『ジュラシック・ワールド/炎の王国』徹底解説 ─ 前作おさらい、あらすじ、恐竜ぜんぶ紹介、出演者、評価まで完全ガイド

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)は、1993年の伝説的名作『ジュラシック・パーク』に始まったシリーズの第5作。『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)『ジュラシック・パークIII』(2001)の流れを組み、生きた恐竜を蘇らせたテーマパークをめぐる興奮と危険を描いた『ジュラシック・ワールド』(2015)の続編だ。日本では、2018年7月13日に公開。その年の夏の最大の話題作となった。
国内でも大ヒットを記録した本作は、激しい火山の噴火や、凶暴な恐竜たちが人間たちに襲いかかる映像の臨場感や、進化した人間ドラマが見どころ。恐竜もストーリーもさらに進化した本作をたっぷり楽しむべく、この記事では前作のおさらいから本作のあらすじ紹介、作品解説、登場した全ての恐竜の紹介、レビュー・評価や監督ら製作陣、キャスト情報まで徹底解説。鑑賞のお供に、是非役立てて頂きたい。
目次
サクッと前作『ジュラシック・ワールド』あらすじまとめ
この項目では、シリーズ前作『ジュラシック・ワールド』(2015)のあらすじを、結末まで紹介しています。

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の前作は、2015年公開の『ジュラシック・ワールド』。これは、1993年の『ジュラシック・パーク』、1997年の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』、2001年の『ジュラシック・パークIII』に続くシリーズ第4作だった。
『ジュラシック・ワールド』の舞台は、第1作に登場したイスラ・ヌブラル島(架空の土地)だ。インジェン社のジョン・ハモンド社長が夢見た、生きた恐竜たちが闊歩するテーマパーク「ジュラシック・パーク」の惨劇から22年。インジェン社はマスラニ・グローバル社に買収され、島は高級リゾート「ジュラシック・ワールド」として生まれ変わっていた。
「ジュラシック・ワールド」の運営を手掛けるのは、ブライス・ダラス・ハワードが演じるクレア。多忙なビジネスウーマンで、パークを尋ねてきた甥のザックとグレイに構う暇もなかった。
クリス・プラットが演じるオーウェンは、ヴェロキラプトルの調教師として登場。恐竜を兵器として軍事利用しようとする警備部門長ヴィックに対し、オーウェンは恐竜と、とりわけヴェロキラプトルの“ブルー”と絆を築いていた。
パークでは、様々な恐竜や動物のDNAを組み合わせた最凶のハイブリット恐竜、インドミナス・レックスが誕生していた。極めて残忍かつ高い知能を誇る人工恐竜で、飼育エリアの壁にわざと爪痕をつけておき、脱走したと欺いて飼育員やオーウェンを待ち伏せ襲撃、その後本当に脱走してしまう。インドミナス・レックスを生み出した遺伝子学者のヘンリー・ウーは、純粋な研究心から、インドミナス・レックスに危険な能力を与えていたのだ。
危機的状態に陥ったパークで観客は避難。暴走するインドミナス・レックスはプテラノドンの大群を逃してしまい、このプテラノドンたちがパークの来場者やスタッフたちを次々と襲う。恐竜の兵器利用を企んでいてた警備部門長ヴィックは、この混沌を機にラプトルを操ってインドミナス・レックスを捕獲する作戦を指示。オーウェンは止む無くこれに従い、インジェン社兵士チームを従え、ラプトルと共にバイクで出陣する。
一同はインドミナス・レックスを発見するが、インドミナスはラプトルのDNAも有しており、意思疎通してラプトルに人間を襲うよう仕向ける。インドミナスはオーウェンらの集中砲火を浴びるが、これに耐えて姿をくらます。その間も、兵士らは操られたラプトルに続々と仕留められていく。
ラプトルとの攻防を切り抜けたオーウェン一同は、インジェン社の遺伝子研究所にたどり着く。そこでは、警備部門長ヴィックが、恐竜の胚(はい)を島から移送しているところだった。そこにラプトルが突入し、ヴィックを殺してしまう。