『ワイルド・スピード』サーガ完結後の予定は? ─ 女性スピンオフ&『スーパーコンボ』続編、現状をおさらい

日本では『ワイスピ』の愛称で知られる『ワイルド・スピード』シリーズは、2025年US公開の映画『Fast X Part2(原題)』をもってメインサーガが完結予定。最新作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の日本版公式ポスターにも「最後への道が始まる」と強調されており、間違いなく物語は最終コーナーに差しかかっている。

メインサーガが終幕した後、『ワイスピ』はどうなるのだろうか。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)がインフィニティ・サーガを終えてマルチバース・サーガに突入したように、物語はトレット・サーガから別のサーガへと移行していくことになるのだろうか。
現時点で『ワイスピ』継続のために舗装されている道は、2つあるように思える。一つが女性キャラクターによるスピンオフ映画、もう一つがルーク・ホブスとデッカード・ショウによる『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』の続編映画だ。
前者の女性スピンオフ映画企画は2017年に発足されたもの。企画趣旨は判然としていないが、推測するならばレティやミア、ジゼル、サイファーといった女性キャラクターがチームアップして悪に立ち向かう物語になるだろう。シリーズで主演・製作を務めるヴィン・ディーゼルは、同企画のローンチ時期をメインサーガ完結後と明言している。
もう一方の『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』続編映画については、企画の存在自体はかねてより報じられてきたが、キャストのスケジュール調整が難航。さらにコロナ禍を挟んだ後、企画はフェードアウトしたような感もあった。一方、最新作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』ではメインサーガにホブスとショウが合流。一時はホブス役のドウェイン・ジョンソンとヴィン・ディーゼルの確執によりホブス再登場が絶望的だったが、2人は奇跡的に和解。これにより、「ホブス&ショウ」サーガの継続も可能となった。
そのほか報道レベルではあるが、ファミリーと付き合いの長いヴィラン、サイファーを主人公としたスピンオフ企画の存在も過去には報じられている。仮にもサイファーのスピンオフが検討されているのなら、他のキャラクターに同様の可能性が模索されていても不思議ではない。ヒーローの世代交代を描いているMCUにならい、物語をドムの息子世代に引き継ぐことも可能だろうし、またはファミリー屈指の人気コンビ(テズ&ローマン、ジゼル&ハン等)による単独スピンオフを展開することも出来る。
なお、ローマン役のタイリース・ギブソンによれば、製作側はローマンとテズ(リュダクリス)のスピンオフ作品を検討していたそう。しかし、「断り続けてきました」とタイリース。2人のスピンオフはしっくり来なかったというのだ。
ところで、残すはあと1作で完結とされていたメインサーガだが、もう少しだけ寄り道をしていくことになる。『ファイヤーブースト』公開後には、ホブスの単独映画企画が発表。『Fast X Part2』に直接繋がる内容になると伝えられている。また、ヴィン・ディーゼルが当初2部作で構想されていた最終章を3部作に変更する可能性も明かしていた。
ともあれ、無限の可能性を秘めた『ワイスピ』が進む道には注目が集まるところ。差し当たり、メインサーガの完結を待つほかなさそうだ。