稲垣 貴俊『ヴェノム2』『モータルコンバット』米公開日が再び変更 ─ ヒュー・ジャックマン新作SFも
新型コロナウイルスの影響によるスタジオ各社の公開スケジュール変更に伴い、『ヴェノム』（2018）の続編『ヴェノム：レット・ゼア・ビー・カーネイジ（原題）』、人気格闘ゲームの実写版『モータルコンバット（原題）』、そしてヒュー・ジャックマン主演のSFスリラー『レミニセンス（原題）』の米国公開日が再び変更された。
『ヴェノム：レット・ゼア・ビー・カーネイジ』
ソニー・ピクチャーズは『ヴェノム：レット・ゼア・ビー・カーネイジ（原題：Venom: Let There Be Carnage）』の米国公開日を、2021年9月17日から9月24日へと1週繰り下げた。本来は2020年10月の米国公開予定だったが、コロナ禍を受けて、このたび3度目の公開日変更となる。
同日には、人気ミュージカルの映画版『Dear Evan Hansen（原題）』やドラマ「ザ・ソプラノズ」の前日譚映画『The Many Saints of Newark（原題）』が公開予定だ。さらに翌週10月1日には、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF超大作『DUNE/デューン 砂の惑星』も控えている。
主人公ヴェノム／エディ・ブロック役のトム・ハーディ、アン・ウェイング役のミシェル・ウィリアムズが続投するほか、カーネイジ／クレタス・キャサディを『スリー・ビルボード』（2018）のウディ・ハレルソン、新ヴィランのシュリークを『ムーンライト』（2017）のナオミ・ハリスが演じる。監督はモーションキャプチャーの第一人者である俳優アンディ・サーキスで、監督としては初の大作映画となる。
『モータルコンバット』
ワーナー・ブラザースは、『モータルコンバット（原題：Mortal Kombat）』の米国公開日を2021年4月16日から4月23日へと1週延期した。2020年公開のワーナー作品の例に漏れず、本作も劇場公開とHBO Maxでの配信が同日にスタートする。判断の背景にあったのは、3月30日に米国公開の『ゴジラvsコング』に大ヒットの可能性が生じているため。話題作をぶつけるのではなく、二大怪獣をしばらくハリウッドで大暴れさせようという狙いだ。
本作は原作となったゲームと同じく、激しいバイオレンス描写たっぷりのアクション映画となる。出演は「五行の刺客」（2019）のルイス・タン、『MEG ザ・モンスター』（2018）のジェシカ・マクナミー、『パワーレンジャー』（2017）のルディ・リン、『ザ・レイド』（2011）のジョー・タスリムのほか、日本から浅野忠信＆真田広之が参戦した。監督は長編映画デビューとなるCMディレクターのサイモン・マコイッド。『ソウ』『死霊館』シリーズのジェームズ・ワンがプロデューサーを務める。
『レミニセンス』
同じくワーナー・ブラザースは、「ウエストワールド」製作チームが放つヒュー・ジャックマン主演のSFスリラー『レミニセンス（原題：Reminiscence）』を2021年9月3日から8月27日へと1週繰り上げた（同日よりHBO Max配信開始）。マーベル映画『シャンチー・アンド・レジェンド・オブ・テン・リングス（原題）』や、リブート版映画『バイオハザード：ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ（原題）』との真っ向対決を避けた形だ。
近未来のフロリダ州マイアミにて、ヒュー演じる私立探偵のニックは、人々の記憶にアクセスして過去の世界を案内する仕事をしていた。しかしニックの人生は、依頼人の女性・メイ（レベッカ・ファーガソン）に惹かれたことで一変する。なくし物を探すだけの依頼だったはずが、ニックは消えたメイを追ううち、やがて巨大な陰謀に迫っていくのだ。「ウエストワールド」のリサ・ジョイが脚本・監督を務め、同じくジョナサン・ノーランがプロデュースを担当した。
Sources: Variety（1, 2）, Deadline
