ジェームズ・ワン、『大アマゾンの半魚人』リメイクへ ─ 1954年の怪物ホラーが現代に蘇る

DC映画『アクアマン』シリーズで監督を務め、『ソウ』や『死霊館』シリーズなど数多くのホラー作品を手がけているジェームズ・ワンが、1954年公開の怪物ホラー映画『大アマゾンの半魚人』リメイク版の監督で交渉中だという。米Varietyが報じている。水中ものとホラーの魅力が詰まったような、ジェームズ・ワンらしい企画となりそうだ。
ジャック・アーノルドが監督したオリジナル版の舞台は、南米アマゾンの奥地。アマゾン川で水掻きの付いた手形が発見され、その調査で現地に到着したブラジル海洋生物研究チームの前に姿を見せたのは、不気味な半魚人だった……。
本プロジェクトは、「オリジナルの名作に敬意を表しつつ、知覚的なホラーに傾倒し現代化されたリメイク」と評されている。オリジナル版の公開から70年が経つが、過去にリメイク版は製作されていない。これまでに、『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)でアカデミー賞監督賞に輝いたギレルモ・デル・トロをはじめとする数人の監督がこの怪物映画のリメイクを試みてきたが、実現には至っていない。
『大アマゾンの半魚人』のリメイク版は、往年の名作モンスター映画をリブートするユニバーサル・ピクチャーズの最新の試みとなる。ユニバーサルは、トム・クルーズ主演映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(2017)でダーク・ユニバースを展開する予定だったが、同作の興行成績が振るわずに計画は白紙状態に。『大アマゾンの半魚人』も当時ダーク・ユニバースで映画化が行われる予定の一作だった。
スタジオは、モンスター映画のリブートとして2020年に『透明人間』を公開し、批評面と興業面でまずまずの結果を収めるが、吸血鬼ホラー映画『レンフィールド』(2023)は十分な成果を生み出せなかった。
2024年1月にはジェームズ・ワンの製作会社アトミック・モンスターと、“恐怖の工場長”との異名を誇るジェイソン・ブラム率いるブラムハウスが合併し、さらなるホラー映画界の盛り上がりが期待されている。『大アマゾンの半魚人』リメイク版の監督にワンが就任すれば、ユニバーサル・モンスターシリーズを完全復活させる足がかりとなりそうだ。
ジェームズ・ワンといえば、『アクアマン』シリーズのスピンオフ企画「トレンチ」で海の怪物ホラー映画を手がける予定だったが頓挫していた。『大アマゾンの半魚人』はワンにとって、そのリベンジのような企画となりそうだ。
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Source:Variety