『クレイフェイス』は『ザ・フライ』から影響 ─ 監督、「ジェフ・ゴールドブラムの演技を見よ」とキャストに推しまくる【限定】

DCスタジオの新作映画『クレイフェイス』は、バットマンの宿敵として知られるヴィランの誕生を描く、異色のボディホラー作品だ。人間の肉体が異様に変貌していく生々しい恐怖表現には、ホラー映画の巨匠たちからの影響が色濃く反映されているという。ジェームズ・ワトキンス監督が、THE RIVERのインタビューで明かした。
本作の主人公は、俳優として成功を掴みかけながら、ある事件によって顔とキャリアを失ったマット・ヘーゲン(トム・リス・ハリス)。失ったものを取り戻そうと禁断の治療に手を伸ばしたことから、その肉体は恐ろしい変貌を遂げ、やがて怪物クレイフェイスへと変わり果てていく。
本作を手がけたのは、『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』(2024)などで知られるジェームズ・ワトキンス監督。THE RIVERが、デヴィッド・クローネンバーグやジョン・カーペンターといったボディホラー映画の巨匠から影響を受けたかと尋ねると、監督は「それはもう、ものすごく影響を受けています!お二人ともそうですね」と力強く答えた。
なかでも特に大きな影響を受けたというのが、クローネンバーグ監督によるSFホラーの傑作『ザ・フライ』(1986)だ。科学実験の失敗によってハエと融合し、次第に異形の怪物へと変貌していく科学者の悲劇を描いた作品である。
「特に大きな影響を受けたのは『ザ・フライ』です。あの作品は、すべてがしっかりと現実に根ざしているんですよ。科学的な設定も、登場人物も、実に地に足がついている。俳優たちの演技もそうですし、何より作品の中心にしっかりとした感情があるんです。」
監督が重視したのは、単に肉体の変貌をグロテスクに描くことではなく、その恐怖を説得力のある世界観と人間ドラマの中に落とし込むこと。『ザ・フライ』で主人公を演じたジェフ・ゴールドブラムと、恋人役を演じたジーナ・デイヴィスの演技にも強く感銘を受けたようだ。本作でマットを演じるトム・リス・ハリスと、科学者ケイトリンを演じるナオミ・アッキーにも、『ザ・フライ』出演の「ジェフ・ゴールドブラムとジーナ・デイヴィスの演技をぜひ観てほしいと、何度も話しました」と明かす。
『クレイフェイス』で脚本を手がけたのは、『ドクター・スリープ』(2019)や「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」などで知られるホラーの名手マイク・フラナガン。ワトキンス監督は、フラナガンの脚本にも「マットという人物がたどる道のりや、彼が経験する胸の張り裂けるような悲しみが描かれています」と語る。
「私はホラー要素のある映画を作るのが好きですが、単に仕掛けとしてのホラーだけにはしたくないんです。そこには感情的な側面もなければいけない。先ほど挙げた監督たちは、まさにそのことをよく理解していたんだと思います。」
『ザ・フライ』が単なる怪物映画にとどまらず、悲痛なラブストーリーとしての一面も持ち合わせているように、『クレイフェイス』でもまた、恐ろしい怪物の姿の奥にある人間の悲劇が描かれる。ワトキンス監督が巨匠たちから受け継いだのは、観客を恐怖させる技術だけではなく、その恐怖に人間の感情を宿らせるという精神だったのだ。
映画『クレイフェイス』は2026年10月30日(金)全国公開。THE RIVER公式YouTubeチャンネルでは、主演のトム・リス・ハリスと共演のナオミ・アッキー、ジェームズ・ワトキンス監督への貴重なインタビュー動画を公開中だ。
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