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【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』アイアンマンの◯◯に秘められた◯◯ ─ なぜ◯◯◯◯だったのか、監督と脚本家が完全解説

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

この記事には、『アベンジャーズ/エンドゲーム』のネタバレが含まれています。

「私はアイアンマンだ」「3,000回愛してる」

『エンドゲーム』には、トニー・スタークとアイアンマンという、一人の人間に宿った二つの側面を象徴するセリフが登場する。ひとつは、父親であるトニーが娘のモーガンにささやかれ、ビデオメッセージではトニーが妻と娘に向かって語りかける「3,000回愛してる(I love you, 3000)」。なんとこれは、ロバート・ダウニー・Jr.の子どもたちの一人が、実際にロバートに向けて口にした言葉だという。この話をロバートから聞いたルッソ兄弟が脚本家に伝えたところ、セリフとして採用されたのだ。

Fandangoにて、脚本家のマルクスは「間違いなくMCUで最も印象的なセリフになりますし、自分たちの手柄にしたいんですが」と述べて、このエピソードが事実であることを認めた。「実生活を映画に持ち込んだということですよ」。ちなみに脚本に書かれていたセリフは「とっても大好き、すごく愛してる」。今となっては「3,000回愛してる」以外に考えられない……。

一方でアイアンマンとしての人生を象徴するのが、サノスからストーンを奪い、指を鳴らす直前に口にする「ならば、私はアイアンマンだ(And, I am Iron Man)」というセリフだ。ワシントンD.C.で行われたイベントでルッソ監督が明かしたところによると、このセリフは製作の最終段階で急遽追加されたもの。米/Filmが伝えている。

「最初、あの瞬間にトニーは何も言っていなかったんです。ですが編集段階で、“何か言わなきゃいけないな、彼は軽口をたたきながら生きて、そして死ぬキャラクターなのだから”と。そこで最後のセリフをたくさん考えたんですが、うまくいかなかった。[中略]そしたら編集者のジェフ・フォードが、“私がアイアンマンだ”と言わせて、物語を一周させるのはどうかと提案してくれたんです。」

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トニーが指をはじく直前、「私はアイアンマンだ」と口にすることは、トニーの“最後まで軽口をたたき続ける”という特徴を示すものであり、『アイアンマン』第1作で「私がアイアンマンだ」と宣言し、ある意味で自分の人生を差し出したことに響き合うものだ。そして、サノスが「私は絶対なのだ(I am inevitable)」と勝利を確信するのに対して、「私は絶対に折れない」と不屈の意志を表明することでもあっただろう。ストレンジが予見した唯一の勝利を実現すべく、トニーはここで敗れるわけにはいかなかったのだ。

ストーンの力に倒れたトニーは、ペッパーやピーター、ローディの声にももはや反応できない。トニーが何も口にしないまま息を引き取るという演出は、ロバート自身が提案したものだったという。ジョー監督はEntertainment Weeklyで、「ロバートには“この状況に忠実に演じたい”という強い意志がありました」と述べている。「トニーの身体はストーンの力で破壊されてしまいました。それがどれほどのものかは、すでにハルクやサノスでわかっています。スタークに耐えられるものではありません」。

トニー・スターク/アイアンマンの物語は、“I am Iron Man.”で始まり、同じ言葉で幕を閉じた。トニー・スタークという人間を描いてきた11年間が、22本の映画からなる「インフィニティ・サーガ」の完結とともに終わりを迎えたのである。思えばMCUの11年間とは、まぎれもなくトニーというキャラクターとともにあったではないか。本作のポストクレジットシーンもまた、確実にそのことを意味している。

脚本家のマクフィーリーは、『エンドゲーム』を執筆するにあたっての合言葉が「ひとつの章を終える」だったことを明かしている。あらゆる意味で、その目標は達されただろう。ちなみに彼は、同時にこうも付け加えている。「ひとつの章が終わり、そしてトニーが新たな章を開いてくれたのです」

ポストクレジットシーン、監督が解説
アベンジャーズ/エンドゲーム

【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』ポストクレジットシーン解説 ─ ルッソ監督が意図明かす

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Sources: EWThe New York TimesUSA Today贵圈Fandango, Newsarama, /Film, THR

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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