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『ジュラシック・ワールド/炎の王国』続編情報まとめ ─ シリーズ集大成、『ジュラシック・パーク』主要キャストも復帰

ジュラシック・ワールド/炎の王国
(c)Universal Pictures (c)Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. and Legendary Pictures Productions, LLC.

マイケル・クライトン原作、スティーブン・スピルバーグによる『ジュラシック・パーク』シリーズを現代に蘇らせた『ジュラシック・ワールド』の第3作が、2021年にいよいよ登場する。最新作『ジュラシック・ワールド/ドミニオン(原題:Jurassic World: Dominion)』は、まごうかたなき“シリーズの集大成”だ。

原題のサブタイトル、「ドミニオン(Dominion)」とは“支配”“統治”の意。前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)を観ていれば、このキーワードが何を示唆しているのか、その意味がぼんやりとでも想像できるのではないだろうか。本記事ではシリーズ未見の方に配慮し、これまでのストーリーには触れない形で、来たる3作目についてわかっていることを整理していきたい。

ジュラシック・ワールド/炎の王国
(c) Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. and Legendary Pictures Productions, LLC.

『ジュラシック・パーク』レジェンドが復帰

『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』で脚本・監督を務めるのは、新シリーズの幕開けとなった『ジュラシック・ワールド』(2015)のコリン・トレボロウ。かつて、「これまでのシリーズすべてを祝福する作品」だと語っていたように、本作は『ジュラシック・パーク』(1993)に始まった『ジュラシック・パーク』『ジュラシック・ワールド』すべての集大成なのだ。

それを象徴するのが、第1作『ジュラシック・パーク』のメインキャストであるアラン・グラント役のサム・ニール、エリー・サトラー役のローラ・ダーン、そしてイアン・マルコム役のジェフ・ゴールドブラムが復帰するという事実だ。マルコム博士は前作『炎の王国』にも顔を見せたが、グラント&サトラーは『ジュラシック・パークIII』(2001)以来の登場であり、3人が1つの作品に揃うのは『ジュラシック・パーク』以来28年ぶりとなる。

トレボロウによると、サム、ローラ、ジェフの3人はそれぞれに大きな役割を担っているとのこと。また、ニールも「ジェフと僕、ローラは映画にずっと登場します」と明かしている。カメオ出演ではなく、全編にわたっての活躍を見せてくれそうだ。

サム・ニール ローラ・ダーン ジェフ・ゴールドブラム
sean.coo https://www.flickr.com/photos/33245259@N06/4560116480/ | Georges Biard https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Laura_Dern_Deauville_2017.jpg | Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36243149275/ | Remixed by THE RIVER

もちろん『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』は、タイトルの通り『ジュラシック・ワールド』シリーズの最新作である。前2作の物語を引っ張ってきた、オーウェン・グレイディ役のクリス・プラット、クレア・ディアリング役のブライス・ダラス・ハワードが主役を担うのは変わらない。

また『ジュラシック・ワールド』からは、ワールドの管理室で働いていた恐竜オタクのロウリー・クルーザースを演じたジェイク・ジョンソン、調教師のバリー・センベーヌ役のオマール・シーが出演。それぞれに“その後”が描かれていなかったキャラクターだけに、どのような再登場を見せてくれるのかが気にかかる。

そして前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』からは、恐竜保護団体「DPG」のメンバーであるフランクリン・ウェブ役のジャスティス・スミス、ジア・ロドリゲス役のダニエラ・ピネダも続投。キーパーソンであるロックウッド家の少女メイジーを演じたイザベラ・サーモンも登場する。

ジュラシック・ワールド/炎の王国
(c) Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. and Legendary Pictures Productions, LLC.

さらなる再登場キャラクターもいる。『ジュラシック・パーク』にて、インジェン社のライバル企業バイオシン・コーポレーションの遺伝学者兼スパイとして暗躍したルイス・ドジスンだ。映画での登場は少なかったが、原作小説ではさらなる出番を与えられているキャラクターで、本作には“バイオシン社の社長”として登場するとも伝えられている。演じるのは、『ジュラシック・パーク』のキャメロン・ソアに代わり、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどのキャンベル・スコットだ。

ちなみにオーウェン役のクリス・プラットは、以前本作について「『ジュラシック・パーク』第1作からキャストが全員帰ってくる」と語り、もうひとつの代表作シリーズを引き合いに出し、「マーベルが『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)ですべてをまとめたのとよく似た感じ」述べていた。いまだ出演が発表されていないキャストの再登場も十分に考えられるだろう。

