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『ザ・フラッシュ』エズラ・ミラー執筆のお蔵入り脚本、「まさにフラッシュの物語だった」 ─ 共同執筆者が当時を語る

ジャスティス・リーグ
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DC映画『ザ・フラッシュ(原題:The Flash)』は、思えば製作の初期段階から紆余曲折をたどってきた。2014年の企画発表後、フィルムメーカーが相次いで交代し、現在の形になるまで長い期間を要したのである。かつて監督に起用されたのは、セス・グレアム=スミス、リック・ファミュイワ、ジョン・フランシス・デイリー&ジョナサン・ゴールドスタイン。ジョン&ジョナサンが参加していた2019年当時、脚本にも“ある問題”が発生していたことがわかっている。

その“問題”とは、フラッシュ役のエズラ・ミラーが映画にダークな作風を要求したこと。DC映画が『アクアマン』(2018)『シャザム!』(2019)でライトな路線に舵を切る中、エズラは、コミック『バットマン:アーカム・アサイラム』などで知られるライターのグラント・モリソンとともに脚本を執筆したのだ。この脚本は結果的にスタジオから却下されたが、当時の状況はいかなるものだったのか?

Rolling Stoneでは、当事者のグラントがその一端を語っている。いわく「(脚本には)いくつかのバージョンがありましたが、エズラは当時のものにあまり満足していなかった」。この事態を打破すべく、エズラが頼ったのがアメコミ界の重鎮たるグラントだったというわけである。

「エズラにはいろんなアイデアがありました。アイデアを書きとめた本を持ってきてくれて、一緒に作業をしたんです。私たちふたりだけで。エズラがスコットランドに来てくれて、ともに時間を過ごし、脚本を執筆しました。(完成したシナリオを)私自身はすごく気に入りましたよ。ただ、ワーナー・ブラザースは2週間しか時間を与えてくれなかったんです! ものすごく大変でした。」

グラントによると、エズラと執筆した脚本は「まさにフラッシュの物語」であり、現在の『ザ・フラッシュ』のようにマルチバースを題材としたものではなかったという。「私たちは“フラッシュはこうあるべきだ”と思っていましたが、彼らは別のものを求めていたということです。報酬は支払ってもらったし、楽しい仕事でした」とはグラントの談である。

その後、ジョン&ジョナサンも企画を離れ、最終的に監督の座を射止めたのは『IT/イット』2部作のアンディ・ムスキエティ。脚本は『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(2020)のクリスティーナ・ホドソンが執筆し、おそらくエズラも出来映えに納得したのだろう、撮影は2021年に行われ、現在は2023年6月の米国公開に向けてポスト・プロダクション作業が進められている。

しかしながら2022年3月、エズラがハワイで逮捕されたことを皮切りに、エズラをめぐる不祥事とスキャンダルが大々的に報じられ、『ザ・フラッシュ』も無事に公開できるかどうか危うい状況と推測されてきた。ワーナーは現行版のまま公開に踏み切る意向だというが、本作をめぐる紆余曲折は現在も続いている格好だ。

エズラの不祥事やその後の『ザ・フラッシュ』について、グラントは「問題が起きたのは知っていますが、私はずいぶん前から彼らと話していないんです。何かを知っているわけではありません」と説明。「私が思うのは、エズラはいろいろな才能のある、本当に賢い子だということです」と答えた。

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Source: Rolling Stone

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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