まず本題に入る前に、悲しいお知らせから始めなければならない。アメリカの俳優ミゲル・ホセ・フェラーが、現地時間の2017年1月19日、61歳であの世に旅立った。彼は長らくガンとの闘病中だったそうである。

ミゲル・フェラーの代表作は、ポール・バーホーベンの監督したSF映画の名作『ロボコップ』。「オムニ・コンシューマ・プロダクツ」（OCP、通称「オムニ社」）の“嫌な奴”、ロバート・モートン役を見事に演じていたことを懐かしく思い出す。そしてもうひとつ、忘れてはならない彼の仕事がある。今年2017年に新シーズンが放送されることで大きな話題を集めている、デヴィッド・リンチの『ツイン・ピークス』だ。彼はFBIの鑑識官アルバート・ローゼンフィールド役として、劇中で重要な役割を果たしていた。もちろん新シーズンのキャストにもその名を連ねており、2016年に公開された新シーズンのティザー・ムービーでコメントを残している。しかし、5月に控えた新たな物語の放送を待たずして、彼は逝ってしまった。

2016年にも、個人的に陰ながら活躍を見守っていた映画俳優が何人かこの世を去った。死は誰にでも当たり前に舞い降りるものだが、それがわかっていても、少しだけ寂しくなる出来事には違いない。Requiescat in Pace、安らかに眠ってほしい。そしてまた、いつか、どこかで。

『ツイン・ピークス』に関わる話として、どうしても触れておかなければいけないことだったので、先に書かせていただいたことをご了承いただきたい。

『ツイン・ピークス』3.75インチ版アクション・フィギュア！

では本題に移ろう。2017年1月24～26日の3日間、英国ロンドンのケンジントンにあるオリンピアグランドホールで開催される「London Toy Fair 2017」にて、米国ワシントン州に本拠地を置くポップカルチャーの殿堂“FUNKO”がリリースを発表する商品の中に、なんとも心ときめくアイテムが含まれている。

なんと多くのファンが待ちに待って待ちくたびれた、『ツイン・ピークス』の3.75インチ版アクション・フィギュアのラインナップなのだ！

FUNKOの公式ブログで公開されているアクション・フィギュアは現在のところ4種類。謎の男キラー・ボブ、FBI特別捜査官デイル・クーパー、美しい死体のローラ・パーマー（もちろん“wrapped in plastic”）、そしてログ・レディ（丸太おばさん）ことマーガレット・ランターマンである。

ぼくが知る限り、『ツイン・ピークス』のいわゆるブリスターパック型3.75インチ版アクション・フィギュアが、玩具メーカーから正式にリリースされたことはないので、これは歴史的な瞬間に他ならないと勝手にほくそ笑んでいる。

ちなみに本作品のアクション・フィギュアを多くの人々が待ち望んでいた、その証拠の一例として、アルゼンチンのブエノスアイレスを拠点に活動するイラストレーターのマックス・ダルトンさんが発表した『ツイン・ピークス』のアクション・フィギュア・アートをご紹介しよう。

このアートでは42種類の登場人物フィギュアが描かれているが、FUNKOからはいったい今後何種類がリリースされるのだろうかと、期待は大いに高まる。

もちろん今回のアクション・フィギュアのリリースを後押ししているのは、THE RIVERでも何度か触れさせて頂いている、前述の新シーズン放送だということは間違いない。初回放送日である2017年5月21日に向けて、25年ぶりの『ツイン・ピークス』ブームが激しく巻き起こるであろう。このアクション・フィギュアのリリース発表は、その序章でしかないはずだ。

というわけで、最後に先日公開された『ツイン・ピークス』新シリーズの新たなティザー映像をご覧いただきたい、前回の“ゴードン・コールのドーナツ編”と同様、たった一瞬だけクーパー捜査官が闇の中から現れるだけのティザーであるが、それだけでもファンは興奮するんだよね。

Eyecatch Image: https://funko.com/blogs/news/london-toy-fair-reveals-twin-peaks-pop-s-action-figures#tiles