新DCユニバースに『ドクター・スリープ』監督が参加か ─ ジェームズ・ガンらと面会との報道

『ドクター・スリープ』(2019)のマイク・フラナガン監督が、新たなDCユニバースへの参加に向けて、「DCスタジオ」を率いるジェームズ・ガン&ピーター・サフランとの面会に入ったという。米Deadlineが報じた。
Netflixドラマ「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」(2018)「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」(2020)などを手がけるフラナガンは、2022年にAmazonとの包括契約を結んだほか、現在はスティーヴン・キング『ダークタワー』のドラマ化企画に着手する売れっ子のひとり。報道によると、コミック『バットマン』シリーズのヴィランであるクレイフェイスの長編映画化を目指し、アイデアをDCスタジオに持ち込んだという。
クレイフェイスはコミックにさまざまなバージョンが存在するヴィランだが、その初登場は1940年6月。ホラー映画俳優のベイジル・カルロが、自身の演じた怪物・クレイフェイスのマスクを被ってキャストとスタッフを殺害したのだ。その後、ペンギンの協力を得たベイジルは、泥の姿と、見た目と声を自在に変化させられる能力によって悪事を働くようになる。
「GOTHAM/ゴッサム」(2014-2019)など複数のテレビドラマやアニメーション作品に登場してきたクレイフェイスだが、現時点で実写化はされていない。もっとも、フラナガンはクレイフェイスをヴィランとは異なる形で映画化しようとしているとのこと。じつは2021年からクレイフェイスの映像化に興味を示していたフラナガンは、「ホラー/スリラー/悲劇の単独映画として作りたい」とTwitterに記したことさえあったのである。
Well I’ve wanted to do a Superman movie since I was a kid, but I would also be really keen to do a standalone Clayface movie as a horror/thriller/tragedy. https://t.co/68nZFLOGLT
— Mike Flanagan (@flanaganfilm) January 8, 2021
もっともフラナガンの企画は検討段階であり、現時点ではガン&サフランとの面会が済まされたのみとみられる。ワーナー・ブラザースやDCコミックスは企画を断っていないものの、正式なオファーやゴーサインは出されておらず、なんらかの契約が結ばれたわけでもないというのだ。事実、フラナガン自身は今回の報道について「全体的に推測的なもの。もしも何かが現実になる際にはお知らせします」と記した。
ちなみに今回の報道では、ロバート・パティンソン主演『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)の続編である『ザ・バットマン Part II(原題)』にクレイフェイスが登場する可能性も伝えられている。同作の脚本はいまだ改訂が続けられており、そこにクレイフェイスも姿を見せているというのだ。ただし脚本が最終確定したわけではないというから、今のところは今後の展開を見守るほかない。
なお、フラナガンによるクレイフェイスの提案は、『ザ・バットマン Part II』と同一のキャラクターではないとのこと。同シリーズはガン&サフラン主導の新ユニバースとは異なる“エルスワールド”に属するが、もしもフラナガンによる映画化が今後実現し、『ザ・バットマン Part II』にもクレイフェイスが登場する場合、両作やユニバース同士の関係性がどうなるのかも未知数だ。
Re: CLAYFACE – the news today is entirely speculative. When or if something like that ever becomes real, I promise I’ll tell you guys. 🙂
— Mike Flanagan (@flanaganfilm) March 29, 2023
Checkこの話題の流れをチェック
- 1.
【解説】ジェームズ・ガン、DC新リーダーに就任 ─ その経緯とマーベルでの今後について - 2.
【解説】ジェームズ・ガンが新DC公約発表、「ファンの意見聞く」「史上最大の物語を語る」「マルチバース」 - 3.
DCドラマ・アニメ・ゲームはDC映画とつながる、ジェームズ・ガンが認める - 4.
【ネタバレ解説】『ブラックアダム』エンディングおまけシーンの全て ─ 何が起きたのか?ぜんぶ説明 - 5.
映画『ワンダーウーマン3』製作中止 - 6.
ジェームズ・ガン「全員を幸せにはできない」 ─ 『ワンダーウーマン3』中止報道うけ声明「DCのため尽くすと誓う」 - 7.
マイケル・キートン版『バットマン』新作映画が頓挫 ─ DCスタジオ新体制の決定、キャットウーマン再登場案もあった - 8.
【解説】『ワンダーウーマン3』中止報道受けパティ・ジェンキンス監督が声明、「事実と異なる」と否定も - 9.
スーパーマン新映画が判明、ヘンリー・カヴィル起用されず ─ ジェームズ・ガン自ら執筆中 - 10.
ヘンリー・カヴィル、スーパーマンに復帰しないと認める ─ ファンにお別れの声明を発表 - 11.
『ザ・フラッシュ』スーパーマン&ワンダーウーマンの登場シーンをカットへ - 12.
ジェームズ・ガン、誹謗中傷受け一部のDCファンに声明 ─ 過去作すべて終了説を否定 - 13.
ブラックアダム 、新DCユニバースから外れる ─ マルチバース再登場を示唆 - 14.
『シャザム!』ザッカリー・リーヴァイ、動揺するDCファンに「ジェームズ・ガンを信じて」とメッセージ - 15.
スーパーマン役の新キャスティング、発表は当面先に ─ 「まだ誰にも決まっていない」とジェームズ・ガン - 16.
「僕はこれからもアクアマン」ジェイソン・モモアが続投表明 ─ ジェームズ・ガンらと面会、別の役柄も示唆 - 17.
【全訳】新DCユニバース第1章『Gods and Monsters』大発表 ─ DCがリセット、新作10タイトルと注目ポイント解説 - 18.
『ブラックアダム』ドウェイン・ジョンソン、ヘンリー・カヴィルのスーパーマン降板に言及 ─ 「最善は尽くした」
Source: Deadline