マーベル・シネマティック・ユニバースの最新作、映画『ブラックパンサー』が米国にて空前の大ヒットを記録している。
2018年2月16日に米国公開されるや、興行収入は4日間で『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』（2017）を超える2億4,200万ドルを記録。同期間の成績で『アベンジャーズ』（2012）や『ジュラシック・ワールド』（2015）を抜く快挙を果たした本作は、「スター・ウォーズ並みの社会現象」とも形容され、今やバラク・オバマ前米大統領の夫人であるミシェル・オバマをはじめ、著名人や有名人からのコメントが絶えない状況だ。

主要キャストのほぼ全員が黒人俳優、マーベル・シネマティック・ユニバース初の黒人ヒーロー映画、しかも単独映画のシリーズ第1作。そんな条件下で奇跡のスマッシュヒットをみせた本作について、ウィル・スミスは「本当にすごいことだ。長年続いてきた、ハリウッドの誤った考えと慣例をぶち壊した」と絶賛。今や本作は、ヒーロー映画どころか、ハリウッドに革命をもたらす一本となりつつある。

こうした状況の中、本作の脚本・監督を務めたライアン・クーグラーがマーベル・エンターテインメントを通じて一通の手紙を発表した。
『フルートベール駅で』（2013）、『クリード チャンプを継ぐ男』（2015）に続く長編映画第3作にして、驚くべき高みに到達した弱冠31歳（2018年2月時点）の新鋭が、その思いを明かしている。

ライアン・クーグラー監督、感謝の気持ち綴る

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— Marvel Entertainment (@Marvel) 2018年2月21日

今現在、感謝の気持ちをお伝えする言葉を見つけるのに苦労していますが、やってみようと思います。

映画づくりはチームのスポーツです。僕たちのチームは、この物語を信じてくれた、世界中から集まった最高の人たちで構成されていました。みなさんが映画を観に行ってくださることを、心の中でみんなが願っていたんです。アフリカ系の出演者によって作られた、アフリカ大陸にある架空の国についての、この映画を。

こんなにすごい結果になるなんて、僕たちは一度も、決して想像していませんでした。僕らの映画に時間とお金を使ってもらえるほど、みなさんが気にかけてくれていたんだと思うと恐れ多いです。けれども、いろんな服を着た、いろんな背景の人々が、自分たちの立場を祝福していたり、僕たちの作品のポスターの隣で友だちや家族と写真を撮っていたり、時には映画館のロビーでダンスしていたりするのを見ると……だいたい僕や妻は感極まって泣いてしまいます。

映画館（の上映）を買い上げてくれたみなさん、この映画がいかに輝かしいかをSNSに投稿してくれたみなさん、出演者を褒めてくださってみなさん、それから映画を観る前に服を選んでくれたみなさん、世界中の劇場に並んでくれたみなさん。

まだ映画を観てない人に向けて記事を書いてくれた、そして観に行くように薦めてくれたマスコミの方。

それから、ご両親や先生、友だちと一緒に映画を観てくれた若いみなさん。

僕たち製作チームに最高の贈り物を、そして心と魂を込めたこの映画を一緒に味わう機会をくださって、ありがとうございます。

真心を込めて、ライアン・クーグラーより。

P.S. ワカンダ、フォーエバー。

米国を揺るがすインパクトをもって、映画『ブラックパンサー』は2018年3月1日に全国ロードショー。
主演は『シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ』（2016）に続いてティ・チャラ/ブラックパンサーを演じるチャドウィック・ボーズマン。共演には『クリード チャンプを継ぐ男』のマイケル・B・ジョーダンや『SHERLOCK／シャーロック』のマーティン・フリーマン、『メッセージ』（2016）のフォレスト・ウィテカーをはじめ、『それでも夜は明ける』（2013）のルピタ・ニョンゴ、『ウォーキング・デッド』のダナイ・グリラ、『ゲット・アウト』（2017）のダニエル・カルーヤ、そして『スター・ウォーズ』新3部作のアンディ・サーキスらが揃った。
なお劇中曲は、第60回グラミー賞で5部門を制覇した現代最高の黒人ラッパー、ケンドリック・ラマーがプロデュースを手がけた。

Source: http://deadline.com/2018/02/black-panther-ryan-coogler-marvel-studios-thank-you-letter-diversity-inclusion-1202297192/
©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真：ゼータイメージ