【2019年4月上映】洋画ファンにおすすめの今月の新作映画スケジュール

今月、映画館に観に行く映画の計画を立てたい!
そんなあなたのために、海外ポップカルチャー専門メディアのTHE RIVERがイチオシの劇場公開作をご紹介。今観るべき上映中の映画や、上映予定のタイトルを、予告編映像と合わせてチェックしよう。主に洋画に絞ってご紹介するので、洋画好きは是非ご参考に。
※このページは毎月更新します。
2019年3月公開の洋画
グリーンブック(3月1日公開)

第91回アカデミー賞で、作品賞と助演男優賞(マハーシャラ・アリ)に輝いた大注目作。人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、タフでガサツなイタリア系用心棒と繊細な天才黒人ピアニストの2人旅を描く実話感動作。オスカーを射止めただけあって、話題性充分。劇場の混雑も予想されるから、見逃してしまわぬよう早めに出かけておこう。
黒人差別という重くなりがちなテーマを扱ってはいるが、ピーター・ファレリー監督の手腕によって明るく、笑いも溢れる爽やかな映画。それでいて、人間愛を考えさせられる深みも備えた内容になっている。
トニー・リップとドクター・シャーリーの旅に同行する感覚が楽しい。広大なアメリカ大陸をあちこちに移動する大掛かりな旅であるため、車内でのシーンが多いものの、豊富なカットと、何よりもヴィゴとマハーシャラの息の合った演技で全く退屈しない。とにかくガサツで、「細かいことは気にしない」トニーと、潔癖な部分もありひたすら礼儀正しいドクター・シャーリーのバディ要素が愉快なので、「この2人をもっと観ていたい」という気にさえさせる。
観たあとにには心にじんわりと感動と歓びが残る作品で、年齢性別問わず誰にでもオススメしたい映画だ。3月1日公開。
『グリーンブック』公式サイト:https://gaga.ne.jp/greenbook/
移動都市 モータル・エンジン(3月1日公開)

ワクワク・ドキドキの冒険に飛び出したい気分なら、今月は『移動都市 モータル・エンジン』を観よう。『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』3部作を手がけたピーター・ジャクソンが製作・脚本を務める冒険ファンタジー超大作。
イギリスの作家、フィリップ・リーブによるSFファンタジー小説『移動都市』(創元SF文庫刊)を原作とする本作の舞台は、たった60分で文明を荒廃させた最終戦争から数百年後の世界。
残された人類は地を這って移動する巨大都市で暮らしており、地上は都市同士が捕食しあう弱肉強食の世界へと姿を変えており、荒れ果てた地は巨大移動都市・ロンドンによって支配されていた。ロンドンは捕食した都市の資源を再利用し、人間を奴隷化することで成長し続ける。小さな都市と人々は、その圧倒的な存在を前にして逃げるように生きるしかなかった。いつ喰われるかもしれない絶望的な日々の中、その目に激しい怒りを宿した一人の少女が反撃へと動き出す…。
「都市が都市を食べる」という大迫力の映像がドップリ楽しめるのが魅力。ピーター・ジャクソンは本作について「世界中の観客が現実逃避できるようなエンターテイメント作品。私自身、映画館で映画を観るのが大好きで、イマジネーションの世界にストンと落ちていく感覚が大好き」と語る。個性豊かでカッコいいキャラクターたちが繰り広げる壮大なスケールの冒険に身を乗り出せ。3月1日公開。
『移動都市/モータル・エンジン』公式サイト:http://mortal-engines.jp/
アンフレンデッド ダークウェブ(3月1日公開)

全画面がPC画面上で展開されるという異色のホラー作品の続編。日本でも大ヒットした『search/サーチ』製作が放つ期待作だ。
前作『アンフレンデッド』(2014)は日本でもTwitterを始めとするSNS上で“怖すぎる”、“もうSkypeは出来ない”などのつぶやきが溢れ話題を呼んでいた。待望の続編である本作でも、全編PC画面上で展開していくその手法はそのままに、インターネット社会の裏に蠢く恐怖とその先に拡がる暗黒世界は更にスケールアップ。物語の中で駆使されるソーシャル・メディアがリアルタイムに進化を遂げ、決して踏み込んではいけない危険領域“ダークウェブ”に潜む想像を絶する恐怖のどん底に突き落とす。
中古のパソコンを手に入れたマタイアス。早速起動し、様々なソーシャル・メディアを開くと、以前の所有者と思われる“Norah”というアカウント名が表示されていた。すべてを自らのIDに書き換えログイン、いつものように恋人アマヤや友人たちとSkypeで談笑しているなか、“UNTITLED”と書かれた隠しフォルダを見つける。
そこには、鎖に繋がれ監禁された女性や、ドラム缶の中に捕われた者など悍ましい動画ファイルの数々が。これは一体…。とその時、見知らぬアカウントからメッセージが届く。「俺のPCを返せ。さもないとアマヤは死ぬ」。それは、逃げ場のない恐怖の幕開けであった…。3月1日公開。
『アンフレンデッド ダークウェブ』公式サイト:http://dark-web.jp/
運び屋(3月8日公開)

