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『スポーン』リブート版に『ジョーカー』「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」脚本家が参加 ─ 豪華コンビ参戦で企画前進なるか

スポーン

人気コミックのリブート版映画『スポーン(原題:Spawn)』に、新たな脚本家として『ジョーカー』(2019)のスコット・シルバー、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)のマルコム・スペルマンという豪華な顔ぶれが加わった。米The Hollywood Reporterが報じている。

原作者トッド・マクファーレンによる悲願の企画である『スポーン』の再映画化は、2017年夏にブラムハウス・ピクチャーズのもとで始動したもの。アル・シモンズ/ヘルスポーン役でジェイミー・フォックス、相棒の刑事トゥイッチ・ウィリアムズ役でジェレミー・レナーが出演することが決まっていたが、脚本作業や資金調達が難航し、さらにコロナ禍の影響もあって製作の遅延が続いている。

リブート版『スポーン』には過去に複数の脚本家が携わってきたが、シルバー&スペルマンはそのなかでも屈指のビッグネームだ。『8 Mile』(2002)『ザ・ファイター』(2010)で知られるシルバーは、DCコミックスの人気ヴィランをR指定で単独映画化した『ジョーカー』が高く評価され、現在は続編『Joker: Folie à deux(原題)』が待機中。一方のスペルマンも、マーベル・シネマティック・ユニバース作品「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」の脚本・製作総指揮を経て『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題)』を進行中だ。

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製作を兼任するマクファーレンによると、『ジョーカー』こそが『スポーン』リブート企画の転換点だったそう。「じゃあ(『ジョーカー』を)書いた本人に頼めばいいじゃないか」と駄目元で打診したところ快諾され、頼んだ本人が驚いたという。また、のちに加わったスペルマンは『スポーン』の大ファン。「原作に敬意を払いつつ、共感できるけれど尖った、他のスーパーヒーロー映画とは違うものにしたい」とコメントした。

本作の脚本にはシルバー&スペルマンのほか、新鋭監督・脚本家のマシュー・ミクソンも参加。メタルコアバンド「ミザリー・シグナルズ(Misery Signals)」のドキュメンタリー映画『Yesterday Was Everything(原題)』(2016)をはじめ、短編映画やドキュメンタリー作品で頭角を現してきた才能が『スポーン』の刷新に挑む。

報道によると、主演のジェイミー・フォックスは現在も企画に残留しているが、ジェレミー・レナーの関与は新たな脚本の出来にかかっているとのこと。また、原作者のマクファーレンは自ら監督を務める意向だったが、コミック界から「監督にはふさわしくないのでは」との声があがり、現在はひとまず監督の座を諦めているようだ。企画当初は低予算映画となる予定だったが、シルバー&スペルマンの参加によって計画以上の予算を確保できる可能性も出てきた。

現在、製作チームは企画を引き受けるスタジオを探しているさなか。マクファーレンは「一流の俳優、プロデューサー、脚本家が集まったなら、もちろん一流の監督や撮影監督を求めたくなるもの。この勢いで進めていきたい」と改めて熱意を込めた。

『スポーン』は、CIAの工作員アル・シモンズが任務中に仲間によって殺害され、最愛の妻と再会するため、地獄の軍団構成員「ヘルスポーン」として現世に戻る物語。ところが死の5年後、シモンズの妻には新たな夫と子供がいて……。リブート版のプロデュースはマクファーレンとジェイソン・ブラムが担当する。

Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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