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2022年(第94回)アカデミー賞の作品賞ノミネート作、日本公開・配信状況まとめ ─ 結果発表までの鑑賞ガイド

第94回(2022年)アカデミー賞

『コーダ あいのうた』は、2022年1月21日より日本全国の劇場にて公開中。

『ドント・ルック・アップ』

『ドント・ルック・アップ』は、レオナルド・ディカプリオジェニファー・ローレンスが主演を務め、『バイス』(2018)などのアダム・マッケイがメガホンをとったブラックコメディ。天文学を専攻する大学院生のケイト・ディビアスキーと、天文学専攻の博士であるランドール・ミンディは、太陽系内を回る彗星について驚愕の発見をする。

一番の問題は、彗星の軌道をたどると、直接地球と衝突しそうだということ。さらに厄介なのは、誰もことの重大さが分かっていないということ。どうも、エベレスト級の大きさの物体が地球を破壊しかねないという事実は迷惑な発見のようだ。

人類に警告するのは至難の業となるも、ふたりはオグルソープ博士の協力を得て、各方面を渡り歩くことに。訴えかける相手は、無関心な大統領と、彼女に従順な息子であり、補佐官でもあるジェイソンから、人気司会者のブリーとジャック、そして視聴者まで。彗星の衝突までたった6ヵ月しかない中で、手遅れになる前に、ニュース界の関心を引き、SNSに夢中な一般市民を振り向かせる過程が、ひどく滑稽な展開となっていく。

本作には、オールスターキャストが集結した。主演を務めるのは、レオナルド・ディカプリオ&ジェニファー・ローレンス。そのほかには、ティモシー・シャラメメリル・ストリープジョナ・ヒルケイト・ブランシェット、アリアナ・グランデ、マーク・ライランス、ロン・パールマンらが名を連ねている。クリス・エヴァンスもカメオ出演した。現代社会を滑稽にも風刺した巧みな物語が、オールスターキャストによるユーモアあふれる演技で描かれていく。

なお同作は作品賞ほか、作曲賞、脚本賞、編集賞にもノミネートされている。

『ドント・ルック・アップ』は、Netflixにて独占配信中。

『ドライブ・マイ・カー』

村上春樹の短編小説集『女のいない男たち』を原作とした同作の主人公は、膜下出血により突如と妻を亡くした舞台俳優で演出家の家福悠介。妻を亡くし、2年の時が流れた。家福は演劇祭に参加するため広島に向かう。そこで出会ったのが、渡利みさきという寡黙な専属ドライバーだ。彼女と時間を過ごす中で、これまで目を背けてきた妻との関係性について向き合っていくことになる。

3時間に渡る物語は、少しずつ丁寧に紡がれていく。そして家福が喪失と向き合い、新たな道を切り開いていくのだ。その静けさの果てに訪れる奇跡の瞬間を見逃さないでほしい。

家福悠介役を演じたのは、『クリーピー 偽りの隣人』(2016)などで知られる西島秀俊。ドラマでは、「チーム・バチスタ」シリーズをはじめ、「ストロベリーナイト」(2010)、「奥様は、取り扱い注意」(2017)「きのう何食べた?」(2019)などに出演した。渡利みさき役を演じたのは、三浦透子。『鈴木先生』(2013)、『私たちのハァハァ(2014)』、『ロマンスドール』(2020)などに出演したほか、新海誠監督作『天気の子』(2019)では、RADWIMPSにボーカリストとして抜擢された。そのほか出演者には、岡田将生や霧島れいからが名を連ねている。

監督・共同脚本を務めた濱口竜介は、『ハッピーアワー』(2015)をはじめ、『寝ても覚めても』(2018)『偶然と想像』(2021)などで知られる鬼才だ。濱口監督は監督賞・脚色賞にノミネートされているほか、同作は国際長編映画賞にも候補入りを果たしている。

カンヌ国際映画祭でお披露目された後、2021年8月20日に劇場公開された『ドライブ・マイ・カー』。2022年2月18日に、DVD&ブルーレイがリリースされる予定で、U-NEXTにて同日より配信開始となる。なお一部劇場では現在も公開中(本記事掲載時点)

DUNE/デューン 砂の惑星

フランク・ハーバートの同名小説が再び映像化を果たした。10,190年、銀河系は分裂。人類が地球以外の惑星に移住し、宇宙帝国を築いたあとの世界では、ひとつの惑星をひとつの大領家が統治する身分制度が敷かれている。レト・アトレイデス公爵は、皇帝の命を受け、「デューン」と呼ばれる砂漠の惑星を治めていた。そこは、抗老化作用を持つ香料、メランジの唯一の生産地。一家には莫大な利益がもたらされるはずだったが、レト公爵を待っていたのは、ハルコンネン家と皇帝の陰謀。父を殺され、サンドワームが襲い来るその星で、未来が視える能力を持ち合わせたポール・アトレイデスは、全宇宙の未来のために立ち上がる。

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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