『運び屋』は、クリント・イーストウッド監督・主演の実話サスペンス。『アメリカン・スナイパー』(2014)や『ハドソン川の奇跡』(2016)と数々の良作を贈り届けてきたイーストウッドによる今作は、全米1億ドル突破の大ヒット作だ。
とんでもなく凄腕で、謎に包まれたヤバい運び屋がいるらしい…。全米の警察が血眼になって探しても一向に手がかりが掴めないその男の正体っは、なんと90歳のジジィだった!
「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」に掲載された前代未聞の実話を元に、巨大麻薬組織の運び屋として巨額のドラッグを運ぶ90歳の運び屋を描き、10年ぶりとなる監督兼主演作として世に送り出した実話サスペンスの傑作。出演はイーストウッドほか、『アントマン』シリーズのお喋りルイス役でおなじみマイケル・ペーニャや、『アリー/スター誕生』(2018)のブラッドリー・クーパー、『マトリックス』シリーズのローレンス・フィッシュバーンが麻薬取締捜査官の役でジジィを追う。果たして前代未聞の大捕物の行方は。3月8日公開。
『運び屋』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/hakobiyamovie/
スパイダーマン:スパイダーバース(3月8日公開)

世界中の映画賞・アニメ作品賞を総ナメにし、ついにアカデミー賞長編アニメーション賞も受賞。「スパイダーマン映画史上最高傑作」との呼び声を欲しいがままにする本作だが、「スパイダーマン映画」という枠すら越え、アニメ作品としてネクストレベルに到達した傑作だ。ただの「スパイダーマンのアニメ映画」と侮ることなかれ。
主人公はニューヨークに暮らす中学生、マイルス・モラレス。この世界では、これまでの映画でお馴染みのピーター・パーカーの他にもスパイダーマンとして活動する者がいたのだ。ある日、何者かにより時空が歪められる大事故が起こる。その天地を揺るがす激しい衝撃により、歪められた時空から集められたのは、全く異なる次元=ユニバースで活躍する様々なスパイダーマンたちだった。
クールな女性スパイダーマンであるスパイダー・グウェンや、1930年のモノクロ世界からやってきたハードボイルドなスパイダーマン・ノワール、日本のアニメの世界から飛び出してきたようなペニー・パーカーとそのロボットSP//dr、クラシックなカートゥーン世界から現れたスパイダー・ハムといった、異なるタッチのアニメキャラクターが同じ画面で大暴れする様はもはや快感。革新的なアニメ映像は、まさにアメコミの紙面がぐにぐにと動きまくっているかのような新感覚だ。
日本語吹替え版には、小野賢章、宮野真守、悠木碧、大塚明夫、吉野裕行、高橋李衣、玄田哲章といったベテラン勢が集結。情報量も多く、クールな映像は中毒的なので、字幕版と吹替版の両方を堪能するのも良いだろう。3月8日公開。
『スパイダーマン:スパイダーバース』公式サイト:http://www.spider-verse.jp/site/
シンプル・フェイバー(3月8日公開)

スタイリッシュなサスペンス・ミステリーがお好みなら、今月は『シンプル・フェイバー』へ。アナ・ケンドリックとブレイク・ライブリー、今をときめく二大女優の競演が見どころだ。
保険金を切り崩しながら子供を育てている気立てのいいシングルマザーのステファニー(アナ・ケンドリック)は、同じクラスに息子を通わせるエミリー(ブレイク・ライブリー)と出会う。華やかなファッション業界で働くどこか気怠くミステリアスなエミリー。対照的なふたりだったが、お互いの秘密を打ち明けあうほど親密な仲になっていく。
そんなある日、ステファニーは息子を学校に迎えに行ってほしいとエミリーから依頼される。しかし、エミリーはその”シンプル・フェイバー(ささやかな頼み)”を最後に姿を消してしまう。
その巧妙なストーリー展開から原作の発売を待たずに映画化が決定したダーシー・ベルによる傑作小説「ささやかな頼み」を、『ピッチ・パーフェクト』シリーズのアナ・ケンドリックと女優、そしてファッションアイコンとしても世界から関心を集めるブレイク・ライブリーという注目の二人で映画化した本作。息子の迎えを頼んだまま行方不明になった女性をめぐり巻き起こる、スリリングなストーリーが話題となり、全米では5週連続TOP10入りを記録した。3月8日公開。
『シンプル・フェイバー』公式サイト:http://simplefavor.jp/
イップ・マン外伝 マスターZ(3月9日公開)

