスクリーンに登場だ。米ソニー・ピクチャーズ製作、『スパイダーマン』スピンオフ作品『クレイヴン・ザ・ハンター(原題:Kraven the Hunter)』に、監督として『トリプル・フロンティア』(2019)のJ・C・チャンダーが交渉中であることがわかった。米Deadlineなどが報じている。

主人公となるクレイヴン・ザ・ハンター/セルゲイ・クラヴィノフは、秘薬によって驚異的な身体能力と五感を手に入れた、“スパイダーマン狩り”に執念を燃やすキャラクター。コミックの世界で非常に高い人気を誇っており、同じく人気ヴィランのカメレオンとは異母兄弟という設定を持つ。

トム・ホランド主演のメインシリーズをはじめ、マーベル『スパイダーマン』関連作品を多数企画するソニー・ピクチャーズは、早くからクレイヴン・ザ・ハンターの映画化企画を検討していた。2018年8月には『イコライザー』シリーズの脚本家リチャード・ウェンクが執筆作業に入っていると報じられ、のちにウェンクは、コミックに忠実な物語になることを明かしていたのだ。

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もっとも報道によれば、すでにウェンクは企画を離脱しているようで、最新の脚本は『モービウス』のアート・マーカム&マット・ホロウェイが執筆。トム・ホランド主演、ソニー製作の映画版『アンチャーテッド(原題:Uncharted)』にも参加する、スタジオからの信頼が厚い人材だ。プロデューサーには『スパイダーマン』シリーズをサム・ライミ版から手がけるアヴィ・アラッド、トム・ホランド版『スパイダーマン』や『ヴェノム』(2018)のマット・トルマックが就任した。

新型コロナウイルスの影響を受け、ソニーは2020年公開予定だった『ヴェノム』の続編映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(原題)』を2021年6月25日に、『モービウス』を2021年3月19日に米国公開予定。その水面下では、本作『クレイヴン・ザ・ハンター』のほか、シルバー・セーブル&ブラック・キャットの映画化企画、“盲目の老女”マダム・ウェブ“戦う母親”ジャックポットの単独映画、そして『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』オリヴィア・ワイルド監督による「スパイダーウーマン」映画も進行中だ。

本記事時点でチャンダー監督とソニーは契約を締結していないため、企画されている作品のうち、どれが最初に登場するかはわからない。もっとも、スパイダーマンを執拗に狙う“狩人”クレイヴン・ザ・ハンターの映画化にJ・C・チャンダーを起用する方針は慧眼だろう。チャンダーが手がけた『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』(2014)『オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜』(2013)は、いずれも硬派なストーリーテリングと緩急あざやかな演出が見どころの一作だった。実現すれば『スパイダーマン』シリーズに新風を吹き込む、ハードなヴィラン映画が誕生することになるかもしれない。

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Sources: Deadline, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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