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【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』ソー◯◯◯◯◯謎と疑問、これで解決 ─ 物語と◯◯◯◯◯の繋がりを監督と脚本家が語る

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

なぜソーは元に戻らないのか

故郷の土地を失い、王として民を預かったソーは、その半分をサノスの手によって失った。Los Angeles Timesでマルクスが指摘するのは、そもそも『マイティ・ソー』シリーズでソーという主人公が背負ってきた重責だ。「第1作からソーは王座を目指していました。彼には、王になるという目的ゆえの重圧がのしかかっていたと思います」。ルッソ監督と脚本家コンビが見出したのは、ソーから多くを奪うことで、この大目標すらも疑い直してみるという方法だったのだろう。

「(今回の)ソーの物語とは、彼が自分自身に向けられた期待から解放され、ありのままの自分を、自ら抱きしめてあげるというものです。」

期待と重圧から解放され、ありのままの自分になる。『エンドゲーム』のソーが抱えたテーマが解消されるのは、ソーが『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)のアスガルドに戻った先だ。命を落とした母親フリッガと再会したソーは、未来からやってきたことを見破られ、自分の後悔と苦しみを打ち明ける。そんな息子にフリッガは「誰も“なるべき自分”にはなれません。ヒーローである、人間であることとは、ありのままの自分で成功することです」と告げるのだった。

マイティ・ソー
『マイティ・ソー』© 2011 MARVEL

そして任務を終え、現代に戻ったソーの前に、過去からサノス軍がやってくる。しかしクライマックスにおいても、ソーの姿は太ったまま。劇中のソーが「5年前」と同じルックスを取り戻すことはないのだ。脚本家の二人は、決戦シーンでソーを元の姿に戻すことも考えたが、その選択は取らないと決意していたという。

マクフィーリー「ソーが太ったことは、単なるジョーク以上のものとして扱うつもりでした。“これが今の彼だし、それでもヒーローなんだ”ということです。雷を呼び、二つのハンマーを手にした時、彼はアーマーを身に着け、あごひげは編まれますが、それでも魔法の力で90キロ減ることはありません。」

マルクス「ソーの母は“なるべき自分ではなく、よりよい自分になりなさい”と言います。この展開には、そのことも含まれているんです。ソーが太ったことを、乗り越えるべき課題として描きたくなかった。“太ってしまった、ダイエットしなきゃ”ということではないんです。むしろ、どんな自分であっても“これで良いんだ”と思えるようにならなくては。」

同じくアンソニー監督も、米USA Todayにて「僕たちはソーを敗者だと思ったことはありません。彼は今でもソーだし、今でもカッコいいんですよ」と語っている。

サノスとの戦いを終えて、ソーはアスガルドをひとまずヴァルキリーに託す。「なるべき自分ではなく、ありのままの自分でいる時が来た。今は君がリーダーだ」。ロケットとともに乗り込むのは、前作『インフィニティ・ウォー』に続いての搭乗となるベネター号。彼らは「アスガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」らしいが……でも、本当に? 脚本家の二人は、米Fandangoにて「ピーター・クイルに聞いてください」「ジェームズ・ガンに聞いてください」と揃って答えを濁した。

なお米Entertainment Weeklyにて、ルッソ兄弟は、ソーを元の姿に戻さなかったもうひとつの理由を明かしている。それは、一度は絶望して自暴自棄になった、その経験は今でもソーの中に残っているからだという。トラウマからの回復は、そう簡単なものではないというわけだ。

「この映画で、彼はいくらか立ち直り、さらに成長したのかもしれません。だけど彼の経験は今でも肉体に残ったままだし、まだ道のりは長いでしょう。その道のりがどのようなものなのかはわかりませんが。」

『マイティ・ソー4』すでに始動?

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中

アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Sources: FandangoLos Angeles Times, THR, EW, USA Today

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。外部寄稿に『TENET テネット』『ジョーカー』『シャザム!』『ポラロイド』劇場用プログラム寄稿など。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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