ドニー・イェンによる大人気アクションカンフー映画シリーズより飛び出したスピンオフ作品。イップ・マンとの闘いに敗れ、一度は詠春拳を捨てた男が今、再び正義のために拳を握る。
『ドラゴン×マッハ!』(2015)『イップ・マン/継承』(2015)で強烈な印象を残し、『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)などハリウッド進出も果たして波に乗る”香港アクション界の最終兵器”マックス・チャンを主演に、その師でもある”香港アクション界の大巨匠”ユエン・ウーピンが直々にメガホンを取った究極のマーシャルアーツ・アクション・ムービーだ。ミシェル・ヨ―、トニー・ジャー、デイヴ・バウティスタと豪華競演陣と繰り広げる壮絶なクンフー・バトルに、スクリーンは灼熱と化す。
主演のマックス・チャンが”身の危険を感じた”と語ったワイヤーアクション・シーンを始め、香港アクション映画の粋が詰まった濃密にして壮絶なアクション・シーンの連続と、父と子の愛情を軸にエモーショナルに描かれる一人の男の再起と復活のドラマが観る者の心躍らせ、血を滾らせ、そして胸を打つ。巨匠ユエン・ウーピン監督自身が「自らのベストの1本」と語ったマスター・ピースだ。3月9日公開。
『イップ・マン外伝 マスターZ』公式サイト:http://www.ipman-masterz.com/
キャプテン・マーベル(3月15日)

ついに『キャプテン・マーベル』が公開だ。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最強と謳われ、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)から『アベンジャーズ/エンドゲーム』に向けて打倒サノスの切り札となるキャプテン・マーベルの謎がついに明かされる。MCU史上初の女性主人公作品としても注目を集めている。
主演は『ルーム』(2016)でアカデミー主演女優賞に輝いたブリー・ラーソン。空を飛べばビームを撃ち、人ならざる怪力も発揮する、いわば“マーベル最強”の能力を有するキャプテン・マーベルを演じる。
舞台は『アベンジャーズ』(2012)以前の1990年とあって、「しがないS.H.I.E.L.D.の事務職員」時代のニック・フューリーが登場。サミュエル・L ・ジャクソンは全編デジタル処理で容姿を25年ぶん若返らせての出演となる。ほか、『アベンジャーズ』でロキに倒されたフィル・コールソンもデジタル処理で若返って登場する。
ある日、ロサンゼルスのビデオ店に記憶を失った女性が降りたつ。驚異的なパワーを持つ彼女の記憶には“秘密”が隠され、正体不明の敵が襲いかかる。キャプテン・マーベルとなった彼女は、若き日のニック・フューリーと共に、自らの記憶をめぐる戦いに立ち向かっていく。孤独や不安に打ちのめされても、不屈の精神で何度も立ち上がる新たなヒーロー。果たして彼女は、記憶を取り戻し、この戦いを終わらせることが出来るのか。『アベンジャーズ/エンドゲーム』前、絶対に見逃せない一作だ。3月15日公開。
『キャプテン・マーベル』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html
ふたりの女王 メアリーとエリザベス(3月15日)

『レディ・バード』(2018)のシアーシャ・ローナン、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2018)のマーゴット・ロビーが豪華競演を果たした英国歴史ドラマ。スコットランド女王メアリー・スチュアートとイングランド女王エリザベス1世の波乱に満ちた人生を描く。
生後すぐにスコットランド女王、16歳でフランス王妃となったメアリー・スチュアートは、未亡人となった18 歳にスコットランドへ帰国し王位に戻る。さらに、メアリーは隣国イングランドの王位継承権を主張、エリザベス1世の権力を脅かす。
恋愛、結婚、出産を経験し、若く美しく自信にあふれたメアリーに複雑な想いを抱くエリザベス。誰よりも理解し合えたはずの孤独な若き女王たちは、従姉妹でありながら恐れ合い、それぞれ陰謀渦巻く宮廷の中で運命に翻弄され戦うのだった…。3月15日公開。
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』公式サイト:http://www.2queens.jp/
ブラック・クランズマン(3月22日)

