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『アントマン&ワスプ』徹底解説! ─ 時系列、ヴィラン、レビュー評価、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』との繋がりまで

アントマン&ワスプ
(c) MARVEL/PLANET PHOTOS 写真:ゼータ イメージ

ちなみにローレンス演じるビル・フォスターの配役には、ある興味深い秘密が隠されている。本編の内容に言及しているため、映画をご覧になった方のみ、こちらの記事にてその詳細をお確かめいただきたい…!

主人公アントマン、主演俳優ポール・ラッド

アントマン&ワスプ』は、『アントマン』シリーズの第2作だ。もちろん主人公は我らがスコット・ラング/アントマン…なのだが、本作ではワスプの存在感が高まっており、どうしてもプロモーションではそちらが強調される傾向にある。しかしご安心いただきたい、ペイトン・リード監督いわく、本作最大のミッションである“量子世界でのジャネット捜索”にスコット・ラングは欠かせないというのだ。

しかし演じるポール・ラッドによれば、スコットは『シビル・ウォー』を経て自宅軟禁を受ける中で「自分がヒーローになりたいのかどうか、さらにわからなくなっている」状況だという。そんな中、ホープや娘との関係は必然的に変わっていくことになる……。

「(『アントマン&ワスプ』では)スコットとホープの関係、それから(スコットと)娘との関係が進展していくのを見ていただくことになります。娘のキャシーこそが最大の課題なんですよ。なんとかしてスーパーヒーローとしての自分を最高の状態にすることと、父親としての自分を最高の状態にすること、このふたつは共存するんでしょうか?

ポール・ラッド
ポール・ラッド。 Photo by Red Carpet Report on Mingle Media TV https://www.flickr.com/photos/minglemediatv/18681493543/ Remixed by THE RIVER
ポールはアントマン役の魅力を「ヒロイックじゃなければスーパーでもない、普通の人間としてスーパーヒーローを演じられること」だと語っている。『アントマン&ワスプ』では、より力強いヒーローとして華々しい登場を飾るであろうワスプの存在を得ることで、そうした側面がさらに強調されることになりそうだ。

ちなみに前作『アントマン』に続き、ポールは本作でも脚本家チームに名前を連ねている。脚本の執筆に関わったほか、撮影現場でも自身のセリフを変更していたそうで、ハンク博士役のマイケル・ダグラス「ポールは面白いセリフを自分に増やしていく」、ワスプ役のエヴァンジェリン・リリー「彼の一番良いセリフは脚本にはなかった」と証言しているのだ。ペイトン・リード監督はその仕事ぶりについて、「ポールは脚本を書いている時も、演じている時も、常に映画全体が頭の中にあるんです」と語った。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』との繋がり

マーベル・シネマティック・ユニバースを追いかけてきたファンにとって、ある意味で最も重要なポイントは、本作と『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』および『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』がどのように繋がっているかということだろう。

しかし、これまでペイトン監督は、『アントマン&ワスプ』を独立した作品として制作する意思を明言してきた。なにしろ、「大きな課題は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で起きることから(『アントマン&ワスプ』を)きちんと切り離すことでした」述べていたのである。ところがマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、『アントマン&ワスプ』を「『アベンジャーズ』第4作に直接繋がる」作品だと明言している。二つの方針はどのように両立しているのか…?

そのヒントとなりうるのが、ペイトン監督が本作に込めたという“意図”だろう。『アベンジャーズ』シリーズとの繋がりは、監督によるこの証言が大きな手がかりとなるはずだ。

「(『アベンジャーズ』第4作については)知っていることもありますよ。それしか言えません。(『アントマン&ワスプ』で)『アベンジャーズ』第4作や、今後作られるかもしれない『アントマン』作品のためにどんな種をまいたかというのは本当に言えないんです。ただし、映画に登場するものには、出てくるだけの理由があります。それがイースターエッグ(小ネタ)にせよ、ミスリードにせよ。」

ネタバレあり!映画をご覧になった方のために

THE RIVERでは、『アントマン&ワスプ』本編に関する解説記事やメイキング記事を随時お届けしている。こちらでは本編の内容に言及することなく、その概要だけをご紹介しよう。映画をご覧になった方は、それぞれの記事をご一読いただき、さらに深く『アントマン&ワスプ』の世界を味わってほしい。

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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