『ディスクロージャー・デイ』スピルバーグ&エミリー・ブラントにインタビュー ─ 「大切なのは、スクリーンの大きさではなくメッセージだ」

──エミリー、近年は現代を代表する監督たちと仕事をされていますね。スティーヴン・スピルバーグ、クリストファー・ノーラン、そしてもちろん……ジョン・クラシンスキー(※『クワイエット・プレイス』シリーズの監督であり、エミリーの夫)です。
ブラント:アハハハ(笑)!そうそう!(笑)
スピルバーグ: 何よりまず、ジョン・クラシンスキーでしょう!(笑)
ブラント: そうですね(笑)。
──『クワイエット・プレイス』は素晴らしい劇場体験でしたよ!大好きです!
ブラント:実は、ちょうど『クワイエット・プレイス3』の撮影も終えたところなので、来年の夏には観てもらえると思います。
──それは楽しみです!さて、それぞれの監督は、あなたからどのように違った演技を引き出すのでしょうか?
ブラント: スティーヴン、ちょっと耳を塞いで(笑)。
スピルバーグ:オッケー!
ブラント: アハハハ(笑)!3人とも俳優との仕事が本当に素晴らしいんです。それと同時に、3人ともビジョナリーと言えるほどの巨大な才能を持っている。その両方を兼ね備えるのは、とても難しいことだと思います。普通はどちらかに寄る監督が多いですから。
だから、この3人と仕事をすると、その二重の才能を同時に受け取れる。それは俳優にとって大きな贈り物です。
ジョンは自分自身も俳優なので、いつも最初の3テイクくらいは何も言わずにやらせてくれます。クリスもスティーヴンも同じようなところがありますね。まず、自分で試してみる空間を十分に与えてくれるんです。最初の数テイクのうちに、自分で修正させてくれる。
3人とも、細かく管理するようなことはしません。俳優が何を持ち込んでくるのかについて、純粋な好奇心をお持ちで、自由を与えてくれます。
スティーヴンもクリスもジョンも、自分自身で脚本を書いていることがありますよね。監督自身が脚本家でもある場合、自分の頭の中ですでに見え方が決まっていて、それが俳優にとって拘束になる場合もあります。でも、この3人についてはまったくそう感じません。自分たちが書いたものの中で、俳優がどんな空間を見つけて、自分の居場所を作っていくのか。それを知りたいという好奇心がある。
俳優が求めているのは、まさにそれなんです。翼が欲しい。自由に動ける空間が欲しい。試すための空間、思い切って演じるための空間、そして安心できる環境が欲しい。そのすべてを3人とも持っています。
──最後にスティーヴンへ。この映画では、人々が集まり、地球外生命体の存在を目撃し、未知との遭遇という経験を共有します。それを見ていて、暗い映画館に見知らぬ人々が集まり、同じ映画を一緒に体験することを思い出しました。そういう意味で、この映画の宇宙人そのものを「映画」のメタファーとして捉えることはできますか?
スピルバーグ: そうですね、宇宙人そのものがメタファーなのかどうかは、私にはわかりません。ただ、映画というものは基本的に、人々をひとつにするものです。夜、子どもを寝かしつけながら物語を聞かせるときでも、世界中の映画館のスクリーンで壮大な物語を語るときでも同じです。
人々を集め、心を動かし、何かを伝え、気づきを与え、笑わせる。驚かせる。そして、その人たちを映画館へと導いた映画作家やストーリーテラーのレンズを通して、自分自身を見てもらう。
ある意味では、今日使えるメディアそのものが『ディスクロージャー・デイ』では重要になっています。この映画では、これまで隠されていた記録が世界中に公開されていくわけですが、それはすべてスクリーンを通して伝わっていく。大きなスクリーン、小さなスクリーン、持ち運べるスクリーン……。
そういう意味では、そこにはある種のメタファーがあるのかもしれませんね。今の時代、スクリーンがどれだけ大きいか、小さいかは問題ではない。大切なのは、そのスクリーンから発せられたメッセージが、人々の心に届くことなんです。

──ありがとうございました。お二人とお話しできて本当に光栄でした。
ブラント: ありがとうございます。
スピルバーグ: ありがとう。君とこうして話せてよかったです。是非、また会いましょう。
──ありがとうございます。よい一日を。
ブラント: あなたも!
スピルバーグ: (日本語で)またね!
──おお!「See you」ですね(笑)。ありがとうございます。
スピルバーグ: その通り!(笑)
ブラント:アハハハ!(笑)
──(日本語で)ありがとうございます!
ブラント:(日本語で)ありがとう!
スピルバーグ:(日本語で)どうも、ありがとうございました!

映画『ディスクロージャー・デイ』は公開中。
▼ 『ディスクロージャー・デイ』の記事

『ディスクロージャー・デイ』脚本家インタビュー、「語らないこと」の重要性 ─ 観客の知性を信じる映画づくり ソダーバーグ作品から受けた影響も 

スピルバーグ、『ディスクロージャー・デイ』もう一本作る可能性? ─ ラストの解釈も自ら語る【独自】 本人に聞きました 


どうやって覚えたの?『ディスクロージャー・デイ』エミリー・ブラントの神技演技 ─ 「ダジャレじゃないけど、本当にエイリアン」【独自】 役者ってすごい 

『ディスクロージャー・デイ』は『未知との遭遇』と対をなす映画だ ─ 50年後に問う「真実とは何か」、脚本家が分析 ぜひ見比べて 

スピルバーグ史上最も要求が厳しかった『ディスクロージャー・デイ』 ─ 34年来の盟友、脚本家デヴィッド・コープが語る【独自】 スピルバーグ渾身の一作



























