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『スパイダーマン』トム・ホランド、ネタバレ伝説まとめ ─ 「ネタバレ王子」トムホが愛され続ける理由

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム バリ 記者会見 トム・ホランド
©THE RIVER

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『スパイダーマン』シリーズのピーター・パーカー役トム・ホランドといえば、重大なネタバレをあちこちでうっかり漏らしてしまうことでお馴染みだ。その悪癖のためについたあだ名は、日本では「ネタバレ王子」、海外では「スポイラーマン(※Spoiler:ネタバレ)」である。

MCU参加初期は、所構わずネタバレを漏らし続ける手のつけられなさだったが、次第に対処法を会得していき、最終的には大人の人から「いっぱい秘密守ってえらい!」と褒めてもらえるほどになった。この記事では、「ネタバレ王子」トムホの華麗なるネタバレの軌跡を簡単に振り返ろう。

『スパイダーマン』トム・ホランドの ROAD TO ネタバレ王子

観測史上、トム・ホランドが最初にネタバレを漏らしてしまったのは2016年9月のこととされる。当時のホランドは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)でスパイダーマン役としてデビューを果たした直後のタイミング。単独作第1弾『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)公開を1年後に控えていた。

スパイダーマン:ホームカミング
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この時、Instagramの生配信に登場していたホランドは、自身が子役時代に出演した舞台『Billy Elliot』でのトレーニングが、スパイダーマン役にも活かされたかとの質問をファンから受けた。ホランドは、当時のダンス練習がスパイダーマンのアクションに役立っていますと答えると、「でも自分ではできないこともあって。僕の可哀想なスタントダブルをヘリコプターにぶら下げたり、湖に沈めたりしたこともあったんです」と続ける。まだ予告編でも明かされていなかった『ホームカミング』劇中シーンのネタバレだ。焦ったホランドは「これって生配信?ヤバいこと言っちゃった。どうしよう!」と慌てるのだった。

それ以来、ホランドはふとしたきっかけで作品のネタバレを口走ってしまう機会が増え、それが彼自身のトレードマークとなった。同じくネタバレしがちな“うっかりラファロ”ことマーク・ラファロ(ハルク役)と、どっちの方が口が軽いかをX(当時のTwitter)でいじりあった。本人もすっかり自虐ネタにしてウケを取りに行けるようになり、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公開時にルッソ兄弟監督がネタバレ自粛を呼びかける書簡をファンに向けて公開すると、「この手紙はもともと僕宛だったやつだ」とジョークを投稿。スタジオからも警戒され、その『インフィニティ・ウォー』では脚本をフルで与えてもらえなかったというほどだ。

それでもホランドは『インフィニティ・ウォー』の脚本に関するネタバレを不意に行なってしまったことがあった。ロバート・ダウニー・Jr.、ゾーイ・サルダナ、ポム・クレメンティエフ、ポール・ベタニーといった共演の兄さん姉さんたちと共にトーク番組に出演した際、「僕が読んだ脚本はフェイクだと思うんですけど、スパイダーマンが宇宙に行くんです!でも、実際は本物だったんです!」と話した。

問題なのが、この放送は『インフィニティ・ウォー』世界公開前だったということだ。スパイダーマンが宇宙に行くらしい様子は予告編映像でも示唆されていたものの、ホランドはここでさりげなく事実であると認める形となったわけである。

ホランドは『インフィニティ・ウォー』で更にとんでもないネタバレ事件を起こしている。作品を心待ちにしたファンが詰めかけたロサンゼルスでの公開初日舞台挨拶で、ホランドは登場するやいなや「安心してください!僕は生きてますよ!」と高らかに宣言。この時ホランドは、上映終了後の登壇だと勘違いしており、何も知らないファンに「もしかして劇中でスパイダーマンの身に何か起こるのか」とネタバレしてしまったわけである。実際に『インフィニティ・ウォー』のラストで、スパイダーマンはサノスの指パッチンによって消滅してしまう。

この発言の瞬間、ホランドを囲む大人たちは「やめろ!やめろ!喋るな!」という顔をしていたそうだ。「公開初日に、僕は300人くらいを相手に映画を台無しにしてしまったんです。本当に申し訳なかったと思っています」と、ホランドもしょんぼりである。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム バリ 記者会見 トム・ホランド
©THE RIVER

なお、ホランドのネタバレが及ぶのは、自身が出演するマーベル作品のみに限らない。クリス・プラットの主演映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)で、まだ彼が脚本を読んでおらず、内容について何も知らない頃のエピソードだ。ある時ホランドがやってきて、「ねえねえ、監督と話してたんだけどさ、ストーリー全部教えてくれたんだよ。あのね、火山があってね」と、聞いてもいないのに勝手に内容を全部伝えてきたのだという。後から脚本を読んで、「あいつ、全部マジだったのかよ」とプラットは仰天したそうだ。

ちなみに『炎の王国』J・A・バヨナ監督は、後に「あれは秘密のはずだろ!」とツッコんだ。なお、その後ホランドはプラットと共演したアニメ映画『2分の1の魔法』(2020)で、ネタバレしそうだから直前まで完成版を観させてもらえないというお仕置きを受けている。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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