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『ミッション:インポッシブル』最新作、ストライキのため撮影再開を延期 ─ 『グラディエーター2』『モータルコンバット2』は撮影中断

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
©2023 PARAMOUNT PICTURES.

トム・クルーズ主演『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART TWO(原題)』の撮影再開が、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキによって延期されることがわかった。米The Hollywood Reporterが報じた。

本作は2023年7月21日(金)公開『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』に続くシリーズ第8作。もともとトムをはじめとする出演者やクリストファー・マッカリー監督が『PART ONE』のプロモーションに集中するため、本作の撮影は2023年6月に中断されていた。これは当初の計画通りで、5月に始まった全米脚本家組合(WGA)のストライキとは無関係だったが、SAG-AFTRAのストライキが思わぬ影響をもたらした形だ。

6月、英Empireにマッカリー監督が語ったところによると、『PART TWO』の撮影は中断時点で全体の約40%を撮り終えていた。米国公開予定は2024年6月28日と告知されているため、予定通りに進行してもあと1年で残り60%を撮影し、ポストプロダクション(撮影後作業)を終えなければならないタイトなスケジュール。撮影再開の延期により、必然的に公開延期の可能性も高まることになる。

SAG-AFTRAのストライキにより、すでに『PART ONE』では、トムやマッカリー監督らの来日プロモーションが全面中止となった。7月17日に予定されていたレッドカーペット・イベント、ジャパンプレミア舞台挨拶付上映の舞台挨拶、7月18日に予定されていた記者会見は断念されている。これを受けて、同じく来日予定だったサイモン・ペッグは謝罪のコメントを公開していた。

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そのほか、ハリウッドではマーベル映画『デッドプール3(仮題)』『ヴェノム3(仮題)』撮影が中断されたほか、リドリー・スコット監督『グラディエーター2(仮題)』、人気ゲームの映画化第2弾『モータルコンバット2(仮題)』、ディズニーの実写映画版『リロ&スティッチ(原題)』、ブラッド・ピット主演&ジョセフ・コシンスキー監督によるF1映画(タイトル未定)の撮影が中断となった。

これら以外にも、SAG-AFTRAのストライキによって多くの映画・テレビが撮影中断を余儀なくされている。人気ブロードウェイ・ミュージカルの映画版『ウィキッド(原題)』や、クリント・イーストウッド監督『Juror #2(原題)』も中断されたとみられるが、The Hollywood Reporterは現時点で確証を得られていないと伝えた。

現在撮影が中断されている映画・テレビは、SAG-AFTRAとWGAのストライキが終結次第、随時撮影を再開する見込み。しかしながら問題は、ストライキ終了後の俳優陣のスケジュールにもある。新型コロナウイルス禍で撮影がストップした際も、再開時には主要キャストが契約の都合により別作品に移らなければならないなどの混乱が生じていた。大手スタジオはストライキの開始を以前から予測して撮影を進めていたが、今後はさらなる課題の発生が懸念される。

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Source: The Hollywood Reporter, Variety, Deadline, Empire Magazine June 2023

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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