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スパイダーマンのスピンオフ「シニスター・シックス」映画化企画、消えていなかった ─ プロデューサー「監督の準備を待っている」

スパイダーマン
Photo by Mike Navolta https://www.pexels.com/photo/comic-spiderman-614363/

『スパイダーマン』シリーズの製作陣は、スピンオフ映画「シニスター・シックス」を諦めてはいないようだ。米Vanity Fairの取材によって、「シニスター・シックス」の企画がいまだ存在することが判明している。

シニスター・シックスとは、スパイダーマンの宿敵6名によるヴィラン・チーム。コミックでは1964年に結成され、ドクター・オクトパス、ミステリオ、エレクトロ、クレイブン・ザ・ハンター、サンドマン、ヴァルチャーが初代メンバーとなっていた。

「シニスター・シックス」映画化企画、消えていなかった

映画版「シニスター・シックス」は『アメイジング・スパイダーマン』シリーズの製作時にスピンオフ作品として企画されたが、同シリーズの終了によって実現は見送られている。当時、脚本・監督として『キャビン』(2011)のドリュー・ゴダードが携わっていた。

しかし『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)や『ヴェノム』(2018)のプロデューサーであるエイミー・パスカル氏は、今でも「シニスター・シックス」の映画化に前向きのようだ。Vanity Fairに対して、エイミー氏は現在の状況を語っている。

ドリュー(・ゴダード)が撮れるようになるのを待っています。ドリューと一緒になにかやりたいんですよ。彼がしたいことを教えてくれるのを待っているんです。」

この背景には『ヴェノム』の世界的大ヒットや、アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(2019年3月8日公開)が非常に高い前評判を得ており、早くも相当のヒットが見込まれている現状がある。ソニー・ピクチャーズにとって、スパイダーマンの映画シリーズはいうなれば“稼ぎ頭”なのだ。

2018年10月、ドリュー監督は「シニスター・シックス」について「もしかしたら、いつか日の目を見るかもしれません」語っていた。この発言がなされた時点で、エイミー氏やソニーから何らかのアプローチがあった可能性は高そうだ。
ただしドリュー監督は、現在『デッドプール』シリーズの次回作となる『Xフォース(邦題未定、原題:X-Force)』に参加しているほか、複数のプロジェクトが待機中。「シニスター・シックス」が実現するにせよ、もう少し先の話となりそうだ。そもそもエイミー氏の口ぶりを鑑みれば、別の企画でドリューが起用され、再び企画が水面下に潜ってしまう可能性も否定できない。

その一方で、ソニーは「スパイダーマン」関連の映画作品を多数準備中だ。『ヴェノム』続編の企画が進行しているほか、ジャレッド・レト主演の『モービウス(邦題未定、原題:Morbius)』、女性キャラクターのシルバー・セーブルやブラック・キャット、シルクナイトウォッチクレイヴン・ザ・ハンタージャックポットを扱った作品群が準備されているという。実写作品とは世界観を共有しないが、『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編およびスピンオフ映画も進行中だ。「シニスター・シックス」の実現を待つ間にも、多数の作品が次々に登場してくることになるだろう。

Source: Vanity Fair

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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