2017年7月28日公開『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』より始動する、ユニバーサル・ピクチャーズによる新ユニバース企画「ダーク・ユニバース」は、同社がかつて製作した名作モンスター映画を現代のクリエイター＆キャストでリメイクするという一大プロジェクトだ。

このたび、この「ダーク・ユニバース」において、あのヴァン・ヘルシングが甦ろうとしている……という情報が入ってきた。演じる候補者として目されているのは、『21ジャンプ・ストリート』シリーズや『マジック・マイク XXL』（2015）で知られ、『キングスマン：ゴールデン・サークル』にも出演しているチャニング・テイタムだ。

米ハリウッド・レポーター誌は、『ザ・マミー』の紹介に加えて、「ダーク・ユニバース」の現況としてヴァン・ヘルシング役にチャニング・テイタムが有力視されていると報じている。
「ダーク・ユニバース」はモンスター映画を豪華キャストでリメイクすることが大きな特徴だ。トム・クルーズ主演による第1弾『ザ・マミー』に続き、ジョニー・デップ出演の『透明人間（仮題）』やハビエル・バルデム出演の『フランケンシュタイン（仮題）』の製作が決定しているほか、『フランケンシュタインの花嫁（仮題）』にアンジェリーナ・ジョリーが出演するという噂もある。
もっとも現段階では、テイタムがヴァン・ヘルシングを演じるという情報は確実なものではない。ただしハリウッド・レポーター誌に情報が掲載されたということは、すでに水面下で何らかの動きがあった可能性は高そうだ。

『吸血鬼ドラキュラ』か『ヴァン・ヘルシング』か

ところでヴァン・ヘルシングといえば、おそらく多くの人が記憶しているのは2004年の映画『ヴァン・ヘルシング』だろう。同作でタイトルロールを演じたのはヒュー・ジャックマンだった。

しかしもとを辿れば、ヴァン・ヘルシングというキャラクターはブラム・ストーカーが1897年に著した小説『ドラキュラ』に登場する吸血鬼ハンターなのである。いわば主人公ではなく、ドラキュラと対峙する存在だったのだ。ユニバーサル・ピクチャーズはこの小説を1931年に『魔人ドラキュラ』として映画化しており、このときヴァン・ヘルシングを演じたのはエドワード・ヴァン・スローンだった（主人公のドラキュラ伯爵はベラ・ルゴシが演じている）。

ここからは筆者の推測だが、今回ハリウッド・レポーター誌が「ヴァン・ヘルシング役にチャニング・テイタムを有力視」なる情報を「ダーク・ユニバース」の一環として報じている以上、おそらく今回の映画化は2004年『ヴァン・ヘルシング』のリメイクではなく、名作モンスター映画『魔人ドラキュラ』のリメイクとして行われることになるのではないだろうか。とすれば、チャニング・テイタムが主演としてクレジットされるかどうかはまだわからない。『魔人ドラキュラ』にはドラキュラを演じる俳優が必要なのだ……。

しかしその一方でユニバーサル・ピクチャーズには、『ヴァン・ヘルシング』リブートの噂もある。脚本を『ドクター・ストレンジ』（2016）のジョン・スペイツと『メッセージ』（2016）のエリック・ハイセラーが執筆し、そのリライトを『タイタンの逆襲』（2012）のダン・マゾーが担当しているという情報もあったのだ。

名作モンスター映画をリメイクする「ダーク・ユニバース」で『魔人ドラキュラ』をリメイクし、そこにチャニング・テイタムがキャスティングされることになるのか、はたまたチャニング・テイタム主演で『ヴァン・ヘルシング』がリブートされるのか、そもそもチャニング・テイタムは無事にキャスティングされるのか……。今後の続報に注目したい。

「ダーク・ユニバース」の第1弾、『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』は2017年7月28日より全国ロードショー。

Sources: http://www.hollywoodreporter.com/lists/hollywood-rethinks-key-movie-franchises-a-mixed-summer-at-box-office-1022322/item/mummy-studios-rethink-franchise-films-1022314
http://collider.com/channing-tatum-van-helsing/
http://www.tracking-board.com/dan-mazeau-to-write-van-helsing-movie-for-universals-classic-monsters-universe-exclusive/
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