『ジュラシック・ワールド』3作目は何を描くのか

さて、オールスターキャストによる『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』では何が起こるのか。前作『炎の王国』のラストでは驚くべき出来事が起こり、シリーズは重大な岐路を迎えた。したがって次回作は“その後”が舞台となるが、それはシリーズの完結を意味するものではない。プロデューサーのフランク・マーシャルは「新しい時代の幕開け」になると語っているのだ。

物語の中身は謎に包まれたままだが、ヒントは出されている。クリス演じるオーウェン、ブライス演じるクレアの関係性にもさらなる変化がありそうだ。トレボロウいわく「もともとは未熟なところがあった」オーウェン&クレアは、「シリーズを通してさまざまな困難に直面し、自分たちの責任を受け入れながら成長していく」というのである。そして実際のところ、2人は『炎の王国』で“生命”をめぐる大きな決断を下した。監督によると、『ドミニオン』では「親としての責任のようなもの」に踏み込んでいくという

ジュラシック・ワールド/炎の王国
© Universal Pictures

オリジナルメンバーの復帰を踏まえ、本作を『ジュラシック・パーク6』とも呼んでいるというトレボロウは、アラン・グラント&エリー・サトラー&イアン・マルコムの3人についても“復帰の動機”を示唆している。「かつてのキャラクターが自然な形で登場する」物語を目指したがゆえ、「なぜエリーとマルコム、グラントが同じ場所に揃っていたのか、その理由を見つけなくてはならなかった」というのだ。

トレボロウが大切にしているのは、「現在の彼らがどんな人物なのか、自分たちが暮らす新しい世界をどのように受け止めているのか、歴史の一部であることをどう感じているのか」。ちなみにグラント博士を演じるサム・ニールは、再登場の理由はもちろん伏せておきながらも、「人生を恐竜に捧げてきた人間にとって出向かざるを得ない」出来事が起きているのだと話した

ちなみに脚本の出来栄えには、出演者から続々と賛辞の声が寄せられている。クリス・プラットは「本当にすごい出来栄え。とても魅力的で、鮮やかで、素晴らしい物語」だと語り、ブライス・ダラス・ハワードも「最高の脚本で、読んでいて気分爽快だった」と明かした。ちなみに、ニールは「絶叫があります」と一言述べて“衝撃”を予告している。

ジュラシック・ワールド/炎の王国
(c) Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. and Legendary Pictures Productions, LLC.

コロナ禍で撮影中断、厳戒態勢で再開

『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』の撮影は2020年2月25日(米国時間)に開始されたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月13日に中断を余儀なくされている。その後もリモートワークにて作業は進められ、撮影は7月6日(現地時間)よりイギリスのパインウッド・スタジオにて再開を迎えた。これに先がけては、政府の方針による自主隔離期間を遵守するため、出演者が相次いで現地入りしていた。

製作のユニバーサル・ピクチャーズは、撮影再開に向けて、感染拡大を防止するための安全規約を独自に用意。キャスト・スタッフの検温やウイルスの検査、清掃・消毒など、さまざまな対策のために約500万ドルが投じられたと伝えられている。ジェフ・ゴールドブラムによると、配布された安全規約の資料は109ページにも及んでいたとか。

未曾有の情勢下で撮影は進められているが、もちろん本作には『ジュラシック』シリーズのお約束がたっぷり。第1作『ジュラシック・パーク』からスピルバーグがこだわってきたアニマトロニクスの恐竜や、ブライス・ダラス・ハワードが大きなアザをつくったほどの激しいスタントに注目だ。

脚本・監督は『ジュラシック・ワールド』を手がけたコリン・トレボロウ、共同脚本は『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)のエミリー・カーマイケル。原案はトレボロウ監督と、シリーズ前2作の脚本家デレク・コノリーが務めた。製作総指揮はトレボロウ&スティーブン・スピルバーグ、プロデューサーはフランク・マーシャル&パット・クロウリー。音楽には前2作からマイケル・ジアッキーノ、撮影監督には『ジュラシック・ワールド』からジョン・シュワルツマンがそれぞれ続投している。

映画『ジュラシック・ワールド/ドミニオン(原題:Jurassic World: Dominion)』は2021年6月11日米国公開予定

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Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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