この記事には、「マンダロリアン」チャプター21（シーズン3第5話）『海賊』のネタバレが含まれています。

「マンダロリアン」チャプター21（シーズン3第5話）『海賊』解説

『スター・ウォーズ』ドラマ「マンダロリアン」チャプター21（シーズン3第5話）『海賊』はタイトルの通り、惑星ネヴァロの町に海賊が襲来するシーンから始まった。町を統治する上級監督官のグリーフ・カルガに対し、海賊王ゴリアン・シャードは降伏を迫る。

「新共和国の庇護下だ」と返すカルガに対し、シャードは「新共和国は中縁部すら海賊から守れていない」と取り合わず、攻撃を開始。ネヴァロは中縁部（ミッド・リム）よりも中心から遠く離れた外縁部（アウター・リム）に位置しているからだ。カルガは住民を避難させつつ、新共和国に助けを求めるメッセージをドロイドに託した。オビ＝ワン・ケノービに助けを求めるレイア姫さながらの演出である。

メッセージは新共和国のキャプテン、カーソン・テヴァの元に届けられる。テヴァはシーズン2チャプター12で一度ネヴァロを訪れている人物。カルガやディン・ジャリンたちが帝国基地を破壊した際に調査で訪れ、カルガとも会話している。その際、キャラ・デューンをリクルートしたのも彼であった。

テヴァは新共和国から介入許可を得ようとコルサントへ飛ぶ。大佐に対し海賊退治の許可と応援を求めるも、第3話でも登場したイライア・ケインが邪魔に入った。ネヴァロが新共和国に加盟していないことを指摘して、助ける必要はないと主張する。やはり裏で帝国残党とつながっているようだ。テヴァは新共和国に危機が迫っていると警告するも、大佐は出撃の許可を出さずじまいであった。

正攻法では解決できないと悟ったテヴァは、ディン・ジャリンを頼ることにする。マンダロリアンたちは誰も知らない場所に隠れ家を作っていたが、ディンの連れていたR5がテヴァに居場所を教えたようだ。第1話で明かされた「R5が元反乱軍である」という設定が早速活かされている。

ディンの言うテヴァから受けた恩とは、シーズン2の第2話での出来事を指している。逃げ込んだ氷の惑星で巨大グモに襲われて窮地に陥ったところを、テヴァが救った上、新共和国ルール違反の装備漏れは注意に留めて立ち去っていた。受けた恩は忘れない、それがディン・ジャリン。

カルガの危機を知ったディンは、マンダロリアンの仲間たちに協力を求める。第1話で、カルガから土地を譲る申し出を受けていたことを踏まえ、勝利の暁にはネヴァロを新たな拠点にしようと提案した。前話で息子を救われたパズも賛同したことで、一同はカルガ救出作戦の実行を決断する。

ネヴァロへ向かう船内で、ボ＝カターン・クライズは作戦説明を担当。前話でも隊を率いるリーダーシップを見せていたが、今回は「昔は下水道に住んでたのよね。今こそ英雄になるチャンスよ」と見事に皆を鼓舞した。少し前まで失意の底にあったはずが、すっかり生粋のリーダーらしさを取り戻している。

荒れ果てたネヴァロの空に1機のファイターが颯爽と現れた。ディンのN1は次々と海賊のファイターを撃ち落としながら、母船を町から引き離していく。その隙にボ＝カターンが操縦するファイター・トランスポートからマンダロリアンの一団が飛び降り、海賊たちを次々と制圧。ついにはゴリアン・シャードが乗る母船も撃破し、海賊を壊滅させることに成功した。カルガは感謝の証として土地を提供し、マンダロリアンたちを歓迎することを伝える。

場がお祭りムードに包まれる中、ボ＝カターンは下水道にいたアーマラーから呼び出しを受ける。アーマラーはボ＝カターンのリーダーシップと伝説のミソソーを目にしたという事実から、「次の時代の前触れ」が訪れたと結論付けたのだ。なんとボ＝カターンに対しヘルメットを脱ぎ、かつての仲間たちを連れ戻すよう依頼する。教義よりもマンダロリアンの団結を優先したのだ。いよいよ本格的にマンダロア奪還へと話が進み出した。

一方、銀河の奥深くには何かを捜索中のXウィングの姿があった。Ｘウィングに乗ったテヴァは、モフ・ギデオンを移送したはずの護送船が大破しているのを発見。ギデオンが裁判に出廷しなかったという噂が真実であり、護送中に何者かによって連れて行かれたことを確信した。さらには、現場にマンダロリアンがアーマーに用いる強固な金属ベスカーの破片を見つける。犯人は一体……？