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ジェームズ・キャメロン監督、マーベル映画は「壮大とは思えない」 ─ 大作映画のあり方に持論

ジェームズ・キャメロン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28003289954

『アバター』シリーズなどで知られるジェームズ・キャメロン監督が、ハリウッド業界の“今”を席巻するマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品について、持論を展開した。主に、“壮大さ”に関する内容だ。

MCUといえば、最新作の『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を含め、映画だけで27作が公開。2021年に始まったフェーズ4からはドラマシリーズもスタートし、縦にも横にも拡大を続ける一大フランチャイズだ。その供給スピードも凄まじく、60年間で全25作を製作した『007』シリーズを、MCUはわずか13年で追い越してしまった。

Variety主催の対談企画では、ジェームズ・キャメロン監督と『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ハリウッドを牽引する2人のフィルムメーカーが映画における壮大さについて議論する一幕があった。そのなかでキャメロン監督は、「壮大に感じられない」作品として、MCU映画を挙げたのだ。

「『DUNE/デューン』が魅力的なのは、本当の意味で壮大だからです。私が“壮大”という言葉を使うのは、ある特定のものにだけでした。例えば、デヴィッド・リーン監督の映画、あとは『ロード・オブ・ザ・リング』のような映画のことです。けれど、壮大な出来事が描かれている映画、例えばマーベル・ユニバースの映画はひたすら街が破壊されていますけど、そういったことは私にとって壮大とは思えないんです。」

キャメロン監督が挙げたデヴィッド・リーン監督とは、『戦場にかける橋』(1957)や『アラビアのロレンス』(1962)といった叙事詩的な大作で知られる巨匠だ。キャメロン監督は、『DUNE/デューン』にデヴィッド・リーン作品やピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズと共通する「壮大さ」を感じたということだろう。その後、対談の中でマーベル映画に関する議論は行われず、話は壮大さの演出に進んでいった。

ところで奇しくも2021年9月には、ヴィルヌーヴ監督によるMCU批判が話題を大きく呼んでいた。大作映画における芸術的価値が損なわれてしまったことの例として、ヴィルヌーヴ監督は「問題なのはおそらく、他作品のコピー&ペーストに過ぎないマーベル映画がありすぎることではないでしょうか」と述べたのだ。この後監督は、「こういうタイプの映画は、私たちをゾンビへと変えてしまった。規模が大きくて高予算の映画でも、素晴らしい価値がある作品はたくさんあります」とも語っていた。

“壮大さ”について論じるキャメロン監督とは違い、ヴィルヌーヴ監督はMCU作品の供給量から生じる大作映画へのステレオタイプについて懸念している模様。しかし、大作映画の価値という議論においては、2人の指摘は共通しているようにも感じられる。

ちなみに、MCU映画、ないしはスーパーヒーロー映画をめぐっては、マーティン・スコセッシ監督やリドリー・スコット監督といった批判側から、俳優のステラン・スカルスガルドポール・トーマス・アンダーソン監督ら擁護側まで何名かの業界人が独自の観点から持論を述べ、そのあり方について議論が盛んに行われている。

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Source: Variety,EL Mundo

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。

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