白人至上主義団体”KKK”への潜入捜査に挑んだ大胆不敵な黒人刑事を描く実話劇。主演のロン・ストールワースを演じるのは名優デンゼル・ワシントンを実父にもつジョン・デヴィッド・ワシントン。ロンの相棒フリップ・ジマーマンを『スター・ウォーズ』シリーズ新3部作でカイロ・レン役を演じ、『沈黙 -サイレンス-』(2016)、『パターソン』(2016)などで演技に定評のあるアダム・ドライバーが演じる。監督はスパイク・リー。『マルコムX』(1992)などブラック・ムービーの第一人者として数多くの伝説を作り上げ、映画の歴史に名を残す作品を多く手掛けながらも、本作でアカデミー賞監督賞初ノミネートを獲得した。
1979 年、アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署でロン・ストールワースは初の黒人刑事として採用される。署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義団体 KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバー募集に電話をかけてしまう。自ら黒人でありながら電話で徹底的に黒人差別発言を繰り返し、入会の面接まで進んでしまう。問題は黒人のロンは KKK と対面することができないことだ。
そこで同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンに白羽の矢が立つ。電話はロン、KKK との直接対面はフリップが担当し、二人で 1人の人物を演じることに。任務は過激派団体KKK の内部調査と行動を見張ること。果たして、型破りな刑事コンビは大胆不敵な潜入捜査を成し遂げることができるのか。3月22日公開。
『ブラック・クランズマン』公式サイト:https://bkm-movie.jp/
バンブルビー(3月22日公開)

『トランスフォーマー』シリーズ最新作は、第一作でサムがバンブルビーに出会う以前の知られざる物語を描く。監督はこれまでの爆発マッチョイズム溢れ出ていたマイケル・ベイから、『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(2017)で日本を舞台にした見事なストップモーション・アニメを魅せてくれたトラヴィス・ナイト。80年代のスピルバーグ映画にオマージュを捧げたという本作は、孤独な少女チャーリーとドジでキュートなバンブルビーの心の交流が前面に押し出されている。「『トランスフォーマー』シリーズ最高傑作」との呼び声も高い一作だ。
トランスフォーマーの変形アクションは、まさに原点回帰的。変形フィギュアで遊んだり、過去のアニメ作品に慣れ親しんだ世代なら、「これぞ、観たかった実写版トランスフォーマー!」と膝を打つ映像が楽しめる。一方でチャーリーとバンブルビーの心温まる交流と未知の脅威との戦いに、少年少女はワクワク・ドキドキさせられることだろう。あらゆる要素をうまくまとめた一作となっている。
1987年、海辺の田舎町。父親を亡くした哀しみから立ち直れない思春期の少女チャーリーは、18才の誕生日に、海沿いの小さな町の廃品置き場で廃車寸前の黄色い車を見つける。自宅に乗って帰ったところ、車が突如、変形(トランスフォーム)。
驚くチャーリーを前に、逃げ惑う黄色の生命体。チャーリーは記憶と声を失い”何か”に怯える黄色い生命体に、「バンブルビー(黄色い蜂)」と名付け、かくまうことを決める。
ボロボロに傷ついたバンブルビーと、心に傷を抱えたチャーリー。思いがけない友情が芽生えるのだが、しかく、予想もしない運命が待ち受けているのだった。3月22日公開。
『バンブルビー』公式サイト:http://bumblebeemovie.jp/
ビリーブ 未来への大逆転(3月22日公開)

