THE RIVER編集部 2022.3.16 13:29 News | Tv/Movie

「スモール・アックス」第1話『マングローブ』予告編 ─ レティーシャ・ライトが反人種差別運動のリーダー演じる、スティーヴ・マックイーン監督作

『それでも夜は明ける』（2013）のスティーヴ・マックイーン監督による初めてのテレビシリーズ『スモール・アックス』が、2022年3月29日（火）よりスターチャンネルEXにて独占配信となる。本作は、監督のルーツであるロンドンのカリブ系コミュニティの人種差別の歴史を描いた5本の“映画” からなるアンソロジー・シリーズ。このたび、第1話『マングローブ』の予告映像が公開された。

第1話『マングローブ』は、人種差別主義の警察を相手に裁判で闘った9人の男女を描いた実話であり、カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションに選出された一作。ノッティングヒルの料理店「マングローブ」は、アフロ・カリビアンの住民たちの憩いの場として親しまれていたが、白人警官に目をつけられ、ある日突然、オーナーのフランクが不当逮捕されてしまう。その後も店に対する警察の手入れが繰り返される中、怒りが頂点に達した住民たちはデモを行い、逮捕されたフランクらは警察を相手に裁判で争うことを決意する……。

「マングローブ」は1992年までロンドンに実在したレストランであり、本作は不当な手入れを繰り返す白人警官たちを訴えた黒人グループ“マングローブ9”の実話を描く物語。イギリス警察による黒人差別が初めて法の下で裁かれた、イギリスの黒人コミュニティにとって歴史的なターニング・ポイントとなった事件だ。予告編では、差別や偏見に苦しむ者たちが警察に取り押さえられ、自由を奪われる様子が映し出されている。

ブリティッシュ・ブラックパンサー運動のリーダー、アルシア役を演じるのは『ブラックパンサー』（2018）『ナイル殺人事件』（2022）のレティーシャ・ライト。反人種差別運動家・ダーカス役のマラカイ・カービーは、本作で英国アカデミー賞（BAFTA）テレビ部門の最優秀助演男優賞に輝いた。

「スモール・アックス」はロサンゼルス映画批評家協会賞の最優秀作品賞に輝くなど、世界中の映画賞で高い評価を獲得。第2話『ラヴァーズ・ロック』は第1話と同じくカンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに選出されたほか、バラク・オバマ元大統領も2020年のベスト映画に挙げた。第3話『レッド、ホワイト＆ブルー』では、『スター・ウォーズ』シリーズのジョン・ボイエガが理想に燃える警察官を演じ、ゴールデン・グローブ賞の最優秀助演男優賞を受賞している。