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【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』どう繋がる ─ 散りばめられた謎、製作の舞台裏

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

ルッソ兄弟とジェームズ・ガン

アベンジャーズ/エンドゲーム』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』の関係を考える上では、これら2つの作品が、舞台裏でどういう関係にあったかを押さえておかねばならない。

『エンドゲーム』の脚本は、前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と物語上の深いつながりを持っているために、2作同時に執筆され、2017年初頭に『インフィニティ・ウォー』の撮影が始まった時点ではほぼ完成していたとみられる。編集段階まで細部の調整は続けられていたようだが、ストーリー全体の流れができあがったのは執筆終了よりもさらに早いだろう。

かたや『Vol.3』の脚本をジェームズ・ガンが執筆していたのは、2017年後半から2018年春、すなわち『エンドゲーム』の撮影が始まっていた頃である。『Vol.3』の執筆時点で、ガン監督は『エンドゲーム』の内容を完全に把握していたはずだ

ジェームズ・ガン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28557194032/

参考までに、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年6月28日公開)のジョン・ワッツ監督によるコメントを見てみよう。同作は『エンドゲーム』の展開を直接反映しており、予告編の段階ですら『エンドゲーム』の重大なネタバレがたっぷりと含まれているほど。米Entertainment Weeklyにて、ワッツ監督はこう述べていた。

みなさんがもう『エンドゲーム』を観ていて、(『ファー・フロム・ホーム』の)予告編を公開できる。自分で抱え込まなくていいのは素晴らしいですよ。言っちゃダメな人に何か喋っちゃうとか、みんなはこの事実を知らないってことを忘れちゃうとか、うっかり喋っちゃうとか、そういうことをずっと心配していました。夜中にルッソ兄弟が家にやってくるのは避けたかった。」

長らくワッツ監督はルッソ兄弟とストーリーを共有し、その秘密を漏らさぬよう努めてきた。したがって、『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』の製作総指揮を務めてすらいるガン監督が、『エンドゲーム』の結末を鑑みず『Vol.3』を執筆することはありえなかっただろう。ガン監督は過去の不適切発言で『Vol.3』を一時解雇されたが、この事件が起きなかった場合、おそらく『Vol.3』は『ファー・フロム・ホーム』の次に公開されるはずだったのである。

ところでルッソ兄弟は、映画のストーリーを徹底的に伏せるなど、観客が映画館で驚ける仕組みにこだわるフィルムメーカー。それゆえ自分の映画でなくとも、二人は作品の情報を“知っていても話さない”方針のようだ。ピーター・パーカー/スパイダーマンのクラスメイトが“指パッチン”後にどうなっていたのかを尋ねられたアンソニー監督は、「『ファー・フロム・ホーム』を台無しにすることはしたくない」と述べ、回答をあえて必要最低限にとどめている(米The Los Angeles Times)。『エンドゲーム』と『Vol.3』の関係性に深く踏み込まなかったことにも、きっと特別な意図があったのではないかと勘繰りたくなるものだ。

2019年5月現在、ガン監督はDC映画『ザ・スーサイド・スクワッド(邦題未定、原題:The Suicide Squad)』の準備中。『Vol.3』の完成は数年後とみられるため、『エンドゲーム』の影響を確かめられる日が来るのはまだまだ先になるだろう。『エンドゲーム』を経てガーディアンズ・オブ・ギャラクシーがどんな冒険を繰り広げるのか、次なる情報を心待ちにしつつ、今は想像の羽根を広げてみることにしたい。

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(邦題未定、原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)』の撮影は2020年に実施される見込みだ。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Sources: HSC, ComicBook.com, EW, The Los Angeles Times

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。外部寄稿に『TENET テネット』『ジョーカー』『シャザム!』『ポラロイド』劇場用プログラム寄稿など。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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