わずか50年前のアメリカ。今の社会の礎を築くこととなる世紀の男女平等裁判でおきた爽快&感動の逆転劇を描く。主演は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のフェリシティ・ジョーンズ。
主人公ルース・ギンズバーグは、1993 年にアメリカ史上二人目となる女性最高裁判事に任命されて以来、85歳の今なお現役で活躍中の人物。アメリカでは“RBG”
の愛称で親しまれ、正義と平等のために闘うスーパーヒーローのような存在として敬愛されている。Tシャツやマグカップなど、彼女がデザインされたグッズが街中で売られるなど、アイコン化されている著名人だ。アメリカで最も尊敬される女性4位でもある。
本作で描かれるのは、そんな彼女の若かりし弁護士時代の物語。夫や家族に支えられ、正義と平等のために戦い続ける不屈の精神を持った女性ルース・ギンズバーグをフェリシティ・ジョーンズが熱演。旦那のマーティンには『君の名前で僕を呼んで』(2018)アーミー・ハマーが演じたほか、オスカー女優キャシー・ベイツも伝説の弁護士役として登場する。
貧しいユダヤ人家庭に生まれたルース・ギンズバーグは、「すべてに疑問を持て」という亡き母の言葉を胸に努力を重ね、名門ハーバード法科大学院に入学する。1956 年当時、500人の生徒のうち女性は9人で、女子トイレすらなかった。家事も育児も分担する夫のマーティンの協力のもと首席で卒業するが、女だからというだけで雇ってくれる法律事務所はなかった。
やむなく大学教授になったルースは、70年代になってさらに男女平等の講義に力を入れる。それでも弁護士の夢を捨てられないルースに、マーティンがある訴訟の記録を見せる。ルースはその訴訟が、歴史を変える裁判になることを信じ、自ら弁護を買って出るのだが──。3月22日公開。
『ビリーブ 未来への大逆転』公式サイト:https://gaga.ne.jp/believe/
ダンボ(3月29日)
ディズニー・アニメ普及の名作を、『チャーリーとチョコレート工場』(2005)『アリス・イン・ワンダーランド』(2010)のティム・バートン監督が蘇らせる。
出演には、サーカス団の元看板スターでダンボの世話係を任されるホルト役にコリン・ファレル、ダンボを使って金儲けを企む企業家ヴァンデバー役に『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)のマイケル・キートン、サーカスの団⻑に『バットマン リターンズ』(1992)ペンギン役で知られるダニー・デビート、テーマパークの看板スターで空中ブランコの曲芸師コレット・マーチャントに『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(2017)のエヴァ・グリーン。3月29日公開。
『ダンボ』公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/dumbo.html
レゴ® ムービー2(3月29日)

すべてが今回もサイコー!2014年に世界中で大ヒットした『レゴ®ムービー』の最新作が登場だ。
自由で創造力あふれる映像と、尖りまくったギャグセンスで大人も子供も魅了した『レゴ®ムービー』は、『ベイビー・ドライバー』(2017)のエドガー・ライト監督や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督らが年間ベストに選出、トップクリエイターも絶賛するすべてがサイコーな映画として世界中を席捲。前作で監督/脚本/原案を務めたフィル・ロード&クリストファー・ミラーの黄金コンビは、脚本/製作として本作にも引き続き参加。『スパイダーマン:スパイダーバース』でもその実力が世界に認められたコンビだ。
今度の舞台は宇宙。ブロックシティが襲われた事件から数年後、街の秩序が崩壊し荒んだ世界──。
いつも明るくちょっぴりおバカなエメットの前に現れたのは、謎の宇宙人。ルーシーと仲間たちを、連れ去ってしまった。仲間と”フツー”の日常を取り戻すため、誰よりもごく”フツー”なエメットは超フツーじゃない宇宙へ?
またもや”選ばれし者”になったエメットの戦いは、前代未聞の領域へ。ヤバいクイーンが支配する”すべてがミュージカル”な惑星で一体何が起こるのか?すべてがもっとサイコー!になったギャラクシーアドベンチャーの襲来だ。3月29日公開。
『レゴ® ムービー2』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/lego/index.html
2019年4月公開の洋画
バイス(4月5日公開)

新年度は、刺激的な実話モノから始めてみてはいかがだろう。『バイス』は、クリスチャン・ベールがアメリカ史上最凶の副大統領ディック・チェイニーを演じたアダム・マッケイ監督作。体重を約20キロ増量、髪を剃り眉毛を脱色するというベール衝撃の肉体改造も話題となった。
ワイオミングの田舎の電気工から事実上の大統領へと上り詰め、アメリカ史上最も権力を持ったディック・チェイニー副大統領のオモテとウラを描いた社会派エンターテイメントだ。監督は『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2016)が第88回アカデミー脚色賞を受賞、主要5部門にノミネートされたアダム・マッケイが務める。
豪華キャストにも注目だ。チェイニーの妻役は『アメリカン・ハッスル』や『メッセージ』(2016)のエイミー・アダムス、ラムズフェルド国防長官役は『フォックスキャッチャー』(2014)『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(2017)のスティーブ・カレル、ブッシュ大統領役は『スリー・ビルボード』(2017)でアカデミー助演男優賞に輝いたサム・ロックウェルが演じる。4月5日公開。
『バイス』公式サイト:http://longride.jp/vice/
マックイーン モードの反逆児(4月5日公開)

