『スパイダーマン』トム・ホランド、ネタバレ伝説まとめ ─ 「ネタバレ王子」トムホが愛され続ける理由

この子、そろそろ手がつけられなくなってきたぞということで、スタジオ側も逆にトム・ホランドのネタバレ癖をプロモーションに活用するようになった事例が『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』だ。この作品、ホランドがSNSの動画でうっかり『ファー・フロム・ホーム』のロゴが表示されたタブレット画面をチラっと映す、というテイでタイトル発表を行なっている。
この動画では、ホランドが「僕は死んじゃったらからね」と『インフィニティ・ウォー』のネタバレを挨拶がわりにかましてくる、という確信犯ぶりである。この動画について、ケヴィン・ファイギ社長は「どうせ流出するんだから、ホランドくんに任せた」との旨を後に明らかにしている。
まだまだある。『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開前のインタビューでホランドは、ドクター・ストレンジ役ベネディクト・カンバーバッチについて「量子世界についてのセリフがたくさんあるから」と漏らし、『エンドゲーム』の重大な展開について示唆してしまう。そんな調子なので、当然『エンドゲーム』では脚本を読ませてもらえず、自分が何と戦っているのかサッパリわからないまま演技する羽目になった。
この辺りから心を入れ替えたのか、以来ホランドが重大なネタバレを漏らすことは少なくなった。『エンドゲーム』ではそれ以上のネタバレ死守に成功し、「秘密を守れて嬉しいです」とヒーローインタビュー。ファイギ社長も「秘密をいっぱい守ってえらい!」と褒めてあげている。
実はホランド、社長のところに出向いて「僕だって、いっぱい秘密守ってるんです……」と訴えていたそうだ。これを聞いた社長、「分かるけど、(ネタバレしたのは)1回や2回じゃないしな」「200万回くらいあるだろ」と心の中でツッコミつつ、「まぁ面白いから受け入れるしかないか」と公認したのだった。
『エンドゲーム』のネタバレは比較的避けられたホランドだが、まだ癖は完治していなかった。先代のスパイダーマン俳優が復刻登場するという、映画史上最大級のサプライズを秘めていた『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、雑誌のインタビューで「朝、みんなが同じようにズボンを履くんです。あの人たちが参加するのは興味深いことでした。それぞれが独自にスパイダーマンを自分のものにしているので。それから……」とポロリ。どう考えてもトビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドと共演しているじゃないかと話題になった。
さらに、ホランドとは『スパイダーマン』シリーズで共演するゼンデイヤ(MJ役)とジェイコブ・バタロン(ネッド役)は、過去に受けたとんでもない被害を告発している。『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』よりずっと以前の2016年のある日、ホランドが突然「やぁ元気?トニー・スターク死んだね」くらいのテンションでトニーの死亡をバラしてきたのだとか。バタロンはTHE RIVERにこう証言する。
「(トニーの死について)かなり前にバラされました。2016年とかですよ。普通にバラされました(笑)。自分が出てる映画のこと、全部喋ってきますね。重要な情報でも、何でもない話みたいにサラっと言ってくるんですよ。『あれ食べたよ』『あれ飲んだよ』みたいな日常会話のノリで。」
ネタバレ癖 それはトム・ホランドの愛情
数々の悪行で大人たちにマークされたホランドだが、それでも“世界の孫”としてファンから愛され、『アベンジャーズ』ルッソ兄弟監督などからその後の作品にも呼ばれ続けているのは、彼の純朴な人柄によるところも大きいのだろう。確かにネタバレのしすぎは問題だが、それはホランドが作品についてできるだけ多く紹介したいという、サービス精神によるものでもあるはずだ。ベテラン役者も多いマーベル作品の中での最年少キャストとして、自分も頑張って作品をアピールしなくてはと、彼なりに一生懸命になったのではないか。

ちなみに、『アントマン』シリーズでワスプ役を演じるエヴァンジェリン・リリー姐さんはホランドについて「純粋で、優しくて、素直な人ですから」「本質的に、何かを隠したり、守ったり、ウソをついたりということに向いていないんです。世界に対して両腕を開いている、愛情の人なんですよ」と、涙が出るほど優しい言葉でフォローしてくれている。
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