みんな大好きキャプテン・アメリカのクリス・エヴァンス主演、『(500)日のサマー』のマーク・ウェブが監督で贈るドラメディ映画『ギフテッド(原題)』の予告編が公開されました。

あらすじ

クリス・エヴァンス演じるフランクは貧乏生活をしながらも亡き姉(または妹)の子供メアリーと愛のある幸せな暮らしを送っていた。フランクはメアリーをホームスクーリング(学校に通わせず自宅で教育すること)していたが、限界を感じ彼女を学校に通わせることにする。するとメアリーは天才的な計算能力を持っていると発覚する。担任のスティーブンソン先生や校長はもっと高度な教育受けさせることを勧めるが、亡き姉との「メアリーを普通に育てる」という約束を守るため、フランクはそれを断る。しかし、縁を切っていたハンクの母、エヴリンがメアリーに教育を受けさせるため、親権問題に発展させる。スティーブンソン先生や、フランクの大家さんの助けを借りメアリーと離れることのないように奮闘する。

フランク「これから学校には行ってもらうぞ。口答えはナシだ。もうミミタコで言っただろ」
メアリー「ミミタコって何？」
フランク「分からないのか？じゃあ、学校でそれを習えばいいんだ」

スティーブンソン先生「3＋3が分かる人、先生に教えて」
メアリー「そんなの6だって誰でもわかるでしょ」
スティーブンソン先生「じゃあ、あなたは75×135が分かるの？」
メアリー「はぁ…。　答えは7695．ちなみに平方根は87.7…でしょ。ミミタコってどういう意味なの？」

スティーブンソン先生「あなたの姪っ子さんは恵まれた才能があるわ」
校長「類稀なる才能を持った子供たちのための教育機関にわたしの友人がいるので…」
フランク「断るよ。メアリーは普通に育てるって亡き姉に約束したんだ。そのためにはこの学校がいい」

メアリー「家のドアに立ってるおばさん誰？」
フランク「あれは…、君のおばあちゃんだ」
メアリー「そんなうそだ…」

エヴリン「あなたはメアリーの可能性を台無しにしているのよ」

メアリー「教授、ここのマイナスの印を書くの忘れてましたよ」
教授「どうしてさっき何も言わなかったんだい？」
メアリー「フランクに年上の人の間違いを指摘するなって言われてるから。賢いマセガキなんてみんな嫌いでしょ」

大家さん「誰かがあの子を連れ去るようなことがあったら、アタシはあんたを許さないからね」

スティーブンソン先生「あなたが一番恐れてることって何？」
フランク「メアリーの人生をめちゃくちゃにしてしまいそうなことさ」

解説

『グッド・ウィル・ハンティング』のような天才少女の叔父との擬似親子関係や、秀でているがそれ故、「変わった子」というレッテルを張られてしまうというドラマを深刻になりすぎず、時にはコミカルに描いたドラメディ映画となりそうです。
フランクを演じるクリス・エヴァンスは昔はヤンチャな役が多かったのに、キャプテンアメリカになってからはド真面目なイメージがついてしまいました。しかしこの映画では元ヤンチャ的な雰囲気が出されていて、クリス・エヴァンスの本領と役者としての円熟が見られるでしょう。

スティーブンソン先生を演じるのはジェニー・スレイト。元々はコメディアンとして活動していて、最近は映画などにも出演(日本公開されるものは少ないけれど)している今結構ホットになりつつあるコメディ女優です。一番日本でもわかりやすい作品は『ズートピア』の市長のアシスタントのヒツジの声優です。もう一つ彼女については、こんなゴシップ的なことをこのサイトで書くのは恐縮ですが、現在のクリス・エヴァンスのガールフレンドといわれています。おそらくこの作品の撮影中に付き合い始めたのでしょう。

メアリーを演じる子役、マキーナ・グレイスはほかの作品で見たことはありませんが、この予告を見る限り、ちょっと生意気だけど、叔父のフランクと強い絆で結ばれているという役をうまく演じられているように見えるので、演技も期待できます。

この映画の配給スタジオはフォックス・サーチライト・ピクチャーズで、『リトル・ミス・サンシャイン』、『(500)日のサマー』、『ルビー・スパークス』など良作を世に届け続けているスタジオなので、かなり信用ができます。
また監督も『(500)日のサマー』を監督したマーク・ウェブで、質の良い音楽とともに人間関係を時に複雑に、時にシンプルに、そしてスタイリッシュに見せてくれることでしょう。お気づきな方もいると思いますが、マーク・ウェブはいまでも賛否両論が渦巻く『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを監督した人物でもあります。アメスパがあまり好きではなかった方は『ギフテッド』もその二の舞になるんじゃ…と思うかもしれませんが、アメスパが悪かったのはソニーのせいなのでマーク・ウェブはむしろ被害者ですので、この映画にアメスパへの憎悪は持ち込まないでね。

『ギフテッド』の日本公開は未定です。