ファッションやアートがお好きな感度の高いあなたに観て欲しい一作が、『マックイーン モードの反逆児』だ。有名ブランド、ALEXANDER McQUEENの創始者の生涯に迫るドキュメンタリー作品。
前衛的なデザインと独自の美学、ずば抜けた想像力から生み出される数々のショーで世界を魅了しながらも、その成功の影で悩み苦しんだ、天才にしてファッション界の反逆児アレキサンダー・マックイーンのドラマティックな人生を、友人や家族たちとの独占インタビュー、掘り起こされたファッションアーカイブ、そして友人でもあったマイケル・ナイマンによる極上の音楽を通して称賛を込めながら描き出す。
股上わずか数センチ、ヒップが半分はみ出す斬新なデザインが当時のファッション業界にセンセーショナルなニュースを巻き起こした“バムスターパンツ”を着用したモデルが登場するコレクションや、ロンドンでは一般の人が近づけないほどの危険区域で行われた人を野獣に見立てた過激なコレクション、ケイト・モスの幻想的なホログラムのショーなど、未だに伝説として語り継がれる有名なショーの数々をじっくり鑑賞できる。新年度、新たなインスピレーションが求められる方にピッタリの一作だ。4月5日公開。
『マックイーン モードの反逆児』公式サイト:http://mcqueen-movie.jp/
ハンターキラー 潜航せよ(4月12日公開)

ジェラルド・バトラーとゲイリー・オールドマン共演で放たれる潜水艦アクション大作『ハンターキラー 潜航せよ』で、”潜水艦モノ”というジャンルが再び大海を進む。
古くは『U・ボート』(1981)や『レッド・オクトーバーを追え!』(1990)、『クリムゾン・タイド』(1995)、『U-571』(2000)など、1980年代~90年代を中心にかつて数々の大ヒットを飾って来た“潜水艦モノ”。深海の逃げ場のない密室の中で、ソナー音を頼りに己の耳と経験値だけで見えない敵と戦う極限の緊張感と、あらゆる危機的状況に立ち向かう乗員たちの濃密な人間ドラマが人気を呼んだ。だが、21世紀になり、最新鋭の潜水艦テクノロジーに映像技術が追い付かず、このジャンルは限りなく途絶えていた。
遂に2019年、元米海軍潜水艦艦長による原作と米国防総省×米海軍全面協力により、待望の潜水艦アクションというジャンルが復活する。『ワイルド・スピード』シリーズ製作陣により、潜水艦×米軍特殊部隊ネイビーシールズの精鋭部隊によるダイナミックな共闘など、未だかつてない進化を遂げ、スクリーンに放たれるのだ。
攻撃型原子力潜水艦“ハンターキラー”を率いる艦長ジョー・グラスを演じるのは、今最も熱いアクションスターの一人であるジェラルド・バトラー。これまで演じてきた肉体を駆使して戦う役とは異なる、頭脳明晰で冷静沈着な艦長を熱演する。さらに、一切のミスも許されない一瞬の決断に直面しなければならない中で、開戦を進めようとする統合参謀本部議長であるチャールズ・ドネガン役を、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(2018)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマンが演じる。4月12日公開。
『ハンターキラー 潜航せよ』公式サイト:https://gaga.ne.jp/hunterkiller/
荒野にて(4月12日公開)

深く繊細なドラマ作品をおさがしなら、今月は『荒野にて』を観よう。『さざなみ』(2015)アンドリュー・ヘイ監督の最新作だ。
小さい頃に母が家出し、その日暮らしの父と二人暮らしの主人公チャーリー。家計を助けるために競走馬リーン・オン・ピートの世話をする仕事を始めるが、ある日父が愛人の夫に殺されてしまう。15歳で天涯孤独になってしまったチャーリーの元に、追い打ちをかけるように届いたのは、試合に勝てなくなったピートの殺処分の決定通知だった。チャーリーは一人馬を連れ、唯一の親戚である叔母を探す旅に出るが、彼らの前に広がるのは、あまりに広い荒野だった。
スティーヴ・ブシェミ、クロエ・セヴィニーら個性派俳優の出演も注目。北米では今最も勢いがある気鋭スタジオ「A24」が配給したことでも話題だ。ヒリヒリする感動を。4月12日公開。
『荒野にて』公式サイト:https://gaga.ne.jp/kouya/
ハロウィン(4月12日公開)

