『クリード』ドラゴの単独スピンオフ、内容が判明するも企画は停滞か ─ ロシア侵攻で「アメリカに移住する父子の物語」とドルフ・ラングレン

2022年7月、『ロッキー』『クリード』シリーズに登場したイワン・ドラゴの単独スピンオフ作品の製作が報じられたが、それからというもの同企画に関する進捗は届けられていない。そんな中、主演を務める見込みのドルフ・ラングレンが米ScreenRantで企画について言及。「興味深い」という物語の内容を少しだけ語ってくれている。
イワン・ドラゴといえば、『ロッキー』シリーズの英雄ロッキー・バルボアの宿敵として登場。続く『クリード』シリーズでは、かつて自身の栄誉を傷つけたロッキーへ復讐すべく、同じくボクサーとなった息子のヴィクターをロッキーの愛弟子であるアドニスとの戦いへと駆り出す姿が描かれた。

報じられたドラゴのスピンオフはイワンとヴィクターの親子にフォーカスした物語になると報じられていたが、今回ラングレンもこれを認めている。企画は現在も存続しているようだが、一時的に停滞を余儀なくされているようだ。
「MGMは『ドラゴ』と呼ぶ脚本を開発していました。僕のキャラクターと息子の物語です。確かスタジオがリーダーを変えて、それから『クリード3』すごく上手くいったので、『クリード4』の準備を始めたのだと思います。これが去年(2023年)のことなんですけど、『クリード4』の共演者にトラブルが起きてしまいましたよね。『ドラゴ』のストーリーラインは興味深かったです。親子がアメリカに移住してくるような物語で、とてもクールでした。」
ラングレンは「ドラゴ」の物語について更に詳しく語っており、それは現代の情勢を反映させた内容となっているようだ。「『クリード2』の最初で、私たちはウクライナにいましたよね。キエフです。多くのことは語られませんが、そこから映画は始まりますよね」と振り返った上で、「私が読んだ脚本では、ロシアによる侵攻から始まっていて、2人がアメリカに移り住みたくなるような辛い経験をするのです」と続けた。
一方、ラングレンも語っていたように『クリード』シリーズからはマイケル・B・ジョーダン主演の第4作企画が開発中。さらにはドラマ、アニメなどでのユニバース拡大が目指されているという報道もあり、その中に「ドラゴ」が含まれているかは定かでない。
また「ドラゴ」を巡っては、『ロッキー』産みの親シルベスター・スタローンが企画の存在を知らされていなかったとSNSの投稿で不満をあらわにしたことも話題となった。当時の投稿はすでに削除されているが、スタローンはスタジオを「吸血動物」と呼び、IPが搾取されていることを訴えていた。ラングレンに対しても「ドルフよ、なんで電話の一つよこさなかったんだ」と失望を伝えていた。
これには、ラングレンもInstagramで「私の友であるスライ・スタローンがプロデューサーや役者として関わっているものだと勝手に思っていた」と反応。あくまでスタローン主導の企画を望んでいたようだった。
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ともあれ、「ドラゴ」は『クリード4』が公開されるまでは一旦保留となる模様。ちなみにラングレンが言及していた『クリード4』での“共演者トラブル”とは、第3作『クリード 過去の逆襲』(2023)でアドニスの幼馴染かつ対戦相手として登場したダミアン役のジョナサン・メジャースのことと思われる。メジャースは2023年、元交際相手への暴行容疑で有罪判決を受け、出演予定作からの降板が相次ぎ、ハリウッドでのキャリアに甚大な影響が出ている。
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Source:ScreenRant,THR