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『ブラック・ウィドウ』『ワイルド・スピード』公開どうなる? 『007』延期を受けて

ブラック・ウィドウ
(c)Marvel Studios 2021

2021年上半期のハリウッド映画に暗雲だ。米ユニバーサルは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』を、米ソニーは『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』『ゴーストバスターズ/アフターライフ』『アンチャーテッド』『シンデレラ』の公開を延期すると発表した。主に、2021年の春〜初夏に予定されていたものが動いた形となっている。

ここで懸念されるようになるのが、およそ同時期に控えていたディズニー『ブラック・ウィドウ』(2021年5月7日予定)と、ユニバーサル『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021年5月28日予定)の行く末だ。

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
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『ワイルド・スピード』のユニバーサルは、既に『007』を4月2日から10月に移動させている。『ワイスピ』からは1~2ヶ月早い公開予定だったものだ。5月時点で新型コロナウイルスが鎮静化し、世界の観客が再び劇場に戻るかどうかはわからない。米ソニーは先を見越して、7月予定だった『アンチャーテッド』を2022年2月まで移動させている。

米ユニバーサルは映画作品向けの配信サービスに注力しておらず、そのため『ワイスピ』の新作は遅れてでも劇場公開にこだわることだろう。一方で、劇場公開の断念もあながち「ありえなくはない」のが、ディズニーの『ブラック・ウィドウ』だ。彼らは「Disney+(ディズニープラス)」の普及を進めるという使命も帯びている。

『ブラック・ウィドウ』の現時点での公開予定は5月7日。各社の動向を見る限り、これは欧米圏での劇場公開には早すぎるだろう。考えられるのは、スケジュールは大きく変えずにDisney+独占公開の形に切り替えるか、あるいはさらに延期するかである。

ところが作品内容によっては、後者には懸念がある。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品である同作は、Disney+で配信のドラマ作品の内容に影響してくる可能性がありうるからだ。

『ブラック・ウィドウ』の物語は過去作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』直後。とはいえ、おそらくMCUの過去もフィーチャーされるかもしれない「ロキ」(2021年5月予定)や、『ブラック・ウィドウ』で初登場するナターシャの“妹分”エレーナ・ベロワ(フローレンス・ピュー)が続投する「ホークアイ」(2021年予定)などは、『ブラック・ウィドウ』での出来事をふまえた展開があっても決しておかしくはない。となると、『ブラック・ウィドウ』を延期すると、これらドラマ作品の予定にも影響が生じかねない。

『007』などが一斉に動いたのを見て、米Varietyは『ブラック・ウィドウ』について、「Dinsey+リリースという最終手段の前に、再びの延期もありえるだろう」と懸念している。現在までにマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、「パンデミックと向き合う以上、公開時期に自信はありません」との見解を示している

対岸の米ワーナーは2021年を、劇場公開とHBO Max(配信サービス)で同日リリースするという力技で切り抜けようとしている。映画監督からは反発の声も大きいが、背に腹は代えられないといったことだろう。

ヒーローは遅れてやってくるものだ。今は、とにかく信じて待つしかない。

Source:Variety

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THE RIVER編集部THE RIVER

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