ホラー映画不朽の名作が帰ってきた。2018年のハロウィン・シーズンにアメリカで大ヒットを飛ばした『ハロウィン』が、ようやく日本で公開だ。オリジナル版のファンはもちろん、ホラー好きは絶対に見逃せない。
ジャーナリストのデイナとアーロンは、40年前のハロウィンに起こった凄惨な殺害事件を追っていた。殺人鬼の名前はマイケル・マイヤーズ、40年間ひと言も話さなかった彼の動機や感情は一切不明で、人々には「ブギーマン」と名付けられていた。被害者唯一の生き残り、ローリー・ストロードにインタビューするも収穫はない。しかし、ローリーはマイケルが再び現れることを恐れて一人備えていた……。
ローリーの予感は最悪の形で現実となる。ハロウィンの前夜、精神病棟から患者を移送する車両からマイケルが脱走。娘のカレンはローリーを信じず、孫娘アリソンもパーティに出かけてしまった。ローリーは再び解き放たれたブギーマンと対峙することを決意、ついに恐怖に満ちたハロウィンの夜が始まる。
オリジナル版のジェイミー・リー・カーティス(ローリー役)が続投、ジョン・カーペンター監督も製作総指揮・音楽を担当した。究極のショッキン・ホラーを劇場で。4月12日公開。
『ハロウィン』公式サイト:https://halloween-movie.jp/
ビューティフル・ボーイ(4月12日公開)

愛のちからで人は、何度でもやり直すことができると力強いメッセージを放つ珠玉の人間ドラマだ。『ビューティフル・ボーイ』は、父と息子の抱擁に胸が熱くなる、愛と再生の実話。
8年という長い歳月をかけてドラッグ依存を克服し、今やNetflix「13の理由」の脚本家として活躍する人物と、彼を支え続けた家族の物語。音楽ジャーナリストの父親デヴィッドと、息子ニックがそれぞれの視点から描いた2冊のベストセラー回顧録が原作。製作は『ムーンライト』(2016)を世に送り出したブラッド・ピット率いるPLAN B エンターテインメント。『君の名前で僕を呼んで』(2017)で世界中の映画ファンを魅了したティモシー・シャラメ主演、父親役はスティーヴ・カレル。4月12日公開。
『ビューティフル・ボーイ』公式サイト:http://beautifulboy-movie.jp/
ファイナル・スコア(4月12日公開)

筋肉!火力!勢い!『ファイナル・スコア』は、『ブレードランナー2049』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどでたくましい存在感を示す人気アクションスター、デイヴ・バウティスタ主演の最新作だ。『007』5代目ジェームズ・ボンドでお馴染みの大スター、ピアース・ブロスナン、テロリストのリーダー役には『マイティ・ソー』シリーズのレイ・スティーヴンソンなど豪華キャストにもご注目。
元アメリカ海軍特殊部隊の精鋭で、今も傭兵として死と隣合わせの生活を送るマイケル・ノックスは、弟同然だった今は亡き戦友の故郷・ロンドンを訪れていた。自分を実の伯父のように慕ってくれる戦友の愛娘ダニーを誘いサッカーの試合を観戦に出かけたノックスは、父親を亡くして以来荒んだ生活を送るダニーの久しぶりの笑顔を見てほっと胸をなでおろす。しかし、その裏では超満員の観客35,000人を巻き込んだ、恐るべきテロ計画が進行していた。
本作は英プレミアリーグのウェストハム・ユナイテッドが2016年までホームグラウンドとして使用し、解体が決まっていたブーリン・グラウンドにて撮影が行われた。スタジアムが大爆破に巻き込まれる圧巻のラストは迫力満点、まさしくスタジアム版『ダイ・ハード』ともいうべき超一流のアクション・エンターテイメントの登場だ。4月12日公開。
『ファイナル・スコア』公式サイト:http://klockworx-v.com/finalscore/
マローボーン家の掟(4月12日公開)

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ゾワゾワしたい気分なら、スペイン発の震撼スリラー『マローボーン家の掟』。『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)を特大ヒットに導いたJ・A・バヨナ監督が製作総指揮を務め、監督は『永遠のこどもたち』(2007)『インポッシブル』(2012)の脚本を手掛けたセルヒオ・G・サンチェスという強力コンビ。
海沿いの森の中にひっそりとたたずむ⼤きな屋敷。そこに暮らすマローボーン家の4⼈兄妹は、不思議な“5つの掟”に従いながら、世間の⽬を逃れるように⽣きていた。忌まわしい過去を振り切り、この屋敷で再出発を図る彼らだったが、⼼優しい⺟親が病死し、凶悪殺⼈⻤である⽗親を殺害したことをきっかけに、希望に満ちた⽇々はもろく崩れ出す。
⽗親の死体を封印した屋根裏部屋から響いてくる不気味な物⾳、鏡の中にうごめく怪しい影。いったいこの屋敷には、いかなる秘密が隠されているのか。やがて平穏を保つための“掟”が次々と破られ、⼼⾝共に追いつめられた⻑男ジャックが、最愛の妹と弟たちを守るために下した決断とは……。
『はじまりへの旅』(2016)ジョージ・マッケイ、リメイク版『サスペリア』(2018)ミア・ゴス、「ストレンジャーシングス 未知の世界」(2016-)チャーリー・ヒートン、『スプリット』(2017)『ミスター・ガラス』(2019)アニャ・テイラー=ジョイほか気鋭の出演陣も見逃せない。4月12日公開。
『マローボーン家の掟』公式サイト:http://www.okite-movie.jp/
シャザム!(4月19日公開)

