『ディスクロージャー・デイ』スピルバーグ&エミリー・ブラントにインタビュー ─ 「大切なのは、スクリーンの大きさではなくメッセージだ」

──(笑)。ありがとうございます。スティーヴン、あなたは以前、俳優が役に自分なりのアイデアを持ち込むことで、監督自身のキャラクターの見方まで変わることがあると話していました。エミリーについてもそうでしたか? 彼女によってマーガレットという人物への理解はどう変わりましたか?
スピルバーグ: マーガレットという人物と、とても充実した時間を過ごすことができました。それはエミリーが彼女に、あれほどのリアリティ、自然さ、誠実さを与えてくれたからです。
私にとってマーガレットは、デヴィッドと私が脚本に書いた人物を超えて、ひとりの完全な人間になりました。
エミリーはこの役を自分自身の人生の中に取り込んでいった。人生のどの部分を活用したのかは彼女の裁量なので、それを私たちに説明する必要はありません。
でも、私と脚本家のデヴィッド・コープが最初に見つけたマーガレットという人物を超えて、エミリーは彼女自身のマーガレットを見つけたんです。そして、そのマーガレットは完全に彼女のものになった。

よく「キャスティングは映画の成功の50%を占める」と言いますよね。でも『ディスクロージャー・デイ』の場合は、エミリーのおかげで75%です。
ブラント: ありがとうございます、スティーヴン。75%はちょっと多すぎますけど(笑)。
スピルバーグ: いや、いい数字だよ(笑)。もちろんコールマン(・ドミンゴ)やジョシュ(・オコナー)、コリン(・ファース)にイヴ(・ヒューソン)、それにワイアット(・ラッセル)もいましたからね。周りからの助けもありました。
ブラント: 本当にそうですね。この作品には素晴らしい“家族”がいました。
スピルバーグ: 美しい映画の家族でした。みんな自分の役には非常に真剣に取り組んでいましたが、撮影中は本当に楽しかった。
ブラント: そうでしたね。
──エミリー、実際にマーガレットというキャラクターについて、「こうしたい」と具体的に提案したアイデアはありましたか?
ブラント: 正直に言うと、脚本の段階ですでに、とても生き生きとしたキャラクターだったんです。
だから私にとっては、「どうすればこの人を自分なりのマーガレットにできるだろう」ということでした。何かひとつ具体的なアイデアがあったというより、ずっと続いていくコラボレーションでした。毎日スティーヴンと話しましたし、シーンを撮る前にも話しました。撮影に入る何カ月も前からです。
脚本を読んだときから、彼女は本当に特別な人物だと感じていました。脚本によっては、「この人を生きた人物にするために、自分は何をすればいいんだろう」と考えることもあります。でも今回は、キャラクターを生きた人間にするために、自分で細かなものを付け足していく必要をまったく感じなかった。マーガレットはそれくらい鮮明で、美しく書かれていました。
むしろ難しかったのは、自分自身の人生から参考にできるものがなかったことです。普通なら、自分が経験したことから何かを引き出すことができますよね。
でも、マーガレットが経験しているようなことを経験した人を私は知りません。自分の身体が、この“能力”によって乗っ取られてしまう。それをどうすれば真実味を持って見せられるのか。スティーヴンが作ろうとしている世界のリアリティから逸脱せず、どうすれば本物に見えるのか。それが私にとっての大きな課題でしたし、スティーヴンとも何度も話し合いました。
でも、それは結果的に私にとって大きな贈り物になりました。彼女が経験していること自体はとてつもなく異常なのに、その伝え方は観客が理解できるものでなくてはいけないからです。
























