Menu
(0)

Search

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ドラックス役デイヴ・バウティスタ、ガン監督の復帰に興奮 ─ 『Vol.3』降板の可能性もあった

デイヴ・バウティスタ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28662922195/

マーベル・シネマティック・ユニバース作品『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(邦題未定、原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)』に、シリーズの脚本・監督を務めてきたジェームズ・ガン監督が復帰したことについて、ドラックス役のデイヴ・バウティスタが初めてコメントを発表した。

ガン監督は2018年7月、過去の不適切な発言が問題視されたことから、ディズニーによって『Vol.3』の解雇を受けていた。2019年3月に復帰が発表されるまで、バウティスタは解雇への不満を一貫して表明。出演者一同による公開書簡に名を連ねただけでなく、取材などで「ガンのいない『ガーディアンズ~』は僕が契約を結んだ作品じゃない。ガンがいなければ『ガーディアンズ~』じゃない」述べ「(ガンの)脚本を使わないのなら、契約を解除するよう頼みます」とすら口にしていたのだ。

復帰しなければ「契約解除していたでしょう」

米Fandangoの取材にて、バウティスタはガン監督の復帰について「超うれしい、言葉になりません」と述べた。

「再雇用が発表された日には、とある事情があって公にお祝いできなかったんですが、いずれきちんとお祝いしますよ。[中略]とにかく興奮していることをお知らせするために。僕がどれほど戦って、解雇の決定にどれだけ怒っていたか、みなさんご存知でしょう。彼が正式に戻ってきた喜びは想像してもらえますよね(笑)。」

その一方でバウティスタは、米Varietyの取材にて「もしもガン監督が復職していなかったら」という想像を語ってもいる。

「契約上、僕は(『Vol.3』への出演を)義務づけられていました。ですが、もしも僕が自分の意見にこだわって、“ジェームズ抜きの作品には出たくない”と言っていたら、マーベルとディズニーはきちんとしていますから、僕の契約を解除していたでしょうね。」

ここでバウティスタは、明らかに皮肉をこめて「マーベルとディズニーはきちんとしていますから」という言葉を使っている。現在に至るまで、バウティスタは一貫して“解雇は間違いだった”との姿勢を崩していないのだ。「僕はただ自分の気持ちを話していただけ、自分の考え方に正直だっただけです。彼(ガン)はひどい仕打ちを受けた、あれは間違った判断でした」

ジェームズ・ガン
ジェームズ・ガン Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:James_Gunn_(28663744545).jpg

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの出演者はハリウッドのトップスターたちだ。したがってガン監督が解雇された当時、政治的な問題に直結し、きわめてデリケートな状況となっていた解雇劇について、(おそらく様々な事情があったのであろう)彼らは個人的に言及することをなるべく避けざるをえなかった。たとえばクリス・プラットは、あくまで聖書を引用する形で人々に呼びかけていたのである。

そんな中、バウティスタは少なからぬリスクを引き受けてガン監督を擁護し、自身の思いを率直に、時に強い言葉を用いて訴え続けてきた。そこには、バウティスタの「(作品を)家族のもとに返したい」という思いがあったという。

(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のメンバーは)僕にとって家族のようなものだし、僕も3作目には関わりたかった。それにジェームズの脚本も使ってほしかった、素晴らしい脚本でしたから。ジェームズなしで前進することは、僕にとっては非常に個人的な問題だったんです。」

なおガン監督は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』に先がけて、DCコミックス原作映画『ザ・スーサイド・スクワッド(邦題未定、原題:The Suicide Squad)』を手がける。同作は2019年9月に撮影が開始され、2021年8月6日に米国公開予定だ。

あわせて読みたい

Sources: Fandango, Variety

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly