Menu
(0)

Search

2022年(第94回)アカデミー賞の作品賞ノミネート作、日本公開・配信状況まとめ ─ 結果発表までの鑑賞ガイド

第94回(2022年)アカデミー賞

そのほかのキャストには、ブラッドリー・クーパーやショーン・ペン、ベニー・サフディらが名を連ねている。またレオナルド・ディカプリオの父、ジョージ・ディカプリオがカメオ出演。音楽は、ポール・トーマス・アンダーソン監督作の多くを手掛けている、レディオ・ヘッドのジョニー・グリーンウッドが担当した。アンダーソンは監督賞・脚本賞に候補入りを果たしている。

リコリス・ピザ』の公開日は本記事時点で、“2022年”とのみ告知されている

『ナイトメア・アリー』

『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)などのギレルモ・デル・トロ監督最新作、『ナイトメア・アリー』。アカデミー受賞監督が映画化に挑むのは、1946年に出版された伝説的傑作といわれる同名小説だ。『悪魔の往く町』(1947)として過去に映画化されていたが、デル・トロ監督は自身の映画版について、「小説に立ち返って、リメイクではなく新たな映画化を目指しました」と説明している

デル・トロ監督といえば、『パンズ・ラビリンス』(2006)『シェイプ・オブ・ウォーター』といったダーク・ファンタジーや、『クリムゾン・ピーク』(2015)といったゴシック・ホラーなど独特な世界観の作品を手掛けることで知られるが、本作は監督初となるフィルム・ノワール。これまでの作品とは一味違う、デル・トロ監督の新境地に注目だ。

ショービジネスでの成功を目指す野心溢れる男を演じるのは、『ハングオーバー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや、『アメリカン・ハッスル』(2013)『アメリカン・スナイパー』(2014)などのブラッドリー・ クーパー。『アリー/スター誕生』(2018)では主演のほか初の監督を務めた。クーパー演じる男の前に現れる謎めいた女性精神科医を演じるのは、『ブルージャスミン』(2013)『キャロル』(2015)などのケイト・ブランシェットだ。そのほか共演者には、ウィレム・デフォー、トニ・コレット、ルーニー・マーラらが名を連ねている。

なお同作は作品賞のほか、衣裳デザイン賞、撮影賞、美術賞にもノミネートされている。

『ナイトメア・アリー』は、2022年3月25日より日本全国の劇場にて公開予定。

ウエスト・サイド・ストーリー

世代を超えて人々を魅了し続ける伝説のミュージカルを、スティーブン・スピルバーグが念願の映画化を果たした。物語の舞台は、1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエスト・サイド。そこには夢や成功を求める多くの移民たちがいた。差別や偏見に満ちた社会の中で、若者たちは同胞の仲間と結束し、それぞれのグループは敵対し合っている。

特に、ポーランド系移民「ジェッツ」とプエルトリコ系移民「シャークス」は激しく対立し、一触即発の状態に。ある夜のダンスパーティで、「ジェッツ」の元リーダーのトニーは、「シャークス」のリーダーの妹マリアに出会い、一瞬で惹かれあう。このふたりの禁断の恋が、多くの人々の運命を変えていく。

差別や偏見を越えた禁断の愛の先に待ち受けている現実とは。様々な困難が立ちはだかる今の時代だからこそ観るべき一作に仕上がっているに違いない。

『きっと、星のせいじゃない。』(2015)『ベイビー・ドライバー』(2017)などのアンセル・エルゴートが、メインキャラクターのトニー役を演じ、レイチェル・ゼグラーがマリア役を演じる。そのほかキャストには、アリアナ・デボーズやリタ・モレノらが名を連ねている。デボーズは助演女優賞に候補入りを果たし、名作を現代に蘇らせたスピルバーグは、監督賞にノミネート。そのほかに同作は、撮影賞、美術賞、衣裳デザイン賞、音響賞にも候補入りしている。

『ウエスト・サイド・ストーリー』は、2022年2月11日に日本全国の劇場にて公開予定。

『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

ヴェネツィア国際映画祭にて銀獅子賞・監督賞に輝いた同作は、『ピアノ・レッスン』(1993)のジェーン・カンピオン監督による待望の最新作だ。主人公となるのは、カリスマ的存在で周囲から恐れられる牧場主、フィル・バーバンク。ある日、弟が妻だという女性と、その息子を家に連れてくる。ふたりに対し酷い仕打ちを重ねるフィルだったが 、やがて自分の中にある愛が何なのかを突き付けられていく。

主演を務めたベネディクト・カンバーバッチは、『ドクター・ストレンジ』『アベンジャーズ』シリーズをはじめ、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014)など知られる俳優。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でカンバーバッチは役作りのため、キルスティン・ダンストと撮影の合間でさえ会話を交わさなかったり、フィルのように常に体から悪臭を放つため風呂に入らなかったり、バンジョーを実際に演奏するため練習に励んだり、ヘビースモーカーという設定を貫くため煙草をひたすらに吸ったりしていたことを明かしていた。そのカンバーバッチの圧倒的な演技力は世界中で高く評価され、このたび主演男優賞にも候補入りを果たしている。

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly