『ザ・バットマン』悪役にジョナ・ヒル、ゴードン刑事役にジェフリー・ライトが出演交渉中 ─ 2021年公開、ロバート・パティンソン主演版

『トワイライト』シリーズや『グッド・タイム』(2017)のロバート・パティンソン主演、新たなバットマン映画『ザ・バットマン(原題:The Batman)』に、『21ジャンプストリート』シリーズや『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)のジョナ・ヒル、『007』『ハンガー・ゲーム』シリーズのジェフリー・ライトが出演交渉中であることがわかった。両者の交渉は初期段階にあるという。
報道によると、ヒルが交渉にあたっているのは『ザ・バットマン』のヴィラン役。キャラクターについては諸説あり、米The Hollywood Reporterが「リドラーかペンギンのどちらになるかは決まっておらず、話し合いは進行中」と報じた一方、米Colliderは「リドラーを演じる」と断じている。現状、役柄についての確かな情報はないとみていいだろう。すでに完成している脚本にリドラーとペンギンの両方が登場するのか、あるいはキャスティングによって脚本のリライトが行われるのかも分からない。
リドラーは犯罪に謎やパズルを仕掛けるヴィランで、『バットマン・フォーエヴァー』(1995)ではジム・キャリーが演じた。また、ペンギンは過去にコンプレックスとトラウマを持つ小柄な男で、正気を保ったまま犯罪を繰り返すという、ゴッサムでは異彩を放つヴィラン。『バットマン リターンズ』(1992)ではダニー・デヴィートが演じて強烈なインパクトを残した。
『ザ・バットマン』のプロデューサー陣は、かなり早い段階からヒルの登板を望んでいたが、バットマンを演じる俳優の決定まで話し合いは保留されていたとのこと。交渉は長期にわたって続けられており、米Varietyのジャスティン・クロール氏によれば、主に報酬の金額面でいまだ折り合いが付いていないという。両者ともに出演には前向きだが、妥協点を見つけられるかどうかは不明ともいわれており、予断は許さない状況とみられる。
また、ライトが交渉に入っているのは『バットマン』シリーズのキーパーソンであるジェームズ・ゴードン刑事。『ダークナイト』3部作でゲイリー・オールドマンが、『ジャスティス・リーグ』(2017)でJ.K.シモンズが、ドラマ「GOTHAM/ゴッサム」(2014-2019)ではベン・マッケンジーが演じた、白人のイメージが強いキャラクターだが、黒人ゴードンの誕生でイメージが刷新されることになりそうだ。なお、『ザ・バットマン』脚本・監督のマット・リーヴスは、当初ゴードン役に『ムーンライト』(2016)『グリーンブック』(2018)のマハーシャラ・アリを希望していたとも伝えられている。
ヒルは『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)や『21ジャンプストリート』シリーズなどでコメディの印象が強い反面、『マネーボール』(2011)や『ウルフ・オブ~』、『ウォー・ドッグス』(2016)などで映画賞候補に選ばれてきた。名だたるクリエイターとのコラボレーションを重ねているほか、自身も脚本家・映画監督として活躍する才能だ。また、ライトは『007』シリーズのフェリックス・ライター役や、ドラマ「ウエストワールド」(2016-)、その他あまたの作品に出演する名優。ちなみにマーベル・シネマティック・ユニバース初のアニメ作品「What If…?(原題)」でウォッチャーを演じることも発表されており、『ザ・バットマン』出演の暁には、さっそく両ブランドを制覇するスタートダッシュを決めることとなる。
映画『ザ・バットマン(原題:The Batman)』は2021年6月25日に米国公開予定。撮影は2020年初頭にも始まる見込みだ。
Sources: Variety, THR(1, 2), Collider, Justin Kroll