スパイダーマンのスピンオフ「シニスター・シックス」映画化企画、消えていなかった ─ プロデューサー「監督の準備を待っている」

『スパイダーマン』シリーズの製作陣は、スピンオフ映画「シニスター・シックス」を諦めてはいないようだ。米Vanity Fairの取材によって、「シニスター・シックス」の企画がいまだ存在することが判明している。
シニスター・シックスとは、スパイダーマンの宿敵6名によるヴィラン・チーム。コミックでは1964年に結成され、ドクター・オクトパス、ミステリオ、エレクトロ、クレイブン・ザ・ハンター、サンドマン、ヴァルチャーが初代メンバーとなっていた。
「シニスター・シックス」映画化企画、消えていなかった
映画版「シニスター・シックス」は『アメイジング・スパイダーマン』シリーズの製作時にスピンオフ作品として企画されたが、同シリーズの終了によって実現は見送られている。当時、脚本・監督として『キャビン』(2011)のドリュー・ゴダードが携わっていた。
しかし『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)や『ヴェノム』(2018)のプロデューサーであるエイミー・パスカル氏は、今でも「シニスター・シックス」の映画化に前向きのようだ。Vanity Fairに対して、エイミー氏は現在の状況を語っている。
「ドリュー(・ゴダード)が撮れるようになるのを待っています。ドリューと一緒になにかやりたいんですよ。彼がしたいことを教えてくれるのを待っているんです。」
この背景には『ヴェノム』の世界的大ヒットや、アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(2019年3月8日公開)が非常に高い前評判を得ており、早くも相当のヒットが見込まれている現状がある。ソニー・ピクチャーズにとって、スパイダーマンの映画シリーズはいうなれば“稼ぎ頭”なのだ。
2018年10月、ドリュー監督は「シニスター・シックス」について「もしかしたら、いつか日の目を見るかもしれません」と語っていた。この発言がなされた時点で、エイミー氏やソニーから何らかのアプローチがあった可能性は高そうだ。
ただしドリュー監督は、現在『デッドプール』シリーズの次回作となる『Xフォース(邦題未定、原題:X-Force)』に参加しているほか、複数のプロジェクトが待機中。「シニスター・シックス」が実現するにせよ、もう少し先の話となりそうだ。そもそもエイミー氏の口ぶりを鑑みれば、別の企画でドリューが起用され、再び企画が水面下に潜ってしまう可能性も否定できない。
その一方で、ソニーは「スパイダーマン」関連の映画作品を多数準備中だ。『ヴェノム』続編の企画が進行しているほか、ジャレッド・レト主演の『モービウス(邦題未定、原題:Morbius)』、女性キャラクターのシルバー・セーブルやブラック・キャット、シルク、ナイトウォッチ、クレイヴン・ザ・ハンター、ジャックポットを扱った作品群が準備されているという。実写作品とは世界観を共有しないが、『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編およびスピンオフ映画も進行中だ。「シニスター・シックス」の実現を待つ間にも、多数の作品が次々に登場してくることになるだろう。
Source: Vanity Fair