『ミッション:インポッシブル/ローグネイション』飛行機しがみつきスタントでトム・クルーズが付けたコンタクトレンズが異様にデカい

トム・クルーズ主演の人気スパイ・アクションシリーズ『ミッション:インポッシブル』映画第5作目『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』は、映画開始早々にいきなりヤバい見せ場が訪れる。トムが猛スピードで離陸する飛行機(A400軍用機)、生身のまましがみつくという、およそ常軌を逸した決死のスタントだ。ここではCGもスタントマンも使わず、トム・クルーズ本人が本当にスタントに挑んでいる。こちらの日本語字幕付きのメイキング映像を見れば、シーンを見る目も変わるはずだ。
撮影監督のロバート・エルスウィットによれば、このシーンでトムがしがみついた飛行機は「着陸するまでおよそ6-8分飛行した。少なくとも高度1,000フィート以上は飛んだ」というから驚きだ。換算すると、およそ304メートル以上の高さ。横浜にあるランドマークタワーが296メートル、大阪あべのハルカスが300メートルと言えば、どれくらいヤバい高さかが分かるだろう。
しかもこの撮影で、トムは飛行機と身体を結ぶ数本のワイヤーしか付けていない。人間が飛行機にしがみつくというクレイジーな映像なのに、CG処理といえばハーネスを除去するくらいであったはずだ。
さすがのトム本人も、このシーンの撮影前夜は「不安で眠れなかった」とか。運命の当日、1テイクで済ませるはずが、8テイクも撮影したという。一歩でも間違えたら本当に死んでしまう生のスタント。映像の冒頭には「アクションがリアルなのは、CGではなく本物だから」とのテロップが堂々と現れるが、その説得力には低頭するほかない。
ところで映像内で気になるのは、0:25あたりでトムがコンタクトレンズのようなものを装着するところ。白いスティック状の器具についたレンズを目の中にめり込ませているが、通常のコンタクトレンズに比べて異様に大きい。実はこのコンタクトは特殊なもので、100ノット以上の強風にあたっても目を開けていられるよう、瞳を保護するものなのだとか。装着するだけでも痛そう……。
トムの危険なアクションは、この『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』の続編『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)ではさらにエクストリームに。建物の屋上から屋上へ飛び移ろうとして右脚をグニャリと骨折してしまったり、極寒強風のヘリコプターにロープ1本でよじ登っては落下してみせたり、ヘイロージャンプ(スカイダイビング)は106テイクも繰り返したりと、命知らずのアクションを繰り返している。
そんなトムのアクションは地球上では飽き足らず、現在はNASAやスペースXと共に、人類史上初の宇宙ロケでのアクション映画を撮ろうと企画しているそうだ。稀代のアクション・スター:トム・クルーズには、もはや重力さえ不要なのである。
Source:THR