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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』再び延期の恐れ、米記事が考察

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
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映画『007』シリーズ第25作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に、再び米公開延期の恐れがあると、米Varietyが伝えている。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は当初2020年4月に日米英の公開を予定していが、新型コロナウイルスの影響を受け同年11月に延期。その後もコロナ禍は収束せず、2021年4月2日まで再延期されていた。

米Varietyは「岐路に立つハリウッド」と題した記事の中で、大手スタジオの様々な作品が公開予定の変更を繰り返しており、また先行きが不透明な状況であることを説明。「ハリウッド全体で、重役たちは劇場公開のカレンダーは近い将来まで流動的であることを望んでいる」と伝えた。

「それを念頭に置いて」、とVarietyは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』を挙げている。「MGMの『ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、春から11月、そして2021年春に延期されてもなお、さらに延期となることもあるだろう」。その背景にあるのは映画の資金支援者らの懸念。『007』シリーズの顧客コア層は年齢が高い傾向にある。この年代は「パンデミックの最中に映画を観に行くことを、より嫌がるという統計がある」。

今でさえ『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、当初予定からまる1年は延期となった作品だ。日本もそうであるように、アメリカでも現在、新型コロナの感染者数は再び増加傾向にある。2021年4月にいくらか落ち着いたとしても、観客が満席の劇場に直ちに戻りたいかはまた別の問題だろう。

まさに岐路に立たされるハリウッドについて、Varietyがここで先行きを案じたのは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』だけではない。『ブラックパンサー』(2018)ライアン・クーグラー製作で『ゲット・アウト』ダニエル・カルーヤ&キース・スタンフィールドW主演の『Judas and the Black Messiah(原題)』や、デンゼル・ワシントン&ラミ・マレックVSジャレッド・レトのスリラー『The Little Things(原題)』、予告編も話題の実写&アニメハイブリッド『トムとジェリー』についても、『ワンダーウーマン 1984』同様、アメリカでは劇場公開と配信の同時リリースになる可能性があるという。ゲーム『モータルコンバット』実写版映画については、配信を先行させる検討もされているとのことだ。

また、ディズニーは『クルエラ(原題:Cruella)』『ピノキオ(原題:Pinocchio)』『ピーターパン&ウェンディ(原題:Peter Pan & Wendy)』の劇場公開を見送ってDisney+(ディズニープラス)配信に切り替える可能性があると記されているほか、『キングスマン』シリーズ最新作『キングスマン:ファースト・エージェント』(2021年2予定)にもその検討は及んでおり、本国ではディズニー傘下の米Hulu、あるいはDisney+配信となる可能性も案じられている。

さらにソニー作品では、カミラ・カベロ主演の『シンデレラ(原題:Cinderella)』(2021年2月米予定)や、マーベルのスパイダーマン関連作品『モービウス』(2021年3月予定)の予定も「疑問が残されている」と同記事。いずれも2021年春公開作で、同時期の新型コロナの状況は全く見通しが立たない。

大型作品の中には、2021年の公開を断念しているものもある。『ジュラシック・ワールド』第3作は2021年6月の予定だったが、まる1年伸ばして2022年6月になった。『ファンタスティック・ビースト』第3作は、(配役交代などもあったにせよ)2020年11月から2021年11月へ、さらに2022年7月に延期されている。様々な状況を鑑みると、2021年前半のハリウッド映画はまだまだ不安定な状況が続くことになるだろう。

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Source:Variety

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THE RIVER編集部THE RIVER

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