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『ブラック・スワン』は今敏『パーフェクトブルー』に影響された?ダコタ・ジョンソンの指摘が話題【まとめ】

ブラック・スワン
© Fox Searchlight Pictures 写真:ゼータイメージ

ナタリー・ポートマン主演の映画『ブラック・スワン』(2010)は、日本のアニメーション監督・今敏による『PERFECT BLUE パーフェクトブルー』(1998)に強く影響を受けているのではないか?以前から議論されてきた両作品の関係が、ダコタ・ジョンソンの発言をきっかけに再び話題となっている。

ジョンソンが米DiscussingFilmのインタビューで言及したもの。さらに、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの公式アカウントも、両作を比較する投稿を行った。一方、『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督は過去に『パーフェクトブルー』からの直接的な影響を否定している。

ジョンソンは、新作映画『ヴェリティ/真実』で共演したアン・ハサウェイ、ジョシュ・ハートネットとともにインタビューに登場。名作スリラー『危険な情事』(1987)と『ブラック・スワン』のどちらを選ぶかという質問の場面で、まずジョンソンは「面白いですね。やっぱり『危険な情事』かな」と反応。隣のハサウェイが「私もですね」と続け、ハートネットが「『ブラック・スワン』もすごく良い映画ですけど、僕が……」と語ろうとするところで、ジョンソンは「『ブラック・スワン』って、『パーフェクトブルー』から派生したような作品でしたよね?」と切り込む。

これを受けてハサウェイが口を開け、「面白いですね。私は『反撥』(1965)からだと思ってた」と別の参照元を挙げる。しかしジョンソンは構わず、「『パーフェクトブルー』も、かなり大きいですよ」と続行。「派生したというより、すごく影響を受けていたというか。だから『危険な情事』と『パーフェクトブルー』を選ぶかもしれません。だって……、やっぱり『危険な情事』かな」

ハサウェイはここで話題を『ブラック・スワン』に戻し、同作のグレン・クローズとポートマンをそれぞれ象徴的な名演技として称してから、「今回は『ヴェリティ/真実』の話なので……」と新作の話題へ軌道修正を行なっている。

その後、米映画芸術科学アカデミーの公式Xアカウントは現地時間2026年10月6日、『パーフェクトブルー』と『ブラック・スワン』を比較する投稿を公開。「10年以上の時を隔てて描かれた、2つの心理的な崩壊」として両作品を紹介した。

もちろんアカデミー側は両作品の影響関係を断定していないものの、この投稿には『ブラック・スワン』が今敏作品から影響を受けたとする意見や、アロノフスキー監督がその影響を認めてこなかったことを批判する声などが寄せられている。

そもそも両作の類似性は、『ブラック・スワン』公開当時から繰り返し指摘されてきた。『パーフェクトブルー』は、アイドルから女優に転身した霧越未麻が、ストーカーや周囲で起こる事件に翻弄され、次第に現実と虚構の区別を失っていくサイコスリラー。一方の『ブラック・スワン』は、バレエ『白鳥の湖』の主役に抜擢されたニナが、完璧な演技を追求するあまり精神的に追い詰められていく物語だ。

芸能の世界に生きる女性を主人公とし、自分自身のもうひとつの姿、鏡や幻覚を通して揺らぐ自己認識、現実と妄想の境界が曖昧になっていく演出など、共通する要素は少なくない。アイドル文化やメディアによって作られる虚像を扱う『パーフェクトブルー』、バレエの世界における完璧主義や競争を描いた『ブラック・スワン』。物語の構造は異なるものの、その類似性はたびたび話題になっている。

では、『ブラック・スワン』アロノフスキー監督自身は『パーフェクトブルー』の影響について、どう語ってきたのか。2010年10月、フィラデルフィア映画祭で行われた質疑応答で、監督はまさにこの問題について直接質問を受けている。現地の映画ブログTinsel & Tineが記録した回答は、次の通りだ。

「いや、そういうわけではありません。両作品に似ているところはありますが、影響を受けたわけではないんです。実際の出発点はバレエの『白鳥の湖』でした。僕たちはバレエをドラマとして描きたかったんです」

ただし、アロノフスキー監督は『パーフェクトブルー』を知らなかったわけではない。それどころか、かつて同作の実写リメイクを企画し、今敏監督本人とも交流していたことが明らかになっている。

Writer

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有馬 ノア

洋画好きが高じて、海外エンタメを中心に執筆。ロサンゼルス在住経験を活かし、映画・ドラマのニュースやカルチャーにまつわる話題を追いかけています。趣味は古着と映画ポスター集め。

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