話題の『シャザム!』は、とにかく笑って、熱くなれるスーパーヒーロー映画だ。『アクアマン』(2019)のDCコミックス最新作。見た目はオトナ、中身はコドモ。悪ノリ全開のギャップヒーローを明るく楽しく描く。
イマドキの悪ガキ、ビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)はある日、ナゾの魔術師に出会い、「シャザム!」と叫ぶだけでスーパーパワーを備えたオトナの身体に自由に変身できるようになる。友達のフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)と一緒にカッコいいパワーをアレコレ試しながら動画に撮ってYoutubeにアップしたり、ビールを飲んでみたりと遊び放題。
スーパーパワー無駄遣い中の2人の前に、どうやら悪者らしいナゾの科学者Dr.シヴァナが現れる。冗談じゃ済まない危機が迫る中、ビリー/シャザムにはヒーローとしての戦いが待っていた。
DCコミックスの映画を追いかけてきたファンなら、思わず吹き出す爆笑小ネタが満載。一方で物語としての連続性は基本的に気にしなくてよいので、シリーズを知らない友人や家族、恋人を誘っても遠慮なく楽しめる。『グーニーズ』『ビッグ』など80年代の冒険/コメディ映画を彷彿とさせる世界観に、大人のファンは懐かしく、子どもたちはワクワク楽しめるだろう。4月19日公開。
『シャザム!』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/shazam-movie/
アガサ・クリスティー ねじれた家(4月19日公開)

ミステリ作品ファン待望、アガサ・クリスティーの傑作小説『ねじれた家』が、実力派キャスト&スタッフで映画化された。
ある日、巨万の富を築いた大富豪が殺害された。容疑をかけられた“心のねじれた”家族たちが巻き起こすのは、気品と謎に包まれた完全無欠の殺人ミステリー。1920年のデビューから100年で20億冊もの売り上げを記録するアガサ・クリスティーが、“最高傑作”だと自認する1949年の小説『ねじれた家』が、70年の時を経ていよいよ初映画化を果たしたのだ。
英国式の屋敷と庭園、上流階級の華やかな文化のもとで巻き起こる極上のミステリを彩るのは、米国・英国の実力派キャストたちだ。『天才作家の妻 -40年目の真実-』でゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞、アカデミー賞(R)主演女優賞にノミネートされた稀代の名女優グレン・クローズ、ドラマ「X-ファイル」(1993-2002)スカリー役で知られるジリアン・アンダーソン、「マッドメン」(2007-2015)のクリスティーナ・ヘンドリックス。事件を追う私立探偵チャールズ役は『天才作家の妻-40年目の真実-』でもクローズと共演したマックス・アイアンズ、捜査を仕切る主任警部役は名優テレンス・スタンプが演じる。監督は『サラの鍵』(2010)のジル・パケ=ブレネール。4月19日公開。
『アガサ・クリスティー ねじれた家』公式サイト:http://negire-movie.jp/
アベンジャーズ/エンドゲーム(4月26日公開)

これを観なければ平成は終われないし、令和も迎えられない!マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)究極の集大成、『アベンジャーズ/エンドゲーム』ついに、ついに公開だ。
前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)で世界中のファンを放心させた衝撃のラストからおよそ1年。アベンジャーズ対サノスの戦いはいかに決着するのか。あのヒーローたちの運命は。『アイアンマン』(2008)から22本の映画にまたがった物語がついに締めくくられる。
上映時間は3時間超えとされる本作は文字通りの超大作。監督が「インターネットから離れて」と警告するほどネタバレ厳禁の本作では、アイアンマン/トニー・スターク役のロバート・ダウニー・Jr.、キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース役のクリス・エヴァンス、ソー役のクリス・ヘムズワースの卒業も伝えられている。11年に及ぶMCUの総決算、すべてはこのためにあった。4月26日公開。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html