THE RIVER編集部 2019.10.29 7:00 News | Tv/Movie

ジョージ・ルーカス製作総指揮、コッポラ監督『タッカー』4Kリマスター版リバイバル上映が決定 ─ 「未来の車」作った男の夢と苦闘を描く伝記映画

『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカス、『ゴッドファーザー』3部作や『地獄の黙示録』（1979）のフランシス・フォード・コッポラという強力タッグによる伝記映画『タッカー』が、2019年12月13日（金）より新宿シネマカリテにて先行レイトショー、そのほか全国公開されることが決定した。日本国内での劇場公開から30年、4Kデジタル・リマスター版でのリバイバル上映となる。

1940年代、アメリカの巨大自動車産業にたった 1 人で挑んだ男プレストン・トマス・タッカー。彼の夢と挑戦、苦闘を描いたヒューマン・ドラマ大作である『タッカー』は、ジョージ・ルーカスが製作総指揮を、フランシス・フォード・コッポラが監督を務めた一作だ。今回のリバイバル公開版は、コッポラ監督が4K デジタル・リマスターの監修を自ら担当した。

物語の舞台は、第2次世界大戦終結間近の1945年春。デトロイト郊外の小さな街で自動車工場を経営するプレストン・タッカー（ジェフ・ブリッジス）は、最愛の妻ヴェラ（ジョアン・アレン）や長男のジュニア（クリスチャン・スレイター）ら4人の子どもたちと幸せな日々を過ごしていた。戦争が終結しアメリカが新しい時代を迎えようとすると、タッカーは自らが理想とする新しい自動車を作る決心をする。友人の銀行家エイヴ（マーティン・ランドー）、技術者のエディ（フレデリック・フォレスト）やジミー（マコ岩松）の協力を得て、タッカーはついにプロトタイプ「タッカー・トーピード」を作り上げた。

速さのみならず、安全性や高級感をも求めた夢の車であるトーピードは、巧みな宣伝活動などが功を奏し、たちまち世間の注目を集める。ところが、当時アメリカを牛耳っていたフォード社を筆頭とする巨大自動車産業ビッグ3や、ファーガソン上院議員（ロイド・ブリッジス）ら保守的な政財界はタッカーを叩き潰そうとして……。

流線形の躯体にリア駆動、当時はまだ珍しかったシートベルトを装備するなど、先進的な設計の「タッカー・トーピード」。その開発者であるタッカーは、夢にみた“未来の車”。生産台数わずか51台に終わった幻のクルマ・トーピード＝通称「タッカー‘48」は、およそ40年後の撮影時にも実に47台が現存しており、オーナーズクラブの協力で劇中にはそのコレクションの大半が登場している。コッポラ監督自身もオーナーの一人であった。

出演は、のちに『クレイジー・ハート』（2009）でアカデミー賞®主演男優賞に輝いたジェフ・ブリッジス。そのほか、『ニクソン』（1995）『ザ・コンテンダー』（2000）のジョアン・アレン、『ワン・フロム・ザ・ハート』（1982）フレデリック・フォレスト、本作でゴールデングローブ賞助演男優賞に輝いたマーティン・ランドーら名優たちが集結。撮影は『暗殺のオペラ』（1970）『ラスト・タンゴ・イン・パリ』（1972）などの名匠ヴィットリオ・ストラーロが手がけた。『地獄の黙示録』『ワン・フロム・ザ・ハート』でもコッポラと組んだ、ストラーロによる美しい映像が4Kデジタル・リマスター版で甦る（本興行は2K素材での上映となる）。