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『ドクター・ストレンジ/MoM』は、MCU初の「ドラマも履修科目な映画」に? ─ 「ワンダヴィジョン」キャラ登場へ

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
©Marvel Studios 2022

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は、マーベル・シネマティック・ユニバース史上初めて「ドラマシリーズと繋がる映画」になりそうだ。ファンはDisney+で展開中の一連のドラマシリーズを観て備える必要がある。もちろん、マーケティングやシリーズ展開の天才であるマーベル・スタジオ/ディズニーのことだから、初心者にも門戸は開いているはずだが。

新たに米公開された『マルチバース・オブ・マッドネス』の予告編映像に、「ワンダヴィジョン」に登場したワンダ・マキシモフとヴィジョンの息子トミービリーの姿がある。「ワンダヴィジョン」でヴィジョンとの夫婦関係を築いたワンダは、現実を歪ませてアンドロイドとの夫との間に双子を設け、妊娠からわずか2日で出産。驚異的なスピードで成長したトミーとビリーには、それぞれ高速移動能力と超能力が備わった。コミックではスピードとウィッカンという名の若きヒーローになることで知られる。

ワンダヴィジョン
『ワンダヴィジョン』 ディズニープラスで配信中 (c) 2021 Marvel

現実と虚構が入り乱れる構成となった「ワンダヴィジョン」の最終話でトミーとビリーは消滅したはずだったが、同エピソードのポストクレジットシーンでは、まだ息子たちがどこかのユニバースに存在していることが示唆されていた。『マルチバース・オブ・マッドネス』の新映像では、ワンダが2人の息子に再会するも、次の瞬間に別の現実にて孤独に目覚めるような表現がある。「毎夜、同じ夢を観る。毎朝、同じ悪夢に目覚める」と、ワンダは涙を流す。

ワンダ役のエリザベス・オルセンは、「『ワンダヴィジョン』無しでは、『ドクター・ストレンジ』(続編)は理解できない」「(2作は)完全に繋がっている」と語る。「ワンダヴィジョン」は、Disney+で展開された一連のドラマシリーズの第1弾。ドラマ配信から1年が経ち、ついに映画への直接的な影響を及ぼしていくことになる。

「ワンダヴィジョン」だけではない。『マルチバース・オブ・マッドネス』には、同じくDisney+で配信されたアニメシリーズ「ホワット・イフ…?」の設定やキャラクターが登場するとも見られている。ファンにとって、劇場とDisney+配信作品の両方をチェックすることが必須になりつつある。

もっとも、ドラマシリーズ未見の観客も多いことは、製作陣も理解しているだろう。物語の中では観客を置き去りにしない説明や描写があるはずだが、ドラマシリーズを観ておいた方がより楽しめることに変わりはない。

なお、「ワンダヴィジョン」に続いて配信された「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」では、それまで「ファルコン」として活躍したサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)がキャプテン・アメリカの座を引き継ぐ物語が描かれた。新生キャップは『キャプテン・アメリカ』続編映画にそのまま登場することになるので、こちらもドラマ視聴の必要性は高い。また、「ロキ」や「ホークアイ」でも、今後の映画へと繋がる展開が登場。Disney+では現在「ムーンナイト」が配信中。オスカー・アイザックやイーサン・ホークといった名優を起用した本作のキャラクターたちも、映画とコラボしていくものと考えられる。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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