映画『ワンダーウーマン3』製作中止

『ワンダーウーマン3』の企画が立ち消えになった理由は、ガンとサフランらが打ち出すDCユニバース新機軸と適合しないためのようだ。報道によるとジェンキンスは(10月に脚本を書き終えたと前述したように)、最近になって脚本草稿をガンとサフラン、そして米ワーナー映画部門共同CEOのマイケル・デ・ルカとパメラ・アブディに提出。そこで彼らは、『ワンダーウーマン3』が新DCユニバースに適合しないことをジェンキンスに告げたという。ガル・ガドット版ワンダーウーマンの今後の予定は不透明なままである。
この事実を受けてThe Hollywood Reporterは、これはザック・スナイダー時代にキャスティングされたヒーローたちの幕引きだと論じている。同メディアはヘンリー・カヴィルの『マン・オブ・スティール2』や、ジェイソン・モモアの更なる『アクアマン』新作の可能性が閉ざされたと記しているが、こちらはまだ断じることができないと言ってよい。ドウェイン・ジョンソンの説得を受けてカヴィルのスーパーマン復帰プランに許可を出したのはマイケル・デ・ルカとパメラ・アブディだからだ。
もっとも、それもガン&サフランによる「DCスタジオ」誕生直前の話。現在のDCユニバースは極めて流動的な状況にある。ガン&サフランはワーナー・ブラザース・ディスカバリーCEOデヴィッド・ザフラフへの「非常に重要なプレゼンテーション」を控えており、現在はDCユニバース複数年プランの最終調整に着手している。おそらくは、もう少し具体的な計画概要が間もなく明らかになってくるだろう。
DCスタジオ/ワーナーがスナイダー時代のヒーローたちの扱いに手を焼いていることは間違いない。同メディアが情報筋からの提供として伝えるところによると、スーパーマン役ヘンリー・カヴィルは、エズラ・ミラー主演の単独映画『ザ・フラッシュ(原題)』のカメオ登場のための撮影も9月に行ったというが、「スタジオが提供する予定のないものを約束することにならないか」として、採用すべきかスタジオ内では今も議論が交わされているという。
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Source:The Hollywood Reporter,Deadline